波乱万丈の入院生活を描くシリーズ「救急外来24時」。 前回まではこちら▼からお読みください。

 

これまでのお話と登場人物

その1  その2  その3  その4  その5  その6  その7  その8  その9  その10 その11

 

登場人物:

  • 夫: 尿管結石のフリして敗血症になった男。一命を取り留めたが、言語中枢と血糖値がハイテンション。退院交渉の鬼と化す。

  • 幸来子: 薄情な病院に戦いを挑む妻。情報ゼロの状態に、イライラゲージが天井知らず。

  • 看護師さん: 唯一の、そして最後の情報源。しかし、彼女の口からも「???」しか出てこない。

 

さて、前回までのあらすじ。 石(結石)に苦しめられ、敗血症になりかけた夫。

一刻も早くシャバの空気を吸いたい夫ですが、なかなか退院のお許しが出ない。 何がダメって、血糖値が爆上がり状態だから!

 

下がらないなら下げてやろうホトトギス…と言わんばかりに、 病院側もガンガン!とインシュリンを投入してくるわけです。

 

でもね、妻(私)は見てしまったんです。 この病院の「糖尿病食」と称される食事の正体を。

配膳されたトレイを見て、私は目を疑いました。

 

ご飯、まさかの「てんこ盛り」。 さらにデザートは、立派な「バナナ1本」。

 

 

うどん大盛にご飯という日もありました。ははは。

……え? これ、糖質祭り開催してません???

本人は、フルーツのオンパレードに大喜びでしたが???

 

インシュリンで下げつつ、バナナで上げる。 これは新手の「マッチポンプ療法」なのかしら? 「これでいいのかしら???」と、私の頭の中はずっとハテナマークで埋め尽くされていました。

 

ま、そんな不思議な食事療法(?)にも耐え、 当初の予定通り7日目がやってきました。

夫の「帰りたい執念」が通じたのか、ついに退院許可が!

 

点滴の管が抜け、 尿管に通されていたステント(管)も取れ、

夫、晴れて自由の身!!

 

ヤッター!!お疲れ様ーーー!!

……と、手放しで喜びたいところなんですが。 皆さん、覚えておいででしょうか。

 

まだ入院する前、よろけて頭をぶつけ、 頭部を数針ホッチキス止めされたあの事件を。

あれね、「退院前に抜糸(抜針?)しましょうね~」って話だったはずなんです。

ところが。 退院の手続きが進む中、頭のホッチキスは…

スルーされました。

 

 

えっ、このまま? アクセサリー感覚でつけて帰るの? あやふやなまま、結局ホッチキスと共にご帰宅です。

さらに衝撃なのが、 「病状についての説明」も「今後の注意点」も、家族への説明は一切ナシ!!

 

「じゃ、お元気で~!」みたいなノリで入院生活が終わりました(笑) なんという放置プレイ。

そうそう、とりあえずこれからの流れとしては、 退院後の経過観察と、体内に残る憎き「石」を砕いて取り除く手術が必要ですとのこと。

その日程を決めるために、もう一度この病院へ行かなければなりません。

 

「あー、やっと終わった」 そう思っていた私たち夫婦。

だがしかし。 その再診の日に、またしても「大波乱」が巻き起こるのであった……。

つづく。

 

 

 

 

 

最初に行った泌尿器科でもらった薬に、ウロカルン錠225mg (石を溶かす成分)という薬がありました。

ウラジロガシが成分になっているようで、以来、なるべく飲むようにしています。

 

 

 

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます! 私のドタバタな「救急外来24時」にお付き合いくださり、感謝の気持ちでいっぱいです。

 

記事ではちょっと面白おかしく(そして辛口に笑)書いちゃいましたが……。

 

それでも、こうして夫が無事に退院の日を迎え、自分の足で家に帰ってこれたのは、紛れもなく病院の先生方、看護師の皆さん、そしてスタッフの皆様のおかげです。

 

昼夜を問わず走り回り、患者さんの命と向き合ってくださる医療従事者の皆様には、本当に頭が上がりません。 いろいろと「?」なこともありましたが(笑)、夫の命を繋ぎ、回復へと導いてくださったことへの感謝は尽きません。

