レインズ・ブルーレンは答えた。
「人類は、何故ひとつの答をもっていないのだろう」
少女の顔をした婦人が、問いかけた。
「いい・わるいがわからないからさ」
価値観やセンスは、ひとにより異なる。
その先にあるものは、生みの親の存在に対する問いである。いきつく先は、結果ではなく、原因である。
それを解決すれば、戦争は終息している。
それを画家は必死に描こうとするが、創造者の空の造形には敵わないので、神の存在を知るに至るのである。
行動とは、自分の限界値を知る事である。
行動を起こせば、自分が何者で、何ができるのかを知りたくなるが、それは他者の存在無しでは成り立たない事に気付く。
それこそが、ひとの生きる力となり、ややこしさでもある。
ひいては生みの親に対する答にいきつくのではないだろうか。
神は、ひとの純粋さに、惹かれ、共感する。
それを知り、体現する者は知恵者であるが、孤独な一人者でもある。
そこにまた、淋しい神は共感を覚え、与えようとする。今1番美しい、海の色、空の色、光、温度、匂い、音、感性を刺激するありとあらゆる芸術を使い、愛と嬉しさを表現される。
そこかしこに点在する自然の美しさに救われるのに、神の名を語り、虐殺を繰り返し、第三次世界大戦を繰り広げるならば、神はもういないのである。