7月21日水曜日。
寝ぼけ眼を擦りながらもいつもの事はちゃんとした。
今流行りのモーニングルーティンを乗せるYouTuberとかの仲間入りしている事に、
こんな私ですらも、朝一番の太陽光を燦々と浴びた気持ちになった。
とりあえず低血圧に朝は辛い。
そして頭も顔も何もかも冴えないまま、
良いんだか悪いんだかとか、
何が楽しいんだかとか思いながらも、
そんなことはどうでも良いとは、やっぱり、言えないと思った。
とりあえず、
パシャリの音の後ソコ子が私に向かってありがとうと言った気がした。
いつもの幻聴か、それとも半分夢の中にいるだけだと大して気にする事でないと思ったが、
私は、これからソコ子と共に同じ場所で同じ時間を過ごす一つ屋根の下に住むような仲だ。
それに独りぼっちのこの子を呼びつけたのもこの私。
一端の大人だから私は最後の最後までちゃんと責任はとる。
とりあえず、
本来ならばアイスコーヒーと一心同体であるソコ子。
そんなソコ子が、
何故私に向かってありがとうと、
自分だけが不利になり、損になることを言わなければならなかったのだろうか?
何だか考えれば考えるほど思考がループする。
とりあえずまとまりのない気持ちを落ちつかせる為に、
マグカップに手を伸ばし珈琲を飲もうとした瞬間だった。
ちょっと待った~!
ね、ソコのあなた、ちょっと聞いてくれる?
気持ちの整理がまだ付かず、
話が断片的になっちゃうかもしれないけれど、、、、、
あのね、私ね、暗闇の中で愛してると言われたの。
あ、い、し、て、る。だよ。
あの時あの瞬間の事は今でも忘れない。
私の頭と心の奥底に、あの瞬間の出来事が、
しっかりと、まるで判を押したかのように、
記憶されて仕舞っているみたいなの。
愛してると言ってる時のあの誇らしげな顔の方が。
ぼくちん凄いでしょ!やったり!みたいな顔してて、
一世一代の勇気を振り絞り、
頑張った自分が可愛くて可愛くて仕方がないような。
で、ソコ子、えっ?今のなに?
愛するよじゃないの?笑、と思うと、
途端に寒気を感じ身が震えて仕舞ったの。
そしてそれは時間が経てば経つ程。
さてここで問題!
それは一体何故でしょうか?!
ここでソコ子の声が途切れる。
ん~、私には難題だ。
でも、ソコ子、
あなたは私の大事、私の好きだよ、
それだけは何も変わらない、
それに私に逃げてきたわけではないから等と、
一人心の中で呟き、珈琲を飲んだのであった。
完
(書く女シリーズ)
(ソコ子シリーズ)
