3月16日土曜日
四回目といきなりに。
何だか、
何もかも失って仕舞ったあの頃の様に、
あてもなく、つてもなく、小さな幼子の手だけを両手に花ばりに、両手に握りしめ、
何があってもこの手を離すものかと思いながら、
夜の深い闇の中をたった一つのバックパックだけを背負いとぼとぼとと歩いてる気分である。
是是好日。一汁三菜、千差万別等とは程遠く、
寧ろ鶏口となるも牛後となるなかれ。
とりあえず四回目の今、
冗談抜きで残響音と余韻と幻聴と幻覚等が凄すぎる。
馬鹿みたいに明るい太陽の光さえ酷く憎たらしい。
燦々と、愛燦燦と輝いてんじゃね~。
アタイは今、優しくされたいだけなんだよ等と一人呟きながら、
今日も変わらずいつもの事をした。
とりあえず今日の朝も、
変わらずパシャリしていた訳だけれど、
その次の瞬間には愛してるよと呟いていた。
あっそうだったの?
この時フチ子達は不思議な顔した。
しかし可愛い。本当に可愛い。
アタイは可愛いって言われ、ただただ優しくされたいだけみたい。
完
(書く女シリーズ)
(珈琲女シリーズ)
(フチ子シリーズ)
『女の朝パート1964.1965.1966』シリーズ