君と一緒に♪12-31 (fine) | usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

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タクミくんシリーズの二次創作です。
usatami のこうだったらいいのにな~♪を細々と綴っております(〃ω〃)
覗いていただけてら嬉しいです(’-’*)♪

ぱかっ、と目が覚めて。
「・・・・・・よく寝たなぁ。」
ジェットコースターのような一日だったのに。
夢見る暇もなく泥のように眠って、頭はすっきりとしていた。
これもギイのお蔭、かな・・・?

そして、眠る前に聞いた岡田さんの話を思い出す。

ずっと佐智さんの依頼で僕の警護をしてくれていると思っていた岡田さんは、実はギイのSPだった。
それは僕にとって思いもよらないことで、まさに青天の霹靂と言える程の驚愕の事実。
騙されていた、ということになるけど不思議と岡田さんを怒る気にはならなかった。
それはきっと。
岡田さんの真摯で誠実な人柄を知っているから。

その岡田さんが言ってくれた。
僕がギイを守ってるって・・・。
そう出来たらいいな、と願ってはいたけど。
実際に守れてるか、と問われたら・・・そんなこと僕に出来る訳ない、と答えるしかない。
そう、自分は思っていた。

だって、いつだって護られてるのは僕の方。
いつも先回りして、大きな羽根でくるみ込むように僕を全身で包んでくれるギイ。
ギイがいたから、僕を見付けてくれたから。
僕はここにこうしていられるんだ。
ギイがいないとダメなのは僕の方なのに。

『俺の腕の中で守らせてくれよ・・・俺の為に。』
ギイの言葉が胸に切なく響く。
『・・・頼むよ。』
心細く揺れるギイの声。

僕がギイに守られることでギイは強くなれるの?

それは思いもしなかったこと。
でも、もしもそうなら。
僕は――。

受け入れよう。
ギイの気持ちも、願いも。
岡田さんの教えてくれた思いと一緒に。
そして、信じよう。
ギイのこと。
怖いけど、信じたいから。

正しい道かどうかなんてわからないけど。
信じてついていこう。

コンクールに挑戦するって決めたとき、もう立ち止まらないって決めたじゃないか。
ギイの傍を離れない。
一緒に歩いていくって。
その為に強くなるって。

そうだ。
忘れちゃダメだ。
僕が信じるのはギイなんだ。

・・・それに。
もし、万が一、選んだ道が間違いだったとしても。
君を諦めたりはしない、その覚悟はとっくに出来ているんだから。


「よしっ。」
僕は声に出して気合いを入れるとベッドから起き上がる。
そうしたら、まるで目の前を覆っていた霧が晴れていくように、僕の心にも晴れやかな青空が広がっていって。

君に伝えよう、今の僕の気持ちを。
そして二人で歩いていこう。
ここから先もずっと一緒に、必ずね。