※この小説は原作終了後の世界を扱っております。その為、役職等が変化しておりますのでご理解下さいませ。




 妻のクレスタがそれを言い出した時、アイゼナッハはハッキリ言って面白くなかったので、思いっきり顔を顰<しか>めた。


 クレスタは子供の幼稚園の父母会役員だった。
 この幼稚園では、毎年、ハイネセン郊外の有名なキャンプ場に行くのが習わしで、父母会の役員は、保母さん達と一緒に子供の引率をする。
 行き先はフェザーンでも有名なキャンプ場で、近くには水族館と植物園があり、子供達には大人気だった。

 まぁ、キャンプに行く事は以前から決まっていた事だし、息子のユージィンも楽しみにしていたようなので、今更、キャンプ行きに反対する事でもない。
 むしろ、クレスタが人との付き合いを嫌がらない性格なのは、ありがたい事だと思うのだ。
 大体、役員なんてのは半分は雑用で非常に面倒臭いし、人に気を使うばかりで疲れるだけだ。
 だから、やりたがる人が少ないのをあえて引き受けた事は褒めてやるべきであり、アイゼナッハはその話を聞いた時は、彼女の為に花束とカードを贈り、彼女を喜ばせた。

 ・・・彼が面白く思っていないのは、妻と子が留守の間に、妻がアイゼナッハに頼んできた「お願い事」だったのである。


 クレスタは家事に長けていて、家での細々した雑務を、文句一つ言わずに1人で切り盛りしている。
 軍務で家を開ける事の多いアイゼナッハに代わり、家事だけではなく電気の配線等も自分でやってしまうほどだ。
 帝国ではこういった事を率先して行える女性は少なかったから、妻として、実に頼りになる女性なのだった。
 買物にしても自分で車で出かける。
 勿論、自動運転なのだが、アイゼナッハの貴重な休日に、無理やり荷物持ち用に買物に付き合わせる・・・なんて事もしない。
 それ故に、アイゼナッハは妻から、何か頼まれ事をされた事が殆ど無かった。
 ・・・なのに、彼女は「一生のお願いだから!」と言って、彼に急遽、「おつかい」を頼んだのだ。


 「キャンプに行っている間に、この間頼んだカーテンが届くの。あそこ、安いのはいいけれど配達まではしてくれないの・・・。私が11日に取りに行って欲しい理由は・・・この日を逃すとお店の定休日になってしまうの。しかも、2日間も休みになるの」


 アイゼナッハはカレンダーの14日を指差した。
 無言で、この日に取りに行けばいいではないかと抗議をしたのだ。
 だが、クレスタは譲らなかった。


 「きっと、14日に行けばいいと言いたいのでしょう?でも、それだと、カーテン付け替えるのがそれだけ遅くなってしまうの。私はキャンプから帰ったらすぐに付け替えたいの」


 アイゼナッハはどうしたらよいかと思案したが、彼女は一気にまくしたてた。


 「ねえ、お願いよ。あなた・・・11日は休暇だって言ってたでしょう?時間はそんなにかからないと思うから、お店に行ってカーテン貰って来て欲しいの。・・・店員さんにこのメモを見せたらすぐに用意してくれるわ。・・・支払いはクレジットになっているからお金を払う必要もないし・・・ね、いいでしょ?」


 彼女はアイゼナッハの手にメモを押し付けた。
 アイゼナッハが行く事を分かっているかのように、それはもう強引だった。
 アイゼナッハの顔色が曇る。
 これはいつぞや見せられた、ど派手な花柄生地のカーテン・・・と思うと、頭が痛くなってくる。
 ここまで強引に頼むと言う事は、それほどまで、このカーテンが気に入ったという事なのだろう。


 「私、あなたに無理な事を言っているつもりは無いわよ?・・・いつもは、こういうのを全部自分でやっているけど、今回はダメなの。だからお願い・・・初めてのおつかいやって欲しいの。・・・ね?」


