おはようございます。
右腕型CGO/個性を強みに変えるプロ、個性心理學研究所認定講師の小嶋です。
今回も、人間関係シリーズの第5章「本質」をお届けします。
第14回のテーマは、「相性が悪いのではなく、理解が足りなかった」です。
皆さんの周りにも、こんな人はいませんか?
「何を話しても、なかなか意見が合わない。」
「こちらの気持ちを、まったく分かってくれない。」
「悪い人ではないけれど、一緒にいると疲れてしまう。」
職場の上司や同僚、友人、夫婦、親子。
どれだけ身近な関係であっても、考え方や価値観が合わず、すれ違ってしまうことはあります。
そんなとき、私たちはつい、「あの人とは相性が悪いんだ。」と考えてしまいます。
もちろん、実際に相性の問題がある場合もあるでしょう。
しかし、個性心理學を通じて多くの方と向き合ってきた私が感じるのは、
相性が悪いと思っていた相手が、実は自分とは違う価値観を持っていただけだったというケースが少なくないことです。
今回は、相性という言葉の奥にある個性の違いを、一緒に考えていきましょう。
■ そもそも「相性が悪い」とは、どういうことなのか?
私たちは、自分と似ている人に対して、自然と親近感を抱きやすいものです。
好きなものが同じ。
笑うタイミングが同じ。
物事の考え方や判断基準が似ている。
自分の気持ちを説明しなくても理解してくれる相手とは、安心して付き合うことができます。
反対に、自分とは違う考え方をする人に出会うと、戸惑いを感じることがあります。
例えば、仕事で新しい企画を進める場面。
一人は、「まずはやってみよう。問題が起きたら、そのとき考えればいい。」と考えています。
ところが、もう一人は、「失敗しないように、事前にしっかり準備してから始めたい。」と考えています。
前者からすると、後者は慎重すぎて行動が遅い人に見えるかもしれません。
一方、後者からすると、前者は計画性がなく、無責任な人に見えるかもしれません。
お互いに間違ったことを言っているわけではありません。
それなのに、自分の考え方を基準に相手を評価してしまうことで、衝突が生まれてしまうのです。
ここで大切なのは、「考え方が違うこと」と「相性が悪いこと」は、必ずしも同じではないということです。
行動を優先する人と、準備を優先する人。
この二人が互いの違いを理解すれば、行動力と慎重さを補い合える関係になる可能性があります。
しかし、違いを理解しないままでは、相手の長所さえ短所に見えてしまいます。
つまり、相性を考える前に、まずは相手が何を大切にしているのかを知る必要があるのです。
■ 人間関係を難しくする「自分の当たり前」
私たちは、普段の生活の中で、無意識に自分の価値観を基準にしています。
例えば、
「連絡をもらったら、すぐに返信するのが礼儀。」
「本当に仲がよければ、何でも話せるはず。」
「困っている人がいたら、言われる前に助けるべき。」
こうした考え方は、決して悪いものではありません。
しかし、それがすべての人に共通するとは限りません。
連絡をじっくり考えてから返したい人もいます。
親しい相手だからこそ、一人の時間を大切にしたい人もいます。
相手の自主性を尊重するために、あえて手を出さない人もいます。
ところが、自分の当たり前だけで相手を判断してしまうと、
「どうして、そんなことも分からないの?」という不満が生まれてしまいます。
私が個性心理學をお伝えする際に、大切にしている考え方があります。
それは、「自分の当たり前は、相手の当たり前ではない。」ということです。
相手を理解するとは、相手の考え方にすべて同意することではありません。
自分とは違う価値観が存在することを認め、その人がなぜそう考えるのかを知ろうとすることです。
それだけでも、人間関係の見え方は大きく変わっていきます。
■ 個性心理學で考える「相性」の本質
ここからは、個性心理學の視点で考えていきましょう。
個性心理學では、人の個性を12種類の動物キャラクターに分類し、
さらに大きくMOON・EARTH・SUNという3つのグループに分けて考えます。
それぞれのグループには、大切にしやすい価値観や、物事の受け止め方に異なる傾向があります。
【MOON(月)グループ】
人とのつながりや安心感、周囲との調和を大切にする傾向があります。
【EARTH(地球)グループ】
現実性や自分のペース、納得できる結果を大切にする傾向があります。
【SUN(太陽)グループ】
自分らしさや可能性、直感や理想を大切にする傾向があります。
例えば、MOONの人が相手の気持ちを確認しながら進めたいと考えているときに、
EARTHの人が効率を優先して結論を出そうとすることがあります。