本当に、ありがとうございました。

 

当たり前のように家にいて、当たり前のように喧嘩ができる日常が、どれほど尊いものなのか。 今回の入院騒動で、改めて教えてもらった気がします。

 

夫が横にいる(たまに面倒くさいけど笑)、そんな「普通の毎日」に感謝して。

それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

 

Love & Peace!愛飛び出すハート

 

 

 

 TODAY'S
 
「言葉を失った夫と、予定を失った家族」

 

 

登場人物:

  • 夫: 尿管結石のフリして敗血症になった男。一命を取り留めたが、言語中枢と血糖値がハイテンション。退院交渉の鬼と化す。

  • 幸来子: 薄情な病院に戦いを挑む妻。情報ゼロの状態に、イライラゲージが天井知らず。

  • 看護師さん: 唯一の、そして最後の情報源。しかし、彼女の口からも「???」しか出てこない。

 

これまでのお話

その1  その2  その3  その4  その5  その6  その7  その8  その9  その10 

 

登場人物:

  • 夫: 尿管結石のフリして敗血症になった男。一命を取り留めたが、言語中枢と血糖値がハイテンション。退院交渉の鬼と化す。

  • 幸来子: 薄情な病院に戦いを挑む妻。情報ゼロの状態に、イライラゲージが天井知らず。

  • 看護師さん: 唯一の、そして最後の情報源。しかし、彼女の口からも「???」しか出てこない。

 

 言葉を失い、血糖値を爆上げする、我が夫(元・尿管結石)

 

死の淵から帰還した夫。幸来子の涙はまだ乾ききらないが、新たな問題が浮上した。

「ねぇ、先生はなんて言ってたの?今日の検査は?」

幸来子が尋ねると、夫はただ、目を白黒させて口をパクパクさせる。まるで、水槽から飛び出した金魚だ。

 

「……ア、アウ……」

「え?アウ?」

「ウ…ウア…タ…タイ、タイウ…イン」

 

結局、退院のことしか言わない。というか、なんだか微妙にろれつがまわらなくて何を言っているのか聞き取りにくい。

本人も非常にしゃべりにくそう。

 

今回の敗血症、もしくは頭部強打の影響か、夫はまるで映画の「ウォーリー」のように、単語か退院の二択しか発せなくなっていた。

 

しかも、意識が朦朧としているはずなのに、血糖値だけはジェットコースター並みに爆上がりをキープ。毎日、毎食後のインシュリン投与は欠かせない。

 

夫(心の中): (…インシュリン?また打つのか?俺の体は元気だ!早く退院して、大好きなショートケーキをホールで食わしてくれ!)

そう、彼の体は敗血症のダメージで満身創痍なのに、インシュリンを打たれるたびに、退院への想いがより一層強くなるのだ。彼の全身の細胞が、「不当な拘束だ!即時、退院要求!」と叫んでいるかのようだ。

 

 

 薄情病院 VS 薄情ブチギレ妻
 

しかし、家族への説明は皆無

医師は朝の回診で夫には話しているようだが、上述の通り夫は「タイウイン」しか言わないため、情報共有率は驚異の**0%**を叩き出していた。

 

痺れを切らした幸来子と夫(退院交渉のため、言語中枢は一時的に休止中)は、廊下で颯爽と通り過ぎようとした看護師さんを、網を張る漁師のように捕獲した。

 

幸来子 「あの、すみません!先生からの説明が一切ないのですが、主人の尿管の管はいつ取れるのでしょう?あと、退院の目処は?」

 

看護師さんは、一瞬、遠い目をした後、非常に困った顔で答えた。

 

看護師さん: 「あー…えーっと…先生の予定では、とりあえず1週間は入院ということになっていますね…」

 

幸来子&夫: 「……へ?」

 

幸来子の頭の中に、クエスチョンマークが大量発生し、小さなUFO軍団となって飛び回った。

 

幸来子1週間?それ、何かの根拠のある1週間ですか?治癒のプロセス?それとも、先生のゴルフの予定?それとも、病院食の献立がちょうど一巡するタイミングですか?根拠のない1週間てなに!?