 半分泣き落としの様相まで見せたクレスタ。


 「それにね、帰ってきたら、あなたのお好きなフリカッセを沢山作ろるつもりだから・・・ね、いいでしょ?」


 ・・・大好物を作ると言われては、アイゼナッハは降参するしかなかった。
 まぁ、強い口調のクレスタの気迫に圧倒されたのと、今まで自分がちゃんと家庭サービスをしているかと言ったら、子供を病院に連れて行く・・・ぐらいだから反論も出来なかった訳で。
 彼女の手書きのメモに視線を落として、溜息を付きながら頷いた。
 「・・・じゃぁ、行ってくれるのね?」
 クレスタが念を押すと、アイゼナッハは観念して大きく頷いた。
 それを見て、クレスタは満足そうに頷いた。
 「良かった・・・あなたはお願いを聞いて下さると思っていたわ」
 クレスタは、アイゼナッハに笑顔を向けた。
 アイゼナッハは一瞬、憮然としたものの、彼女のこの微笑みに自分が弱いのを自覚しているから、結局、自業自得なのだった。
 そして、クレスタの手書きのメモに視線を落として、溜め息をつきながら頷いたのだった。



 11日早朝。
 クレスタは自分と息子のユージィンのお弁当やら水筒、着替えなどを詰め込んだリュックを背負って、2人で慌しく家を後にした。
 アイゼナッハは思い切り朝寝坊をして新聞に目を通し、コーヒーを啜ってから時計を見た。


 午前8時20分。
 妻のメモによると、カーテン専門店の「夢のカーテン王国」が開店するのは午前11時であった。
 2時間以上も時間があるので、普段はあまり見ないのだが、立体テレビ<ソリ・ヴィジョン>を付けてみる。
 だが、やっていたのは古典バレエの舞台中継、フライング・ボールの中継と昔のドラマの再放送、料理番組・・・どれも面白く無い。
 唯一面白かったのは通販番組で、何が面白いのか、白い歯を見せた筋肉ムキムキの男が、「この機械を使えば画期的に痩せられます!」と言って、フィットネス・マシンの説明をしていた。


 (あんな物を使わなくても、軍事訓練を受ければすぐに痩せられるのに・・・)


 アイゼナッハは心の中で、過酷な士官学校時代の教練を思い出していた。
 重い荷物を持ったまま走らされたり、匍匐前進までやったのだ。
 あまりのキツさで食欲も無くなり、丸い体型で入学してきた者が、数ヶ月で筋肉マンになるのを何度も見た。


 そうこうしている内に9時半になり、アイゼナッハはテレビを消して、意味もなく、庭の水撒きをしてみたりする。 
 その後で掃除・・・と思ったが、クレスタがきれいに片付けていたのでする事がない。

 仕方なく、またテレビを付けて古いドラマを見る事にした。


 クレジットに、「子役・・・ギュンター・キスリング」という名前を見付け、一瞬、ドキリとする。
 ・・・が、どうせ、同姓同名だろう・・・という考えに落ち着いた。
 現在、幼帝アレクの親衛隊長を務めるあの男が、こんな陳腐なB級ドラマの俳優であろうはずがない。


 ドラマが終って時計を見ると、午前11時近くになっていた。

 アイゼナッハはテレビを消して、自家用車を引っ張り出した。
 電子走行のオート・カーだ。
 最近の車は、音声入力方式で車自身もベラベラと煩く喋る。
 しかし、アイゼナッハのは、キーを打ち込んで行き先を指示するタイプで、車は一言も喋らず、ディスプレイに表示されるだけの物だ。
 本来は聴覚障害者用らしいのだが、軍が気を利かせて、アイゼナッハにはこのタイプを支給したのだ。
 因みに、アイゼナッハが留守の時はこの車を使っているのはクレスタなのだが、さすがに軍からの支給品なので花柄の内装だけはアイゼナッハも断固拒否した。
 クレスタは抗議したが、首を何度も横に振られて、仕方なく、芳香剤を彼女の好きなローズアロマの香りにする事だけを同意した。
 無骨なデザインの車に、甘ったるいローズの香り。
 しかし、花柄のシートに変更させられる言葉なかっただけマシだった。
 
