精神科の薬を飲んでいるだけでは治らない | うさこのひとりごと

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保健室の先生やってます

 

 

令和の児童思春期外来、最大の問題は、子どもたちの親が、

「薬を飲んでいれば、いずれ、勝手に治るだろう」

 

と勘違いしていることです。薬を飲むことで改善するのは表面的な症状だけです。自分のことが自分で出来るようになる、とか、自分の考えを適切な日本語で伝えることができる、といった問題は何も改善されません。特に「人が怖い」といった性質は薬でどうにかなる問題ではありません。これは非常に重要です。

 

わたしが学生の時には、違法薬物の薬物乱用防止のスローガンは

 

「覚せい剤やめますか?それとも人間やめますか?」だった。

 

今はこういう恐怖をあおる教育だけではあまり効果がないということで、「ダメ!ぜったい!!」に変わったけど

 

「薬」というのは、違法薬物ではないにしろ、諸刃の剣で、副作用や副反応というのがついてまわるものだ。

 

それに・・・

 

ばい菌をやっつける抗生物質など、病気を治してくれる薬ばかりではなく、

 

花粉症の薬みたいに、飲んでも花粉症そのものが治るわけではなく、

とりあえずつらい症状をやわらげて、季節が過ぎるのを待つ…みたいな薬もある。

 

 

では精神科で処方される薬は??

 

リブログさせていただいた内容は

 

精神科の薬というのはまさに花粉症の薬のように「薬を飲むことで改善するのは表面的な症状だけ」だと断言している。

 

わたし自身、今から20年くらい前に始まった「うつは心のカゼ」キャンペーンにより、多くの生徒が精神科に通って大量の薬(多剤処方)を飲みはじめたのを目の当たりにしてきたけれど、

 

精神科の薬を飲み始めてから、どんどん目がうつろになり、ろれつがわまわらなくなり、眠ってばかりになり、足元がおぼつかなくなり、挙句の果てには精神科に通っているのに自傷がひどくなって、自殺未遂、衝動性が高くなるのを見てきた。

そして何年たっても治らずに、同じように精神科に通い続けている生徒を見て、なんだかおかしいと思うようになった。

 

心の病気は薬では治らないのでは?!と思い始めてからカウンセリングの勉強を本格的にはじめて・・・

 

生徒を精神科につなぐことを、ほとんどしなくなった。

(もちろん、摂食障害、幻覚幻聴などの精神疾患、激しい自傷や自殺企図などの緊急性の高いものは、命に代えられないからつなげるけど)

 

でもここ数年、生徒がこういうようになった。

 

「精神科に行きたい。」

 

「精神科に行くとどんないいことがあるの?」と聞くと

 

「薬をもらって、楽になりたい」とか

「教室に入れるようになりたい」とか

「友だちとうまくやれるようになりたい」とか

「友だちの作り方を教えてほしい」とか

「不安を消してほしい」とかいうわけで・・・

 

 

「苦しいこと嫌いやなことを、薬を飲んで忘れたい。楽になりたい」というのは、違法薬物を使う気持ちと紙一重で、一歩間違えればオーバードーズ。

っていうか・・・

そもそも求めている内容は精神科の領域じゃない・・・

 

そもそも、薬で問題が解決するなら

薬で治るなら、この20年で精神科のクリニックがこれだけ増えたんだから、「心の病人」は減るはずなのに、

 

増えているっておかしくない?!

 

おそらくそれは何十年薬を飲んでも治る人がいないから、

増える一方なんだと思う・・・

 

しかもこんなにたくさん病院があるのに、

 

本当に医療が必要な生徒をつなげられる病院はほとんどないし、

あっても、

そもそも新規受付中止で、つなげようがない・・・