すぐ怒る人、本音を隠す人 〜感情表現にも個性がある〜 | 小嶋款◇個性心理學で“辞めない・育つ・成果を出す”組織をつくる研修の専門家

小嶋款◇個性心理學で“辞めない・育つ・成果を出す”組織をつくる研修の専門家

個性心理學で一人ひとりの強みを伸ばす研修。離職防止・人材育成・組織力アップにつながる成果を全国対応サポート。

おはようございます。

右腕型CGO、個性を強みに変えるプロ・個性心理學研究所認定講師の小嶋です。


今回から、人間関係シリーズは第3章「感情」に入ります。

人間関係の中で、「あの人、すぐ怒るよね」「何を考えているのかわからない」

そんなふうに感じたことはありませんか?

 

嫌なことがあれば、すぐ顔や言葉に出る人。

反対に、何も気にしていないように見えて、実は心の中に溜め込んでいる人。

私たちはつい、感情が表に出る人を「短気」、感情を出さない人を「冷静」と判断してしまいがちです。

でも、本当にそうでしょうか。

 

実は、

感情が表に出ることと、感情を強く抱えていることは別です。

その場で怒っても、
言いたいことを言ったらスッキリする人もいます。

逆に、「大丈夫だよ」と笑っていても、家に帰ってから何度も思い返してしまう人もいます。

 

つまり大切なのは、

「怒るか、怒らないか」ではなく、その人が感情をどう扱っているのか。

ここにも、その人らしい個性が表れるのです。

 

「何も言わない」は「何も感じていない」ではない

たとえば夫婦で、夫が何気なく言った一言に妻が傷ついたとします。

その場ですぐ、「その言い方、嫌なんだけど!」と言える人もいます。

夫は、「そんなに怒らなくても……」と思うかもしれません。
 

でも本人は、言いたいことを言ったので、30分後には普通に戻っている。

一方で、同じように傷ついても、「別に大丈夫」とその場では何も言わない人もいます。

すると相手は、「気にしていないんだな」と思います。

ところが数日後、「あのときもそうだったよね」と話が出てくる。

相手からすれば、「そのとき言ってよ!」となります。

 

でも本人にとっては、何も言わなかっただけで、何も感じなかったわけではない。

こうした違いを知らないことが、人間関係のすれ違いにつながります。


 

個性心理學で見る「感情表現」の違い

では、個性心理學ではこの違いをどう見るのでしょうか。

まずはいつもの3分類で考えてみます。

🌙 MOON

こじか・黒ひょう・たぬき・ひつじ

MOONは、

人とのつながりや関係性を大切にする傾向があります。

そのため、

「これを言ったら相手はどう思うかな」「空気が悪くならないかな」

と考えて、感情をそのまま出さないことがあります。

ただし、言わないからといって何も感じていないわけではありません。

関係を大切にするからこそ、一度自分の中に飲み込むこともあるのです。

🌏 EARTH

狼・猿・虎・子守熊

EARTHは、現実性や自分のペース、納得感を大切にする傾向があります。

感情だけで反応するというより、

「何が問題なのか」「じゃあ、どうするのか」と現実的に考えようとします。

 

そのため冷静に見えることもありますが、自分のペースを乱されたり、

納得できないことを押しつけられたりすると、強く感情が動くこともあります。

☀️ SUN

チータ・ライオン・ゾウ・ペガサス

SUNは、

直感や感覚が表に出やすい傾向があります。

嬉しい、楽しい、嫌だ、納得できない。そうした気持ちが、表情や態度に現れやすい人もいます。

ただし、SUNだから「怒りっぽい」ということではありません。

感情を隠すより、その瞬間の気持ちが自然と外に表れやすいということです。

 

同じMOONでも、感情の出し方は違う

ここまで3分類で見てきましたが、

「MOONだから本音を隠す」「SUNだから感情的」と決めつけることはできません。

同じグループでも、12タイプになると感情の動き方や表現方法は変わります。

ここからは、「感情が動いたとき、その人はどうなりやすいのか」という視点から見ていきましょう。

 

