今回は、ついこの間のお盆に体験したお話です。
毎年夏になると家のお庭にアべリアが咲いて
いつも蝶などの虫たちが食事に来ます。
その日も綺麗なタテハ蝶が蜜を吸っていて
私は洗濯をしながらその様子をにこにこと眺めていました
別の日、私が庭に出てお野菜を収穫していますと
タテハが、ひらひらと飛んで来て
まるで私と遊ぶかのように元気に舞うのです。
「ね、僕だよ。また来たよ。」と言っている気がします
最近アべリアのお花にきているタテハさんかしら?と思いながら
「こんにちは。いらっしゃい。」と思いを伝えますと
またひらひらとアべリアのところへ飛んでいきます。
本当に不思議でかわいらしいタテハさんです。
ある日の夕方、お庭に水を撒いていると
アべリアの所から慌てたようにタテハが舞い上がり
水から逃げるように飛んで行ってしまいました。
あ…しまった、お水をかけるつもりはなかったのよ…
また帰って来てね
と、少し申し訳なく思いながらも見送りました。
それから数日間、タテハを見かけませんでしたので
もう帰ってこないかもしれないと
ちょっぴり悲しく思っていました
でも、お盆が近づいたある日
洗濯機の傍のコンクリートの地面の上に
1匹のタテハが横たわっていました。
じっと動かないので、もう死んでいるのかと思いました
でも、少し触ると
ぱたぱたと羽ばたいて立ち上がりました
でも、片方の羽根が大きく欠けていて、後ろ足もありません。
よたよたとしながらバランスをとって立っています。
直感で、あのタテハさんだと思いました。
私に助けてもらおうと
ここまでやって来たのかもしれません
私はすぐさま、砂糖水を沁み込ませたティッシュを
器に入れて、このタテハを乗せてやりました。
すると、ストローを伸ばして吸ってくれましたので
私はほっとしてその器ごと
蟻のあまり来ない植木鉢の植物の上に置いておきました。
心配で何度か様子を見に行きました。
3回目に行った時、姿がありません
慌てて辺りを見回すと…数メートル先に
よたよたと円を描くように
でも、一生懸命に歩いているタテハを見つけました。
その先にはいつものアべリアがあります
実は、このまま虫かごで飼おうかと思っていたのですが
あの場所がお気に入りなのかもしれない…と思い直し
無事を祈りながら見送りました
つづく