 車を走らせる事20分で、「夢のカーテン王国」に到着。
 店はかなり広かった。
  カーテンだけではなく、寝具等も扱っているらしく、なるほど、クレスタ好みの花柄が沢山見受けられた。
 品揃えはかなりいいようだ。
 しかも、値段は市価の7割、中には半値以上も安い品まであった。

 アイゼナッハは無言でカウンターの前に立つと、妻の手書きのメモを女性店員に手渡した。
 言葉を発さない上に表情も冷たい。
 若い女性店員は、ビクビクしながらメモを見た。


 「えっと・・・フラウ・アイゼナッハが頼まれたカーテンですね?」
 「・・・・・・・・・・・・・・・」


 アイゼナッハは軽く頷いたのだが、店員には分からなかったようだ。
 「あの・・・カーテンを取りにいらしたんですよね?」
 アイゼナッハは今度は大きく頷いた・・・憮然とした表情を浮かべながら。
 「い・・・今、お持ちしますので、少々お待ち下さいませ・・・」
 店員は慌てて奥に引っ込んだ。


 10分少々待たされて、店員がカーテンを重そうに抱えてきた。
 リビングと子供部屋、ゲストルームのカーテンを全部取り替える事になっていたから、結構な量だった。
 「柄はこれで合っているか、ご確認下さいませ」
 店員に言われて、カウンターの上のカーテンを見る。
 クレスタが、「これがいいと思うの」と言っていた、淡いサーモンピンクに濃いピンクのバラと白百合がプリントされたカーテンで、ハッキリ言ってめちゃくちゃ少女趣味の代物だ。
 カタログで見るのと、実際に目にするのでは大違いだが、見れば見るほど、頭がクラクラする柄だった。
 さすがに、ユージィンは男の子だから、息子の子供部屋のカーテンだけは、淡い水色だが、それでも、色違いなだけ。
 男の子なのに薔薇と百合のカーテン・・・ユージィンが抗議して泣き出さない事を祈るアイゼナッハであった。
 
 アイゼナッハは頭痛を覚えながら、店員に促されて受け取り明細に流暢な筆致で、「エルンスト・フォン。・アイゼナッハ」と記入し、記入し終わったところで・・・。

 彼の背中に、聞き覚えのある声が突き刺さった。


 「あれ、本部長閣下・・・お買物ですか?」


 微笑みながら、ブルーのストライプ柄の枕カバーを手にキャッシュ・カウンターに現れたのはミュラーであった!
 現在、宇宙艦隊司令長官の職にある、最年少の元帥のナイトハルト・ミュラー。
 彼に見つかった事を、アイゼナッハは悪夢と感じていた。
 因みに、アイゼナッハも元帥で、統帥本部長の職にある。


 「ほら、明日からこの店は休みでしょう、だから今日は安いんですよ。それで昼休みを利用して枕カバーを買いに来たんですが、本部長閣下は何を・・・?」


 ミュラーはカウンターの上に置かれている少女趣味丸出しのカーテンに目をやって目を丸くした。
 彼は、困惑したアイゼナッハの表情を見てから、「これは・・・随分と可愛らしいデザインですね」と、無難な事を言った。


 「もしかして、奥様へのプレゼントですか?」


 そう聞かれて、プレゼントと言う事にしておいた方が無難だと思ったアイゼナッハは、頷こうとして失敗してしまった。
 彼は、正直だったので、大きく首をブンブンと横に振ってしまったのだ。


 「アレ・・・違うんですか?じゃぁ、奥様からの頼まれモノなんですか?」


 アイゼナッハは頭の中が真っ白になりかけたが、コクコクと頷き、ミュラーに出会った事を後悔した。
 プレゼントと言う事にしておいた方が無難だと思ったのに・・・大失態だった。