 

「1週間」という言葉の響きは、まるで「とりあえず」と「まあ、そんな感じで」を掛け合わせた、最も無責任な時間単位に聞こえた。

 

そして、その横で、言語機能が一時停止していたはずの夫が、突如としてクリアな発音で叫んだ。

 

夫:タイインさせろー!!」

 

 

 終らない退院交渉(そして、病院の都合と、夫の「タイイン」)

 

 

それからというもの、夫の毎日のルーティンは「回診時における退院交渉」となった。

回診の扉が開くと、夫の目は獲物をロックオンしたハンターのようにギラつき、医師が口を開く前に、彼の「タイイン」という悲痛な叫びが病室に響き渡る。

 

医師は毎日、「今日は血糖値が高いですね。インシュリンの調整をこちらでしっかり診ていかないと」などと説明をするのだが、夫の耳には「タイイン」というノイズキャンセリング機能が搭載されているため、すべてが「タイイン」に変換されてしまう。

 

夫の口から、かろうじて、唯一「タイイン」以外で発せられた長文(?)は、「カカ、カカリ…ツケ、ツケノ、イ…イイン…デ、ミテ…モラウ!」だった。

 

夫(心の中): (…そうだ、タイインさせて、かかりつけの医院で調整すればいい!うまいもん食わせろ!仕事だってたまっているんだ!!)

 

しかし、ここで医師たちが奇妙な固執を見せる。

 

医師: 「いや、〇〇医院さんよりも、ウチで診ていった方が良いでしょう。ウチは設備も整っていますし。このまましっかり管理して、完璧な状態で退院してもらうべきです!」

 

幸来子には、その言葉の裏に、「せっかく入院患者として捕まえたのだから、うちで血糖値まで治療実績として完成させたい」もしくはいい金づる?という、病院側の変なプライドと都合が見え隠れするように思えた。

 

医師: (…なんでこの患者さん、かかりつけの医院にそんなにこだわるんだ?ウチで治す方が、儲け...いや、データになるだろう!)

幸来子 (…お願い、誰か、このコントを止めて。病院の縄張り争いに、巻き込まないで。そして、正確な情報を教えて…!)

 

こうして、夫の「タイイン」という謎の儀式と、薄情な病院側の「とりあえず1週間」という根拠なき予定は、今日も病棟で静かに、そしてコミカルに繰り返されるのであった。

 

 

 

 

さあ、我が家の救急外来24時、今回はこの辺で。

 

夫の「タイイン」コールはいつまで続くのか?そして、この根拠なき「1週間」という呪縛から解放される日は来るのか?

この病院の薄情さ(と夫の血糖値)との戦いは、まだまだ続きそうです。

 

今回も最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!皆様の腎機能の健全と、病院からの迅速な情報開示を心よりお祈りしております!

 

Love & Peace!愛飛び出すハート

 

 

 

 

 

<前回までのあらすじ(ざっくり)>

 

いつもの「お友達」尿管結石が、まさかの「悪友」敗血症を連れてきて、夫が緊急入院! しかし、夫は意識朦朧で会話がまともに成り立たず、まるで「現代の浦島太郎」。 

 

こちとら聞きたいこと山々なのに、ドクターの朝の回診は、意識朦朧の夫と「おはよう、調子どう?」で終了(多分こんな感じと予想)

 当然、夫は会話の内容なんぞ覚えていない。看護師さんはバイタルとか検査予定とか、事務的な回答のみ。 …という、情報飢餓地獄に妻(私)は放り込まれていたのであった。

 

タイトル

 

 

 今回のドタバタ:もしかして、うちの夫、ついに「そっち側」へ?

 

入院から3日目。妻である私は、毎日せっせと面会に通う「現代の忠犬ハチ公」と化していた。

 

 面会時間になると、病室のドアを開けるたびに、心の中で「今日の夫は、ちゃんと喋れるかな?」と、まるでガチャガチャを回すような期待と不安。

 

しかし、残念ながら夫は相変わらず「意識朦朧」プラス「ろれつが回らない」

 話しかけてもなんかこう、液状化したような声しか返ってこない。

 

私:「ねぇ、先生、なんて言ってたの?今日、検査あるんだよね?」 

 

夫:「うー、わかんなーい……体が痛い~…」

 

3日もこんな調子が続くと、さすがの私も疑念が湧いてくる。 

尿管結石と敗血症は分かった。

でも、この「ろれつ&朦朧コンビ」は一体なんなんだ?

