金沢動物園・ウォンバット・ヒロキ氏の思い出と献花 | うぉんば "Wombat & Snowleopard"

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ウォンバット、タスマニアデビル、ユキヒョウ。
季節や風景を感じる動物写真を目指しています。

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ウォンバットのヒロキ氏(約30歳♂)。
献花をしてきました。3回行きました。3回ともたくさん泣きました。みんな泣きました。
小さい頃のヒロキを見てきた人、最近ヒロキを好きになった人、会いに来る予定を立てていた人、
数年前から見続けてきた人、親に連れられてウォンバットが好きな子供、遠くから応援していた人、
飼育員さん、動物園のスタッフさん方。

みんな大好きウォンバットのヒロキ。

(2015/8/15 ナイトZooの時。)

オセアニア区へと続く、結構疲れる坂道。登りきるとヒロキが待っている…
早く会いたくて走るんだけど、すぐ息が上がってしまう坂道を駆ける。



「ウオンバット」の看板が見えると、「今日はお庭かな? トンネルかな? お部屋かな?」と、
急いで駆け上がる小さい階段。あの手すりの向こうには、いつもかわいいヒロキ。



やっぱりヒロキはどこにもいませんでした。



花だんに季節はずれのタンポポが咲いている事を教えてもらいました。
ちょうどその前の週のナイトZooの日、夜のお庭で
あの辺りにヒロキが手をついてこっちを見ていたっけ…あれからもう3週間も経ってしまっています。



どれもこれも大事なヒロキの面影。


あそこで、あの場所で、ヒロキがあんなことをしていたなって。


はじめはヒロキの窓は閉まっていました。雨戸に貼ってあるヒロキの写真が物悲しかった。
雨戸が閉まっていて、前とは違う写真が貼ってあって、微笑むヒロキの写真。
次に行くと、窓が開いていて、お花がヒロキのお部屋に運ばれていました。
最後の日にいくと、前回来たときに持ってきた写真がお部屋に入っていました。
そして、ものすごい数のお花や、イラスト、写真、あと好物のサツマイモ…

こんなにも、こんなにも愛されていたヒロキ。たくさんのお花を見てまた泣きました。


悲しくて寂しくてどうすることもできなくて泣いた涙が、
最後の日には、寂しくて悲しい涙が半分、たくさんの人に愛されていたことが嬉しい涙半分。
そんな涙に変わっていました。

でも、お花でいっぱいになった窓の中、ヒロキの姿を探してしまいます。



ヒロキが起きるのを待ったお部屋の前の小屋。
雨の日は雨宿り、夕方は蚊に刺されてかゆい思いをしながら、暑い日は日よけ、
いつ起きるのか分からないヒロキをずっと待ったお部屋の前。



窓の向こうにヒロキがいて、かわいいヒロキをずっと眺めていられるお部屋の前。
メッセージノートにはヒロキファンからのたくさんの熱く優しい、ヒロキへの想い。


思い出を綴ろうと書いてる途中でまた泣きました。
たくさん、たくさんのヒロキの表情、姿、仕草、音、におい、
ヒロキがカキカキするだけで沸くお客さんたち、…色々なことが思い出されます。

泣きたいだけ泣いたらいいと思います。
もうヒロキに会うことができない、それがとても悲しい。
約30年というヒロキの時間のわずか半年しか会えなかったけど、
大事な時間を一緒に過ごせてよかった。

動物園の動物ではなく、ウォンバットの「ヒロキ」。
オーストラリアに住む有袋類、コモンウォンバット。
1985年生まれでメルボルン動物園から
オーストラリアと日本との架け橋としてやって来たウォンバットの「ヒロキ」。

ヒロキが好きで好きでたまらない。
大切なお友達、ウォンバットのヒロキ。

ヒロキ、ありがとう。 いつまでも心の中に。 

ヒロキ、またいつかきっと会える日まで…またね。