まずはMOONの4タイプです。

🌙 MOONの感情表現

🦌 こじか

怒っているというより、傷ついている

こじかは、

安心できる人や環境を
とても大切にします。

そのため強く怒るより先に、

「悲しい」

「怖い」

「傷ついた」

という気持ちが出ることがあります。

ただ、その気持ちを
すぐ言葉にできるとは限りません。

信頼している人から強く言われると、

黙ってしまったり、
少し距離を取ったりすることもあります。

そんなとき、

「何も言わないから大丈夫」

と判断するのは早いかもしれません。

こじかには、

感情を無理に聞き出すより、

安心して本音を言える空気をつくること。

「何か嫌だったら言ってね」

という安心感が、

本当の気持ちを引き出してくれます。

🐆 黒ひょう

「怒り」の奥に、わかってほしい気持ちがある

黒ひょうは、

自分なりの美意識やスマートさを
大切にします。

そのため、

人前で感情をむき出しにするより、

冷静に振る舞おうとすることがあります。

しかし、

自分の考えを軽く扱われたり、

気持ちを雑に受け流されたりすると、

内側では強く反応していることもあります。

そんな黒ひょうに、

「そんなことで怒らなくても」

と言ってしまうと逆効果。

怒りの奥には、

「ちゃんと自分を理解してほしい」

という気持ちが隠れていることがあります。

まずは、

「そう感じたんだね」

と受け止めること。

それだけでも、

感情の温度が下がることがあります。

🦝 たぬき

我慢できるからこそ、溜め込みやすい

たぬきは、

経験や信頼、人との調和を
大切にする傾向があります。

少しくらい嫌なことがあっても、

「まあ、いいか」

「悪気はないだろう」

と、自分の中で収めようとすることがあります。

一見すると、

とても穏やかです。

ただし、

我慢できることと、
何も感じていないことは違います。

小さな違和感を何度も飲み込んでいると、

あるところで限界を迎えることがあります。

周囲からすれば、

「急に怒った」

「突然離れていった」

ように見える。

でも本人からすれば、

突然ではありません。

10回我慢したあとの、
11回目だっただけかもしれないのです。

普段穏やかな人ほど、

「本当に大丈夫?」

と、ときどき確認することも大切です。

🐑 ひつじ

周りを考えすぎて、本音が後回しになる

ひつじは、

周囲とのバランスや仲間意識を
大切にするタイプです。

自分がどう感じたかより先に、

「ここで言ったら空気が悪くならないかな」

「みんなはどう思うかな」

と考えることがあります。

職場でも、

本当は仕事を抱えすぎているのに、

「大丈夫です」

と言ってしまう。

友人関係でも、

本当は気が進まないのに、

みんなが行くから参加する。

そして後になって、

どっと疲れてしまうことがあります。

ひつじの場合、

感情がないのではなく、

自分の気持ちより周囲への配慮が先に動いている

ことがあるのです。

だからこそ、

「言ってくれなきゃわからない」

だけではなく、

「無理して合わせてない?」

と声をかけることが、

本音を話せるきっかけになります。

 

感情を隠すことも、その人なりの人付き合い

MOONの4タイプを見ても、感情を表に出さない理由はそれぞれ違いました。

傷ついて言えない人。

わかってほしくて黙っている人。

我慢できるから飲み込む人。

周囲を考えて本音を後回しにする人。

表面だけを見れば、どれも「何も言わない人」です。

 

でも、心の中で起きていることはまったく違います。

だからこそ、「怒ったから短気」「何も言わないから大丈夫」

という判断だけでは、相手の本当の気持ちは見えてきません。

 

そして後半では、

🌏EARTHの
狼・猿・虎・子守熊

☀️SUNの
チータ・ライオン・ゾウ・ペガサスについて見ていきます。

 

感情を表に出す人と、自分の中で処理しようとする人。

その違いが職場や家庭でぶつかったとき、なぜすれ違いが起こるのか。

そして、

感情表現の違う相手と、どう付き合えば人間関係がラクになるのか。

後半では、そこまで掘り下げていきます。

 

