7月6日土曜日
珈琲美味しいなぁと一人思いながら、
今日も変わらずいつもの事をした。

だったら私にも美味しい珈琲頂戴よと聞こえてしまう。
声の主は恐らくこのフチ子。
割りと何でも欲しがるタイプ。
俺のものは俺のもの、のびたのものも俺のものみたいに。

勿論、フチ子には美味しい珈琲あげる。
喜んで差し上げる。
珈琲頂戴よなんて、言ってくれる人、
これまで誰もいなかった訳だから。
どうやら、待っていたのはアタイの方だったみたい。
一体いつから、恋に恋がれて恋に泣くような、
他力本願の子になってしまったのだろうか?
(肯定も否定もない、単純に一方通行で独り善がりなだけ)

見透かされていたのかな。
とりあえず、偶々だったにせよ、
努力しようとする人だけに運命と言う橋はかかるみたいだ。
ともすればアタイがその橋を渡るのが当然の報い。
ともすればしっかり食べないと。
幽霊の正体見たり枯れ尾花。
しかし、美味しい珈琲。
フチ子と二人きりで一緒に飲む珈琲。
最高だと思う。
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)
(珈琲女シリーズ)
『女の朝パート1769』シリーズ