10月12日木曜日
いきなりだけど、
見たかないけど、電車乗ってると、
近くにいる人の携帯画面が見えて仕舞う時があるじゃない。
あるある。
おぞましい。
だけどそれってある意味凄い事だと思う。
でもさそれってさ不幸になる入り口だったりするのよね。
しかしあんたは今日も凄いよ。
とりあえずパシャリ。
そりゃもちろん。なめたらあかんぜよ。
もうどうにも止まらないのよ。
守る為に必死というか。
しかしやってみたら意外と簡単だった。
今でも忘れないんだな。

あの日も雨が降っていたのだけど、
雨の音が拍手喝采大歓声に聞こえてきたんだもの。
アタイはヒーローになった気分だったよ。
いきなりだった。
今日も聞こえた声を必死に尽くしていた。
声の主はスマートフォンの液晶画面みたいな、
この水面にうつるこいつか?
それともこのフチ子か?
どちらにせよ、どうでもいいと思いながら。
ただこの子達の声に耳を傾け、
救いの手みたいのを差し伸べる事が出来る程アタイは強くなかった模様。
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)
(珈琲女シリーズ)
『女の朝パート1698.1690』シリーズ