🌏 EARTHの感情表現

前半では、

MOONの4タイプについて見てきました。

ここからは、🌏EARTH、そして☀️SUNの感情表現について見ていきましょう。

同じ「怒っている」という状態でも、何に反応しているのか。

どうやって気持ちを整理するのか。そして、何をされると落ち着くのか。タイプによって違いがあります。

🐺 狼

自分のペースを乱されるとストレスになる

狼は、

自分なりの考え方やペースを
大切にするタイプです。

周囲に合わせることよりも、

「自分はどう思うのか」

「自分はどうしたいのか」

を大切にします。

そのため、

必要以上に干渉されたり、

自分のやり方を否定されたりすると、

ストレスを感じることがあります。

そんなときに、

「みんなそうしてるよ」

と言われても納得できません。

狼にとって大切なのは、

自分の考えを尊重してもらうこと。

感情的になっているときほど、

無理に説得するより、

少し一人で考える時間をつくる。

それだけで気持ちを整理できることがあります。

🐒 猿

感情を引きずるより、次へ進みたい

猿は、

目の前のことを楽しみながら
行動することが得意なタイプです。

嫌なことがあっても、

別の楽しいことや次の行動へ
気持ちを切り替えられることがあります。

そのため周囲からは、

「さっき怒っていたのに、もう普通なの?」

と思われることも。

でも本人にとっては、

すでに終わったことなのかもしれません。

逆に、

終わった話を何度も蒸し返されると、

ストレスになることがあります。

猿には、

「これからどうする?」

と未来へ視点を向けることが、

感情を切り替えるきっかけになることがあります。

🐯 虎

納得できないことには、はっきり反応する

虎は、

筋が通っていることや公平さを
大切にするタイプです。

そのため、

「それはおかしい」

「話が違う」

と感じたときには、

比較的はっきりと意思表示することがあります。

周囲からすると、

「怒っている」

ように見えるかもしれません。

しかし本人としては、

感情をぶつけたいというより、

「筋を通したい」

という気持ちが強い場合もあります。

そんな虎に対して、

「まあまあ、落ち着いて」

だけで済ませようとすると、

余計に納得できなくなることも。

何が問題なのかを整理し、

きちんと話し合うことが大切です。

🐨 子守熊

感情を表に出す前に、自分の中で考える

子守熊は、

先のことを考えながら
慎重に行動する傾向があります。

嫌なことがあった瞬間に反応するより、

「ここで言うべきかな」

「このあとどうなるかな」

と考えることがあります。

そのため、

表面上は穏やかに見えても、

頭の中ではかなり考えていることもあります。

そして一度、

「これは無理だ」

という結論に達すると、

意外とはっきり態度を変えることも。

子守熊には、

すぐ答えを求めるより、

考える時間を与えること。

「今すぐ決めなくていいよ」

という一言が、

本音を話しやすくすることがあります。

 

☀️ SUNの感情表現

🐆 チータ

感情が動いたら、その瞬間に表れやすい

チータは、

スピード感や瞬発力を大切にします。

嬉しいときは嬉しい。

嫌なときは嫌。

その瞬間の感情が、

表情や言葉に出やすいことがあります。

ただし、

いつまでも引きずるとは限りません。

瞬間的に強く反応しても、

時間が経てば、

「もういいよ」

となることもあります。

チータの感情だけを切り取って、

「短気な人」

と決めつけないことが大切です。

🦁 ライオン

プライドを傷つけられると強く反応する

ライオンは、

自分なりの誇りや責任感を
大切にするタイプです。

普段は堂々としていても、

人前で否定されたり、

軽く扱われたりすると、

感情が強く動くことがあります。

特に、

みんなの前で恥をかかされるような状況は
避けたいところ。

ライオンに何か伝えるときは、

感情を刺激する言い方ではなく、

相手への敬意を保ちながら伝えること。

それだけで、

受け取り方は大きく変わります。

🐘 ゾウ

普段は我慢していても、限界を超えると強い

ゾウは、

一度決めたことを粘り強く続けるタイプです。

多少嫌なことがあっても、

簡単には投げ出さず、

自分の中で耐えようとすることがあります。

そのため、

普段はあまり怒らないように見えることも。

しかし、

我慢が積み重なり、

限界を超えたときには、

はっきりと感情が表れることがあります。

周囲からすると、

「そんなに怒ること?」

と思うかもしれません。

でも本人の中では、

ずっと積み重なっていた結果

なのです。

🦄 ペガサス

感情は理屈より、その瞬間の感覚

ペガサスは、

感性や直感を大切にするタイプです。

そのため、

「なぜ嫌なの?」

と聞かれても、

うまく説明できないことがあります。

「なんとなく嫌」

「今日はそういう気分じゃない」

ということもあるでしょう。

また、

感情の変化が比較的早く、

昨日と今日で気分が違うこともあります。

そんなペガサスに、

「昨日はこう言ったじゃん」

と理屈だけで迫っても、

うまく噛み合わないことがあります。

まずは、

今どう感じているのか

を受け止めることが大切です。

 

感情を出す人と、溜め込む人が一緒に働いたら?