また、SUNの人が新しい可能性に目を向けているときに、EARTHの人が現実的な課題を指摘することもあります。
どちらかが正しく、どちらかが間違っているわけではありません。
大切にしているものが違えば、同じ出来事に対する反応も変わるのです。
ただし、これらはあくまで個性を理解するための一つの視点です。
実際の性格や行動は、育ってきた環境や経験、そのときの状況などによっても変わります。
個性心理學は、相手を決めつけるためではなく、相手を理解するためのヒントとして活用していきましょう。
それでは、12種類の動物キャラクターごとに、相性が悪いと感じやすい場面と、関係をよくするためのヒントを見ていきます。
■ MOONグループ
〜安心感や人とのつながりを大切にする人たち〜
🦌 こじか|安心できない相手には、心を開きにくい
こじかタイプは、人との信頼関係や安心感を大切にする傾向があります。
初対面では慎重でも、信頼できる相手には素直な気持ちを表現し、深い関係を築こうとします。
そのため、相手がそっけなかったり、突然態度を変えたりすると、不安を感じることがあります。
「昨日は優しかったのに、今日は冷たい。」
「もしかして、嫌われてしまったのかな?」
相手に悪気がなくても、その変化を敏感に受け止めてしまうことがあるのです。
一方、相手からすると、こじかの反応を気にしすぎだと感じるかもしれません。
しかし、こじかが求めているのは、特別な扱いではなく、安心して付き合える関係です。
【相性をよくするヒント】
こじかタイプと接するときは、言葉や態度に一貫性を持ち、安心できる関係を築くことが大切です。
こじか自身も、相手の反応が変わったからといって、すぐに嫌われたと判断しないこと。
不安なときには、相手の気持ちを確認してみることで、余計な誤解を減らせるでしょう。
🐆 黒ひょう|礼儀や配慮の違いが、すれ違いにつながる
黒ひょうタイプは、人との関係において、礼儀や周囲への配慮を大切にする傾向があります。
相手に失礼がないように気を配り、自分自身もきちんとした対応を心がける人が少なくありません。
そのため、約束を軽く扱われたり、人前で配慮のない発言をされたりすると、不快に感じることがあります。
「どうして、そんな言い方をするんだろう?」
「もう少し、周りのことを考えてほしい。」
一方、相手は親しみを込めて冗談を言っただけかもしれません。
黒ひょうが大切にしている礼儀や美意識が、相手にとっても同じとは限らないのです。
【相性をよくするヒント】
黒ひょうタイプには、人前で恥をかかせるような言動を避け、相手への敬意を言葉や態度で示すことが大切です。
黒ひょう自身も、自分が大切にしている礼儀を、すべての人が同じように考えているとは限らないことを意識してみましょう。
相手の言動の背景を知ることで、必要以上に傷つかずに済む場合もあります。
🦝 たぬき|信頼の積み重ねを大切にするからこそ、慎重になる
たぬきタイプは、長年の経験や人との信頼関係を大切にする傾向があります。
一度築いた関係を大切にし、相手との付き合いを長く続けようとする人も少なくありません。
そのため、急に方針を変えられたり、これまでの約束を軽く扱われたりすると、戸惑いを感じることがあります。
「今まで、このやり方でうまくいっていたのに。」
「もう少し、これまでの経緯を考えてほしい。」
一方、変化を好む人からすると、たぬきは保守的で、なかなか新しいことを受け入れない人に見えるかもしれません。
しかし、たぬきは変化そのものを嫌っているのではなく、これまで積み重ねてきたものを大切にしている場合があります。
【相性をよくするヒント】
たぬきタイプには、これまでの経験や実績を尊重しながら、新しい提案をすることが効果的です。
たぬき自身も、相手が変化を求める理由に目を向けることで、新しい可能性を受け入れやすくなるでしょう。
過去を大切にする人と未来を切り開く人は、互いの強みを生かせる関係にもなれるのです。
🐑 ひつじ|周囲を大切にするからこそ、温度差に悩みやすい
ひつじタイプは、人とのつながりや仲間意識を大切にする傾向があります。
周囲の意見を聞き、できるだけ全員が納得できる形を目指そうとします。
そのため、何も相談せずに物事を決める人や、集団よりも自分の判断を優先する人に対して、寂しさや不満を感じることがあります。
「どうして、一言相談してくれなかったの?」
「みんなで決めたほうがよかったのに。」
一方、自分の判断で行動する人からすると、ひつじは周囲の意見を気にしすぎているように見えるかもしれません。
しかし、ひつじが求めているのは、必ずしも全員が同じ意見になることではありません。
仲間として尊重され、安心して関われることを大切にしているのです。
