1985年、群馬県御巣鷹山で起きた日航機墜落事故をめぐって翻弄される
地元の新聞記者たちの姿を描く社会派ドラマ。
原作は読んだことはないのだが、本作を見ていて最も印象に残ったのは、
事故原因に関するスクープを掴みながら、最終的に記事にしなかった部分だ。
結局、そのスクープはその後、別の全国紙が記事にしてしまう。
悠木(堤真一)は何故記事にすることを土壇場でためらったのか、
多くの視聴者が疑問に思うに違いない。
彼が臆病だったからなのだろうか?そうではないはずだ。
決断の瞬間、彼の脳裏には多くの遺族の顔が浮かんでいたのではないだろうか。
どんな小さな情報でもと、それこそ祈るような気持ちで待っている読者に対して、
不誠実な仕事ができないという思いが、記事にすることを思いとどまらせたのではないか。
どんな時も、熱狂や独りよがりの高揚感に支配されてはならないということを、
自分たちが為すことのその先にあるものに思いを馳せるということを、
この物語は教えてくれる。
