『女の朝パート160』 | ☆らんちゃんブログ☆

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落花流水。今在る事の意味や流れを感じながら、自由に書いていきます☆

顔を洗ってメイクして、靴をはいたら表へ出れば?
歌を歌うかのように女が言うので、
その通りの事をしてみる事にした。
靴をはき、いざ出陣!
小さく叫ぶと、
ありったけの力で重たい鉄の扉を押したのだった。

その時、手元に何かしらの手応えを感じたが、
何も見えなかったので直ぐに気のせいだったと納得したが、
あの瞬間、
直に身体に受けた感覚と、それに対する反省は、
後にも先にも忘れられない出来事となってしまった。

時は経ち、
女の何気無い一言のおかげで、
すっかり身体も心も軽くなって自宅に戻ってきた訳だが、
自宅の玄関が見えた時、
思わぬ光景が拡がっていたことに、
我が眼と神経の行く先を案じずにはいられなかった。

どうしよう?
このまま何も見なかった事にして来た道を戻るか?
しかしもう終電も開いてる店もない。
だったら裏口から自宅の中に入るか?
いずれも目先の決断をするときは良い結果を求めない事。

そう思った時から数分後。

おかえり!
ちょっと待ってて。先に珈琲入れるから。
今いれたばかりなのよ!
今日は何故か裏口から部屋に戻ったの。
とりあえずあなた珈琲が好きじゃない?!
女の顔を見ないで言う。


どうもありがとう。
でも夜眠れなくなっちゃうからやめとくわ。
それに今刺激物は、、、。

この時、女はそうは言ってくれたものの、
直ぐには女の顔を見る事が出来なかった。

何故ならば、さっきまで玄関の前で失神し、
鼻血をだして倒れていたのだから。

おっかない時間の始まりはじまり。


完。