 (何でミュラーに出会うんだ!いい加減にしてくれ・・・)


 アイゼナッハは心の中でミュラーの存在を呪った。
 だが、彼に悪気がある訳ではないのを知っているから文句も言えないし、最初から言うつもりもない。


 「あ・・・。どうやら向こうのレジが空いたみたいですね。じゃぁ、小官はこれで失礼します」


 にこやかな表情を浮かべたミュラーが、早々に立ち去ったので、アイゼナッハはホッと一息ついた。
 アイゼナッハだけではないが、とにかく、ミュラーは同僚達ととんでもない場所で出くわす傾向があった。
 そして、何かの拍子にそれを話してしまう事がある。
 口が軽い訳でもないのだが、爆弾発言をする事があるのだ。


 今は亡き、オーベルシュタインが飼い犬の為に夜中に肉屋で鶏肉を買うのを目撃したのもミュラーだったし、とにかく、狙った訳ではないのだろうが、ミュラーは同僚のゴシップに出くわすのだった。


 既に支払はクレスタがクレジット払いで済ませているので、「カーテン買うなら夢のカーテン王国!」と、デカデカとコピーと店名が入った恥ずかし過ぎる紙袋を3つ分、大急ぎでトランクに詰め込み、アイゼナッハは半ば逃げるようにして家に帰って来た。


 翌日出勤すると、部下がそっと耳打ちした言葉で、アイゼナッハは氷の如く固まってしまった。
 それは・・・。


 「アイゼナッハ元帥は、花柄のカーテンを使っている」


 そう言う噂話で・・・。
 何処から流れて来たのか分からないが、かなりの速さで広まっているらしい・・・と、困惑の表情を浮かべて部下は言うのだ。


 (・・・絶対にミュラーだ!少なくとも・・・ミッターマイヤーではあるまい・・・)


 ミュラーに会うとろくな事がない・・・。
 アイゼナッハは頭痛を覚えたが、手をヒラヒラ振って、部下達にその話をやめさせた。
 1時間後、顔色の悪いミッターマイヤーから連絡が入る。


 「・・・この間の件だが、俺は誰にも話していないからな」


 つい最近、用事があってアイゼナッハ家を訪れた事があったミッターマイヤーは、彼の家が花柄のグッズで埋め尽くされているのを実際に見ていたのだ。
 そして、アイゼナッハの「噂」を部下の1人から聞いて、慌てて連絡を入れてきたようだった。


 「・・・俺は誰にも卿の家の事を話していない・・・信じて欲しいのだが」


 やや震えているミッターマイヤーに、アイゼナッハは、こくんと頷いた。


 「・・・なぁ、もしかして、卿はミュラーと遭遇したのか!?」


 アイゼナッハは一瞬、ピクンと身体を強張らせて無言で頷いた。


 「・・・あぁ、やっぱり!そうじゃないかと思ったんだが・・・。まぁ、いい。俺は絶対に口外しない。分かってくれるな?」


 アイゼナッハは大きく頷く。
 ミッターマイヤーからのヴィジホンが切れた後、ふうっ・・・と大きな息を吐いて、引き出しから頭痛薬と胃薬を取り出した・・・。
 本当に、ミュラーと出会うとろくな事がない。
 しかも、ミュラーに悪気がある訳ではないし、彼に全く自覚がないのを呪わずにいられなかった・・・。


 アイゼナッハは苦笑しながら、部下に用意させた水の入ったコップを持ち上げ、薬を飲み下したのだった。





Das Ende





 
 アイゼナッハの物語第2弾・・・。
 「初めてのおつかい」です。
 ・・・で、ゴシップミュラーの登場です。
 原作でも、同僚のゴシップ現場に居合わせる事が多い、ミュラー・・・。
 だから、「ゴシップ・ミュラー」とか、「フォーカス・ミュラー」とファンの間で呼ばれているのです。
 原作では「鉄壁ミュラー」なんてカッコ良さなのに・・・。
 でも、まぁ、これくらい良いよね?って事で・・・。