【相性をよくするヒント】
ひつじタイプには、決定する前に意見を聞いたり、情報を共有したりすることが大切です。
ひつじ自身も、相手が一人で決断したからといって、仲間を軽視しているとは限らないことを理解してみましょう。
お互いの判断の仕方を尊重することで、無理なく協力できる関係を築けるはずです。
■ 相性は、同じ個性だからよいとは限らない
ここまで、MOONグループの4つのタイプを見てきました。
同じMOONグループであっても、
安心感を求めるこじか、
礼儀を大切にする黒ひょう、
信頼を積み重ねるたぬき、
仲間とのつながりを大切にするひつじでは、物事の受け止め方が異なります。
つまり、同じグループだから必ず相性がよいわけでも、違うグループだから相性が悪いわけでもありません。
大切なのは、相手との違いを知り、その違いとどう付き合っていくかということです。
続く後半では、EARTH・SUNグループの8タイプを取り上げながら、
仕事や夫婦関係などの具体例も交えて、相性をよくするための考え方を掘り下げていきます。
そして最後に、人間関係をよりよくするために欠かせない「理解と尊重」の違いについても考えていきましょう。
■ EARTHグループ
〜自分のペースや現実的な価値観を大切にする人たち〜
🐺 狼|自分のペースを大切にするからこそ、干渉が苦手
狼タイプは、自分なりの考え方やペースを大切にする傾向があります。
周囲に合わせることよりも、自分が納得できる方法で物事を進めたいと考える人が少なくありません。
そのため、必要以上に行動を確認されたり、細かく指示されたりすると、窮屈に感じることがあります。
「どうして、いちいち確認するんだろう?」
「自分のやり方で進めさせてほしい。」
一方、周囲からすると、狼は協調性がなく、何を考えているのか分からない人に見えることもあります。
しかし、狼が一人で行動するのは、必ずしも周囲を嫌っているからではありません。
自分のペースを守ることで、安心して力を発揮できる場合があるのです。
【相性をよくするヒント】
狼タイプには、必要な情報や目的を共有したうえで、ある程度の裁量を任せることが大切です。
狼自身も、自分の考えや行動の理由を周囲に伝えることで、余計な誤解を減らせるでしょう。
相手の自由を尊重することと、相手を放っておくことは違います。
お互いに必要な距離感を理解することで、信頼関係を築きやすくなります。
🐵 猿|楽しさと効率を大切にするからこそ、慎重な人とすれ違う
猿タイプは、目の前のことを楽しみながら、効率よく進めることを大切にする傾向があります。
難しい問題に直面しても、工夫しながら解決策を見つけようとする人が少なくありません。
そのため、何度も同じ説明を求められたり、細かい確認に時間をかけたりすると、もどかしさを感じることがあります。
「とりあえず、やってみればいいのに。」
「もっと簡単な方法があるんじゃない?」
一方、慎重な人からすると、猿は落ち着きがなく、物事を軽く考えているように見えるかもしれません。
しかし、猿は決して責任を軽視しているわけではありません。
楽しみながら工夫することが、行動するための原動力になっている場合があります。
【相性をよくするヒント】
猿タイプには、目的を明確にしたうえで、具体的な方法や工夫できる余地を伝えることが効果的です。
猿自身も、相手が慎重になる理由を理解し、必要な確認には時間をかけることを意識してみましょう。
楽しさを大切にする人と慎重に進める人が協力すれば、効率と確実性を両立できる可能性があります。
🐯 虎|責任感が強いからこそ、考え方の違いに厳しくなる
虎タイプは、責任感や公平性、物事の筋道を大切にする傾向があります。
一度引き受けたことは最後までやり遂げようとし、周囲に対しても誠実な対応を求める人が少なくありません。
そのため、約束が守られなかったり、その場の気分で方針を変えられたりすると、不満を感じることがあります。
「決めたことは、きちんと守るべきだ。」
「どうして、最後まで責任を持たないんだろう?」
一方、柔軟な対応を好む人からすると、虎は頑固で、自分の考えを押しつけてくる人に見えることもあります。
しかし、虎が大切にしているのは、自分の意見を通すことだけではありません。
誰もが納得できる公平な関係や、責任ある行動を求めている場合があるのです。
【相性をよくするヒント】
虎タイプには、約束や役割を明確にし、誠実に向き合うことが大切です。
虎自身も、自分が考える正しさだけが、唯一の正解ではないことを意識してみましょう。
相手の事情や考え方を知ることで、責任感を保ちながらも、柔軟な関係を築けるようになります。