たとえば職場で、思ったことをその場で言う上司と、

一度自分の中で考えてから話したい部下がいたとします。

上司は、「何かあるなら、その場で言ってよ」と思っています。

一方、部下は、「そんなにすぐ気持ちを整理できない」と思っています。

上司からすると、何も言わない部下は「納得している」ように見える。

部下からすると、考える時間をもらえない上司は「感情を押しつけてくる人」に見える。

 

どちらかが悪いのでしょうか。そうではありません。感情を処理するスピードが違うのです。

ここを知らずに、自分のやり方だけを相手に求めると、人間関係は苦しくなります。

 

「怒る人」と「怒らない人」、どちらが大人なのか?

ここまで12タイプを見てきて、ひとつ気づいてほしいことがあります。

感情を表に出す人が未熟なのではありません。

そして、感情を隠せる人が大人なのでもありません。

すぐ伝えることで、感情を溜め込まずに済む人もいます。

一度持ち帰ることで、冷静に整理できる人もいます。

どちらにも、良い面と注意したい面があります。

 

問題になるのは、

自分の感情表現だけが「普通」だと思ってしまうこと。

「普通はそんなことで怒らない」「普通は嫌なら言うでしょ」「普通は察するでしょ」

人間関係で出てくるこの「普通」は、実はとても危険です。

なぜなら、その普通は、あなたにとっての普通だからです。

 

感情は「なくす」のではなく「扱い方」を知る

怒ることも、傷つくことも、悲しくなることも、人間である以上なくすことはできません。

大切なのは、感情をなくすことではなく、

自分はどんなときに感情が動きやすいのかを知ること。

 

そして、相手の感情の表し方が自分とは違うことを知ることです。

「この人は怒りっぽい」ではなく、「何に反応しているんだろう?」「この人は何も言わない」

ではなく、「言葉にするまで時間が必要なのかな?」

そんなふうに、一歩だけ相手を見る角度を変えてみる。

それだけで、人間関係の見え方は変わってきます。

 

人間関係がラクになるのは「違い」がなくなったときではない

個性心理學を学んだからといって、嫌なことがなくなるわけではありません。

夫婦喧嘩もするでしょう。

職場で意見がぶつかることもあります。

友人の言葉に傷つくこともあります。

でも、「あの人はなぜそうするのか」が少しわかるだけで、必要以上に相手を責めなくて済むようになります。

そして同時に、自分自身を責める必要もなくなります。


感情表現にも個性があります。怒る自分にも理由がある。言えない自分にも理由がある。

大切なのは、その違いを知ったうえで、

どう伝え、どう受け取り、どう付き合っていくか。

人間関係がラクになるのは、みんなが同じになったときではありません。

「違っていても大丈夫」とわかったときなのです。

 

もっと深く「自分」と「相手」を知りたい方へ

今回ご紹介した12タイプは、個性心理學のほんの入口です。

同じ「たぬき」でも、本質だけですべてが決まるわけではありません。

自分がどんな場面で本音を隠しやすいのか。

なぜ、ある人の言葉には強く反応してしまうのか。

仕事では平気なのに、家族やパートナーには感情的になってしまうのはなぜなのか。

 

こうした違いを知っていくと、個性心理學は単なる「動物の性格診断」ではなく、

人間関係を理解するための実践的なツールになっていきます。

私が開催している個性心理學1DAYセミナーでは、自分自身の個性を知るだけでなく、

家族、パートナー、職場など、身近な人との違いをどう理解し、

実際のコミュニケーションにどう活かすのかまでお伝えしています。

 

「なんでこの人はわかってくれないんだろう」から、「なるほど、この人は自分とは違うんだ」へ。

 

この視点を持てるだけでも、人との付き合い方はずいぶんラクになります。

興味のある方は、ぜひ一度、個性心理學の世界を体験してみてください。

 

 

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次回予告

次回は、
「謝れる人、謝れない人〜プライドではなく価値観の違いかもしれない〜」

をテーマにお届けします。

すぐに「ごめん」と言える人もいれば、悪いと思っていても、
なかなか謝れない人もいます。

その違いを単純に「素直」「頑固」と決めつけず、次回も個性心理學の視点から、

人によって違う「謝る」という行動の意味について考えていきます。

どうぞお楽しみに。


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小嶋 款(こじま まこと)

個性心理學研究所 総本部認定講師 
講師スキルアップ委員会委員長
株式会社ニーズコネクト代表取締役


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