11月17日金曜日
もうこんな時間である。
いくら待っても待ち人来ない。
したら茶でもしばいたろ、そしてその後に、待ち人しばいたろ等と想いながら、
今日も変わらずいつもの事をした。
とりあえずパシャリ。
その次の瞬間だった。
視界がぼやけ足元の方から旋風が巻き起こった気がした。
そして身体が宙に浮かぶ。
やばっ、又してもフチ子が落ちてきた。
やっぱり花を持っていた。
やっぱりだなんて執念深い事なのかもしれないけれど、個人的に執念深いのはお好きじゃない。
とりあえず今はどうでも良き。
何たってアタイは待ち人を待ってる身。
現れるかどうか解らない待ち人を!
とりあえずブラックフライデーにかこつけたらしい。
流石にアタイのフチ子とはならん。
飛ばず鳴かず。珈琲にあらずんばフチ子にあらず。
しかし、
今のアタイに取って今日のフチ子はちょっと目に余る。
目に入れても痛くないなんてそんな美辞麗句は、
ほどほどにしやがれ。
大事で大事で可愛くてたまらない。
好きで好きでどうしようもないくらい好きでたまらない相手だけにいいやがれ。
そして全力投球しやがれ。
何故だか知らぬがそんな衝動に一人駆られてしまう。
完
(書く女シリーズ)
(珈琲女シリーズ)
(珈琲女シリーズ)