『女の朝パート1773』

7月8日月曜日

口内来福。

身も心も満たされ今が最も気持ちよい。

色気より食い気。

花の下より鼻の下。

挨拶より新札。

新札より診察。

世は満足じゃ。

こんなアタイを更に気持ちよく、

そして満足させてくれるような輩はおらぬか？等と思いながら、

今日も変わらずいつもの事をした。

とりあえずパシャリされた次の瞬間だった。

ここにおる！とはやっぱり言えなかった。

それが普通で自然だと思ったから。

とりあえず、

コンビニへ行くのも憚れるような姿した女があたしを見つめている。

あたしには真似出来ないし、真似する気もない。

あたしは食い気より色気が欲しいんだから。

とりあえず、その女は、

今のあたしを強かに真正面から見つめている。

こうもガン見されると、

あたしの心は見透かされ、

自分の愚かさまでが浮き彫りにされて仕舞うような気がし、正直気が気でない。

この女に恐らく仮面は存在しない。

この女は二の舞を演じてるのか？

わからない。いくら考えてもわからないから、

あたしは黙ってこの女を見上げることにした。

おい、見てるか？

タラレバだけれど、

この女も又、真っ直ぐな精神をお持ちなのかもしれない。

それが先天的なのか、後天的なのか、突発的なものなのかはわならないけれど、、、、

何だかんだと斜に構える事多し。

今のあたしもぶっちゃけそうだけど、、、

いや、嘘。傾いちゃっただけ。

等と聞こえてしまう。

恐らく声の主はこのフチ子。

恐らく形振り構わず男の人のように働いてきたんだと思う。

謎多し、秘密や嘘、誤魔化しも多し。

そんなフチ子がわアタイは好き。

完

(書く女シリーズ)

(フチ子シリーズ)

(珈琲女シリーズ)