 

「もしかして…」

 

病気のせい? いや、もしかしたら…

 

「うちの夫、ついに認知症始まったんじゃないの?」

 

病気の心配から、一気に老後問題にまで発展し、面会室で一人頭を抱える私。

 

 

 振り返る夫の歴史(主に健康面):糖尿病と「ちくちく」の恐怖

 

なんでこんなことになったんだろう?と、夫の健康履歴を頭の中でリプレイする。

 

初めて糖尿病と診断されたのは、遥か昔、10年以上前。 

「血糖値500くらいあった」って言ってたっけ。 その時は「インシュリンだけは絶対イヤ!」と叫び、入院も拒否。

 

薬と「運動(散歩)」と、「食事制限(主に私からの圧力)」で、半年くらいで何とか寛解。 

 

その後は、健康診断のたびに「上がったり下がったり」「ジェットコースター血糖値」を繰り返す。

 

うん、まあ、生活習慣病ってそんなもんですよね!(と、勝手に納得する)

 

そして、あの「アレ(流行り病)」が世界を席巻し始めた頃。 カメラマンとして小学校に撮影に行く夫は、「アレ」を腕に「チクり」としなくちゃならなくなった。

 

その「チクり」の後、夫が言い始めたのが「腕がしびれる」「なんか変だ」。 病院に行っても「気のせいですよ」「しばらく様子見て」と、ことごとく邪険にされる

 

 妻の決意:「現代医学がダメなら、神頼み(サプリ)だ!」

 

しかし、この妻は諦めない。 現代医学がダメなら、別の道を探すのみ!

 

そこで出会ったのが、井上正康先生の本だったり、その前から実践していた藤川徳美先生の「メガビタミン療法」だったり。

 

 

 

 

「プロテイン飲め!ビタミンCを摂れ!そしてメガ量のビタミンだ!」
実際、メガビタミンは怖くてできませんでしたが……。そこそこ摂ってます。

 

夫に、毎日、プロテインのシェイカーを振り、まるで呪文を唱えるかのようにサプリをせっせと飲ませ始めた。 

 

特に「アレ」に罹患した時には、ビタミンCとビタミンDを大・大・大量! 「トランプ大統領も飲んでたらしいわよ!」と、意味不明な自信満々で飲ませまくった。

 

実際、私は医者でもらった薬は飲まず(体が受けつけず…)これだけで治ったと自負しております。

 

 

 

 

 勝手に自己評価:サプリのおかげで、血液検査は「異常なし!」?

 

そのおかげなのか、どうやら夫の血液検査や心電図には、「アレ」に関する異常が現れなかったらしい! 「やっぱりサプリってすごい!」と、妙な確信を深める私。

※勝手な思い込みです。たぶん…。

 

で、今回の敗血症の原因はというと…。

 

 「前から腎臓に細かい石がいっぱい詰まっている」と言われていた、あの尿管結石の「在庫一掃セール」みたいな状態になったからなのかな、と。

 

いやでも待てよ? 炎症起こして敗血症になってるんだから、白血球数とか爆上がりしてるハズだよね?

 

…と、ここで妻の頭は「素人探偵」モードに突入し、また新たな疑問の迷宮に迷い込むのだった。

 

やはり、今回の件、納得いかないことばかり…。

 

 

 次回予告:夫よ、君はどこへ行く?

 

意識朦朧、ろれつ不完全な夫は、このまま無事に「社会復帰」できるのか? 仕事に戻って、ちゃんと喋られるのか? それとも、本当に「そっち側」へ行ってしまったのか?

 

次回、「救急外来24時」、夫の運命やいかに!

こうご期待!(次回も多分、情報飢餓は続く)

 

夫のお仕事です

 

 

最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!

この混沌とした医療とサプリと妄想の物語が、少しでも皆様の「ご多幸」の源泉となりますように。

次回、夫がピントを合わせて喋れるようになることを祈って!

Love & Peace!愛飛び出すハート