ようやくロングテールが何か判って来ました。

http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u103.html


梅田さん曰く、


マクロ に見たときに、「マスの集積」よりも「ニッチ の集積」のほうが市場が大きく、ネット事業ではリアル世界とのコスト 構造の違いから、その「ニッチ の集積」を効率よく追求可能になった


とある。


検索エンジンからの来訪者数もこのロングテール現象が当てはまる気がします。ビッグワードからの来訪者数よりもスモールワードの組み合わせから来訪する人のほうが圧倒的に多い。だからこそ、SEOで重要なのはこのスモールワード対策なわけで。


もちろんスモールワードそれぞれからの来訪者は少ないので、キーワード毎の来訪者数をグラフ化してみるとたぶんこんな感じになるんだと思う。

http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2005/03/long_tail_and_p.html


うん、まさにロングテール現象ですね。なんか腹に落ちた。


ちなみに、ヤフーの井上さんが先日のSESでこう言っている。


Yahoo! JAPANの検索クエリーを回数の多い順に並べ、各クエリーが検索された回数を積み上げていくと、上位3,633位(検索回数1,000回)までのクエリーで検索全体の約18%を占める。

 しかし、このグラフはクエリーの数を増やしていってもゆるやかにしか上昇せず、上位685,112位(検索回数10回)までのクエリーでも全体の約58%に止まっている。また、検索回数1回のクエリーがクエリー全体の約63%を占めている。

検索結果そのものにおいても、やっぱりロングテール現象が当てはまっているみたい。だからこそマイメディアという概念が出てくるんだろうな。


さて、ロングテールとマイメディアについては、またどこか別の機会で話を書いておくとして、問題は、そういう状況が今後更に進んでいくとしたときに僕らとして今何をすべきか、だね。


そうなったときにコマースサイトはどうしてくるのか。ひとつはamazonのような対策をそれぞれがうってくるということだろう。ケンコーコムさんもそういう方向に向かっている。

で、もっと重要なのが、そうなったときに検索エンジンの重要性が更に増してくるということ。


でもそうなったときに検索エンジンはどうなるのか?どういうロジックになるのか。またどのような戦略を取ってくるのか。


このあたり、まるでゲーム理論の教科書みたいだ(笑)。


でもここで重要なのは、競争力というか、決定権を持っているのは常に検索エンジンであるということ。だからこそamazonはA9のように自社での検索エンジンへの取り組みを開始してきたんだろうな。


検索エンジンは今後更に重要性を増していくからこそ、その周辺領域にはビジネスチャンスも多い。今後が更に楽しみになってきた。


【5/6追記】

まだトラックバックさえ打っていなかったのに「HPO:個人的な意見 ココログ版 」さんが、実際にキーワード毎の来訪者数をグラフにしてくれました。ちょっと予想よりはなだらかですが、やっぱりロングテール現象にはなっているみたいです。感覚値を形式知に変えてくれたHPOさんに深謝。こういうインタラクティブさってまさにブログならではです。

http://hidekih.cocolog-nifty.com/hpo/2005/03/long_tail_and_p.html