🐨 子守熊|先を見据えて考えるからこそ、急な変化に戸惑う
子守熊タイプは、長期的な視点や、自分が納得できる計画を大切にする傾向があります。
目先の結果だけではなく、その先に何があるのかを考えながら行動する人が少なくありません。
そのため、突然予定を変更されたり、十分な説明がないまま決断を求められたりすると、ストレスを感じることがあります。
「もう少し、先のことまで考えたほうがいい。」
「急に言われても、すぐには決められない。」
一方、行動力のある人からすると、子守熊は考えすぎて、なかなか動かない人に見えるかもしれません。
しかし、子守熊が時間をかけるのは、必ずしも決断力がないからではありません。
自分なりに先を見通し、納得したうえで行動したいと考えている場合があります。
【相性をよくするヒント】
子守熊タイプには、目的や今後の見通しを伝え、考える時間を確保することが大切です。
子守熊自身も、すべての条件が整うまで待つのではなく、状況に応じて柔軟に行動することを意識してみましょう。
計画を大切にする人と行動を優先する人は、互いの強みを理解することで、心強いパートナーになれる可能性があります。
■ SUNグループ
〜自分らしさや可能性、直感を大切にする人たち〜
🐆 チータ|スピードを大切にするからこそ、慎重な人と衝突しやすい
チータタイプは、目標に向かって素早く行動することを大切にする傾向があります。
やりたいことが見つかると、迷うよりも先に動き出し、挑戦することに喜びを感じる人が少なくありません。
そのため、何度も確認を求められたり、決断までに時間がかかったりすると、もどかしさを感じることがあります。
「考えている時間があるなら、まずやってみよう。」
「どうして、そんなに慎重になるの?」
一方、じっくり考える人からすると、チータはせっかちで、周囲を振り回す人に見えるかもしれません。
しかし、チータにとって、素早く行動することは、自分の可能性を広げるための大切な手段なのです。
【相性をよくするヒント】
チータタイプには、目的や目標を明確にし、できるだけ簡潔に伝えることが効果的です。
チータ自身も、相手には相手の判断するペースがあることを理解してみましょう。
スピードを重視する人と慎重に進める人が協力することで、挑戦とリスク管理の両方を大切にできるようになります。
🦁 ライオン|自分の信念を大切にするからこそ、妥協が難しい
ライオンタイプは、自分の信念や理想、物事の完成度を大切にする傾向があります。
一度決めたことには責任を持ち、自分が納得できる結果を目指そうとする人が少なくありません。
そのため、中途半端な対応をされたり、努力を軽く扱われたりすると、不満を感じることがあります。
「やるからには、最後まできちんとやりたい。」
「どうして、そこで妥協してしまうんだろう?」
一方、周囲からすると、ライオンは要求が厳しく、近寄りがたい人に見えることもあります。
しかし、ライオンが高い基準を求めるのは、単に相手を否定したいからとは限りません。
自分自身が大切にしている理想や責任感が、その言動に表れている場合があります。
【相性をよくするヒント】
ライオンタイプには、努力や成果を具体的に認め、相手の考えを尊重することが大切です。
ライオン自身も、自分が求める基準と、相手が実現できることには違いがあると理解してみましょう。
互いの強みを認め合うことで、厳しさが対立ではなく、成長につながる関係を築けるようになります。
🐘 ゾウ|信念を貫くからこそ、周囲から頑固に見られやすい
ゾウタイプは、自分が決めた目標に向かって、粘り強く取り組むことを大切にする傾向があります。
一度納得したことには集中して取り組み、簡単には諦めない人が少なくありません。
そのため、途中で方針を変えられたり、十分な理由がないまま別の方法を求められたりすると、納得できないことがあります。
「せっかく、ここまで続けてきたのに。」
「簡単にやり方を変える必要があるのかな?」
一方、周囲からすると、ゾウは融通が利かず、自分の考えを曲げない人に見えるかもしれません。
しかし、ゾウが大切にしているのは、自分が信じたことを最後までやり遂げる姿勢です。
【相性をよくするヒント】
ゾウタイプには、変更する理由や目的を具体的に伝え、本人が納得できるように説明することが大切です。
ゾウ自身も、これまでの努力を大切にしながら、新しい方法を取り入れる柔軟さを意識してみましょう。
継続する力と変化を受け入れる力が組み合わさることで、より大きな成果につながる可能性があります。
🐧 ペガサス|自由を大切にするからこそ、理解されにくい
ペガサスタイプは、自由な発想や直感、自分らしい生き方を大切にする傾向があります。
