12月19日月曜日
御機嫌麗しい今日の空。
超がつく程空が明るいけれど、骨の髄まで冷えるのか、一人呆然と立ち尽くして仕舞う。
いずれ来るであろうその日を黙って待つしかない、地べたに座って。
私がいなくとも私の目の前で花は勝手に咲く。
とりあえず今はどうでも良かった。
それよりも私の好きな場所にもフチ子と言う名の花が咲いている。
ここは暖かい。
光の恩恵も受け、背中も部屋の中も明るい。
それなのにフチ子は今日も色々大変らしい。
何があったのか知らぬが私の骨の髄まで、
私の色々を腐らせる。
でも私はフチ子が好き。
とりあえず私の好きなフチ子や、花に限らずだけれど、
たった一つの花が、沢山の花達の夢になり、
又違った夢や感動を与え、伝と説になるように、
私にはそれが理解出来ない。
訳はわかっている。
とりあえず今日も又、私の期待に応えてくれ、
そして夢も叶って本当に良かった、
フチ子、私は心の底から嬉しいよ等と、一人、
喉仏を下げながら呟いていてみることにした。
しかし私の喉仏は一向に揺れない。
完
(書く女シリーズ)
(フチ子シリーズ)
(珈琲女シリーズ)