君と一緒に♪8-11 (fine) | usatami♪タクミくんシリーズ二次創作小説♪

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タクミくんシリーズの二次創作です。
usatami のこうだったらいいのにな~♪を細々と綴っております(〃ω〃)
覗いていただけてら嬉しいです(’-’*)♪

レース越しの窓辺から柔らかな光が差し込んでくるベッドルーム。
ベッドに横たわった託生は、うつらうつらしていた。
何しろ昨夜もほとんど眠らせて貰えなかったのだ。

大学から家へと戻ると、待ち構えていたギイに捕まってしまった。
夕食も摂らず有無も言わさずに寝室へと連れ去られた託生は、だが、ギイの切羽詰まったような不安げな瞳を見て何も言えなくなった。

昨夜のギイはとても意地悪で・・・。
とろとろにされて淫らな言葉を口走り、あられもない格好でおねだりしてやっと託生の欲しいものを与えてくれたのだった。

「託生、起きれるか?」
うとうとしていた所に声を掛けられて、ぼんやりと見た先にはギイの優しい薄茶の瞳。

良かった、いつものギイだ・・・。
安堵と共に昨夜の自分の数々の痴態を一気に思い出して。

寝起きのぽや~とした顔を少し心配そうに覗き込んでいたギイは、色白の顔がカーーっと真っ赤になるのを見て幸せそうに微笑むと、託生の細く美しい指先をそっと手に取り、くちづける。
「そんなに恥ずかしがるなよ。俺は託生の全部が見れて嬉しかったんだぜ?」

城縞や相田の存在に加えて新たに牧原まで・・。
警戒すべき対象が増える一方でいつになく余裕を失ってしまったギイである。
あんなに強引だったのに、託生は全て受け止めてくれた。
それが何よりも嬉しかったのだ。

「ギイが好きだよ。・・ギイだけなんだ。」

何度も繰り返された言葉が魔法のようにギイの心を穏やかにしてくれた。
「託生、風呂入ろうぜ。準備出来てるから。」
ギイはべッドの中の託生をシーツでくるみ、軽々と抱き上げた。
「えっ、大丈夫だよ!僕、歩けるよ!」
いきなりの“お姫さま抱っこ”に益々真っ赤になって慌てる託生に、
「まあまあ、昨夜は無理させたからな。今日はお姫様でもいいだろ?」
冗談めいた口調の中に願うような響きを聴き取って、強ばっていた躯の力を抜くと、自分を抱き上げるギイの逞しい胸にそっと寄り掛かる。
素肌にバスローブを纏ったギイの胸はしっとりとしていて、髪からは雫が首筋を伝い落ちていた。

「ギイ、シャワーして来たの?」
その雫を細い指先で掬い取りながら尋ねる。
「あぁ。だからこの後は託生のこと、ちゃんと隅から隅まで全部綺麗にしてやるからな。」

蕩けるように微笑んだ神々さえも色褪せる程の美貌も、彫刻のように完成された逞しい肉体に水を滴らせて立つ姿も、その全てから溢れる男の色香に目眩を起こしてしまいそうだが。
「ギイ・・・セリフが残念すぎるよ・・。エッチなおじさんみたいだ。」
託生の本当に残念そうな声にギイはニヤリと笑って言った。
「リクエストはバスルームで、な。・・エッチなおじさん風か・・難しいな。」
「いやいやいや、そんなリクエストしてないし!今日はもう無理だからね!聞いてる?!」

託生の抗議は虚しく響いて消えたのだった。