興味を持ったことには積極的に取り組み、独自のアイデアを生み出す人が少なくありません。
そのため、細かなルールで行動を制限されたり、常に同じやり方を求められたりすると、窮屈に感じることがあります。
「もっと自由に考えてもいいんじゃない?」
「どうして、同じやり方にこだわるんだろう?」
一方、計画性を大切にする人からすると、ペガサスは気分屋で、何を考えているのか分からない人に見えるかもしれません。
しかし、ペガサスにとって自由な発想は、自分の可能性を発揮するための大切な要素です。
【相性をよくするヒント】
ペガサスタイプには、細かく行動を管理するよりも、目的を共有したうえで自由に考えられる余地を残すことが大切です。
ペガサス自身も、自分の考えや予定を周囲に伝えることで、安心して協力してもらえるようになります。
自由を尊重することと、責任を持たなくてよいことは違います。
お互いに必要な約束を守りながら、それぞれの個性を生かしていきましょう。
■ 実例から考える、相性が変わる瞬間
ここまで、12種類の動物キャラクターについて見てきました。
それぞれの個性を知ると、これまで理解できなかった相手の言動にも、違った理由が見えてくることがあります。
ここからは、日常生活で起こりやすい3つの場面を考えてみましょう。
① 職場|仕事の進め方が違う上司と部下
ある職場に、行動力のあるチータタイプの上司と、慎重に計画を立てる子守熊タイプの部下がいたとします。
上司は、
「とりあえず、今週中に進めておいて。」
と指示を出します。
ところが、部下は、
「具体的には、どこまで進めればよいのでしょうか?」
と確認します。
上司は、なかなか行動しない部下に対して、もどかしさを感じます。
一方、部下は、十分な説明をしない上司に対して、不安を感じています。
お互いに相手のことを、
「仕事がやりにくい人だ。」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、ここで個性の違いを理解すると、対応を変えることができます。
上司は、目的と期限、優先順位を明確に伝える。
部下は、最初から完璧な計画を立てようとせず、必要な確認をしたら、まず着手する。
こうした小さな工夫によって、互いの強みを生かしやすくなります。
仕事の相性は、性格だけではなく、役割分担や伝え方によっても変わるのです。
② 夫婦|愛情表現の違いから生まれるすれ違い
例えば、人とのつながりを大切にするひつじタイプの妻と、自分のペースを大切にする狼タイプの夫がいたとします。
妻は、休日には夫婦で出かけたり、一緒に過ごしたりしたいと考えています。
しかし、夫は、休日くらいは一人で好きなことをして過ごしたいと考えています。
妻は、
「どうして、一緒に過ごしてくれないの?」
と寂しさを感じます。
夫は、
「一人の時間くらい、自由に過ごさせてほしい。」
と窮屈さを感じます。
お互いに愛情がなくなったわけではありません。
ただ、心地よい時間の過ごし方が違うのです。
こうした場合には、一緒に過ごす時間と、それぞれが自由に過ごす時間を話し合って決めることが、一つの解決策になります。
大切なのは、相手に自分と同じ愛情表現を求めることではありません。
相手がどのような関わり方を心地よいと感じるのかを知ることです。
ただし、個性が違うからといって、どちらか一方が我慢し続ける必要はありません。
お互いの希望を伝え、無理のない関係を一緒につくることが大切です。
③ 友人|連絡の頻度が違うだけで、関係が悪くなる
例えば、こじかタイプの人が、ペガサスタイプの友人にLINEを送ったとします。
こじかは、返信がなかなか来ないことに不安を感じます。
「何か、気に障ることを言ってしまったのかな?」
一方、ペガサスは、別のことに夢中になっていて、返信を後回しにしているだけかもしれません。
本人にとっては、返信が遅いことと、相手を大切に思っていることは、必ずしも矛盾しないのです。
この違いを知らないままでは、こじかは不安になり、ペガサスは返信を急かされることに負担を感じてしまいます。
しかし、お互いの連絡に対する考え方を知っていれば、必要以上に悩まずに済むことがあります。
もちろん、返信が遅い理由は、個性だけで決まるものではありません。
仕事や家庭の事情、そのときの体調なども関係しています。
だからこそ、自分の想像だけで相手の気持ちを決めつけないことが大切なのです。
■ 相手を理解することと、相手に合わせることは違う
ここで、今回のテーマについて、もう一つ大切なことをお伝えしたいと思います。
それは、
「相手を理解すること」と「相手に合わせ続けること」は違う。ということです。
