12時15分。
時刻は正午を過ぎたばかり。
漸くアタイも顔だせるのか。
したら頭も出し、拳を握らなきゃだな。
出来るかな?等と思いながら、
今日も変わらずいつもの事をした。
とりあえずパシャリ。
その次の瞬間だった。
何処の誰かも解らないの女の子と目があって仕舞い、
心のドアみたいのをノックノックされたらと想ったら、
アタイの身体に温かな血が通い、流れ始めたような気がした。
まさかそんなはずがないと想うも、
誰かの助けなんてこれまで通りないし、
どうしよう、どうしよう一人思っていたら、
再びパシャリと聞こえる。
恐る恐る目をあけたら、お次は身体がふわりと浮いている。
何が何だか訳が解らず手足バタバタさせていたら、
いきなり捕まえられ抱き締められる。
えっとする間もなく聞こえてくる。
大丈夫。アタイがいるから絶対大丈夫。
一難去ってまた一難だと思うけれど、したら、アタイ達が一難くれてやろうや等と言われたいと聞こえた気がしたのだった。
とりあえず生唾もんである。
そんな事を遠目で思いながら、
筆紙に尽くしたのだった。
完
(珈琲女シリーズ)
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『女の朝パート1862.1863.1864』シリーズ


