『夢を忘れたら、動物になる』
と、言った人がいる。
『小さな種には、たくさんの物が詰まっている。全てのものは、小さな種から始まり、稲穂をつければ、多くの鳥が来る。』
雪の桜。
車のエンジンをかけて、誰かが何処かへ出発した。
掃除機をかける音に、小さな時計の針の音はかき消された。
始まったはずなのに、いつもスタート地点にいる。
私は小さき種だ。
許されながら、呼吸している。
私よりも、花が大人だ。
私の種は、壊れている。
何処まで行ったら、スタートが終わるのだろう。
薔薇も、チューリップも、ビオラも、野花も、厭わず、花は、咲いて、散る。
萎み、種を生み、鳥が来る。
小さき者であるから、
世界中の人々を愛せるし、許せる。
それは戦争であるし、生きる為の条件であるし、小さき者が手にできる秘宝である。
鳥たちは、
今でも世界中に夢の種をばら撒いている。
小さき種もいつかは目覚め、世界中が花で溢れたらいい。
Laughingly☺︎