個性心理學を学ぶと、相手の考え方や行動の背景が見えてくることがあります。
しかし、相手の個性を理解したからといって、すべてを受け入れなければならないわけではありません。
例えば、相手が自分のペースを大切にする人だからといって、約束を何度も破られてよいわけではありません。
相手が感情を表に出しやすい人だからといって、暴言や威圧的な態度を我慢する必要もありません。
個性の違いは、相手の行動を理解するためのヒントにはなりますが、不適切な行動を正当化する理由にはならないのです。
また、相手の個性を理解しても、どうしても価値観が合わないことはあります。
そのような場合には、無理に親しくなろうとするのではなく、適切な距離を保つことも大切です。
相性が悪いと感じたときに考えてほしいのは、「相手のどこが悪いのか。」ということだけではありません。
「自分は何を大切にしているのか。」
「相手は何を大切にしているのか。」
「お互いに尊重できる部分はどこなのか。」ということです。
そのうえで、無理なく付き合える関係を選んでいけばよいのです。
相手を理解することは、自分を犠牲にすることではありません。
自分も相手も大切にできる関係を考えることなのです。
■ まとめ|相性を決めつける前に、相手を知ってみよう
今回は、「相性が悪いのではなく、理解が足りなかった」というテーマでお届けしました。
私たちは、自分とは違う考え方や行動をする人に対して、つい苦手意識を持ってしまうことがあります。
しかし、その違いは、相手の欠点ではなく、その人が大切にしている価値観の表れかもしれません。
自分には理解できない行動にも、相手なりの理由がある場合があります。
そして、自分が当たり前だと思っていることも、相手にとっては当たり前ではないかもしれません。
人間関係をよくするために必要なのは、すべての人と仲よくなることではありません。
自分と相手の違いを知り、その違いを尊重できる関係を築いていくことです。
個性を知ることで、相手の見え方が変わる。
相手の見え方が変わることで、言葉の選び方や接し方が変わる。
そして、接し方が変わることで、これまで難しいと感じていた人間関係にも、新しい可能性が生まれることがあります。
私が個性心理學を通じてお伝えしたいのは、まさにこのことです。
相手を変えようとする前に、まずは相手を知る。
そして、相手を知ろうとするのと同じくらい、自分自身の個性も大切にする。
それが、無理をせず、自分らしく人と付き合っていくための第一歩になるのではないでしょうか。
■ 自分と相手の個性を、もっと深く知りたい方へ
「どうして、あの人とは話が合わないんだろう?」
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自分自身の個性や、相手との違いを理解するためのヒントをお伝えします。
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どのように生かしていくのかも具体的に学んでいただけます。
個性を知ることは、自分らしく生きるための第一歩です。
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■ 次回予告
次回は、いよいよ人間関係シリーズの最終回です。
最終回のテーマは、
「人間関係で一番大切なのは『変えること』ではなく『知ること』」です。
これまで、このシリーズでは、
「伝わり方」「距離感」「感情」「仕事・組織」、
そして「本質」という5つの章を通じて、人によって異なる個性や価値観について考えてきました。
話が伝わらない人。
距離感が合わない人。
感情の表し方が違う人。
仕事の進め方が合わない人。
そして、相性が悪いと思っていた人。
こうした人間関係の悩みを振り返ると、そこには一つの共通点が見えてきます。
それは、私たちが無意識のうちに、相手に自分と同じ考え方や行動を求めてしまうことです。
では、人間関係を本当の意味でよくするためには、何が必要なのでしょうか。
最終回では、これまでの14回を振り返りながら、
個性心理學を通じて私が最もお伝えしたい、人間関係の本質についてお話しします。
人を変えようとするのではなく、人を知ること。
その大切さを、シリーズの締めくくりとしてお届けします。
どうぞお楽しみに。
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小嶋 款(こじま まこと)
個性心理學研究所 総本部認定講師
講師スキルアップ委員会委員長
株式会社ニーズコネクト代表取締役
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