 「突撃!アイゼナッハ氏の優雅なティータイム」の続編のようなものなので、こちらを読んでから読まれると分かりやすいかもしれません。


 ・・・あ、キスリングについては、決して、同姓同名の別人・・・ではなく、彼なんですよ、子役は・・・。
 キスリングが子役とかやっていたら、面白いよね・・・って、友達と話していて、それで生まれた物語が別にあって・・・。
 まぁ、そのうちにそれもUPしますが・・・手直ししないととてもお見せできないので、いづれ・・・って事で。


 アイゼナッハ・・・とっつきにくそうだけど、書いていて結構楽しいです。


 あ・・・「カーテン王国」にはモデルがあります。
 そういう名前のお店・・・あります。
 「夢の」と付いているのは、そのままじゃね・・・と思ったからですが、アニメで「夢のクレヨン王国」ってのがあって、それをもじってみました。
 
 ミュラーは決して口が軽い訳じゃないけど、つい・・・話してしまう事がある、そんな感じかな?

 まぁ、コメディなんで、許して下さいませ。m(_ _)mペコリ・・・



 





○○の秋、今年はどんな秋にしたい? ブログネタ:○○の秋、今年はどんな秋にしたい? 参加中


 食欲の秋・・・読書の秋・・・色々と秋にはあるけど^^@

 多分、今年の秋は「芸術の秋」だね。

 ・・・つーか、お金がかかる秋なんだな、これが^^@

 今月から・・・12月半ばまで、聖飢魔Ⅱのミサがあるんですよ。

 12月の公演は、最近発売になった追加公演なのと、季節的には冬なのですが、9月~11月までの公演で、私が参拝する場所は・・・本当に多いんだわ。

 因みに12月の公演はチケットが無事に確保できたようでホッとしてますが、場所は東京で2日間の公演です。


 ・・・で、まず9月。

 9月18日が初日の川口市(埼玉)。

 9月29日と30日が大阪。

 本当は神奈川の川崎市の公演にも行きたかったのですが、お彼岸と重なっているので断念。
 広島と九州、札幌は遠過ぎて断念。

 そんな訳で、9月のミサは3公演★

 続いて10月。

 9日の静岡、11日の仙台、そして・・・23日と24日の名古屋★
 大阪もだけど、名古屋と仙台の分も高速バスのチケット、宿泊のホテルを手配^^@

 静岡は・・・行きはバスで帰りは新幹線にします。
 そんでもって、静岡ではミサだけではなく、ガンダムの立像も拝みに行こうかと・・・去年、お台場に観に行かなかったしね。

 そんな訳で10月は4公演。

 11月はというと!

 3日に千葉、7日に長野、13日と14日が東京。
 千葉・・・意外と遠いんだよな^^@

 そして、長野。
 こちらも、静岡のように行きはバスで、帰りは新幹線。

 帰りも高速バスがあればいいのだけど、新幹線が一番確実なルート。
 バスは夕方に出るヤツしかないので、夜のミサには不向きなんだよな^^@

 そんな訳で11月は4公演。

 そう・・・秋は、聖飢魔Ⅱ三昧で、合計で11公演です。
 12月のを入れたら、13公演って感じ?
 行き過ぎかもしれないけど、期間限定の復活なので、何が何でも行きたいんで^^@

 こんな状態で金欠気味なのに、宝塚歌劇の公演に、岸野組の公演、更には・・・来年の銀河英雄伝説の舞台のチケットまで・・・どんだけ行くんだ、自分?って感じです。 








 「なんか・・・休憩室って殺風景ですよね」


 最初に言い出したのはユリアン・ミンツだった。
 現在、ヤン達のいるイゼルローン要塞は、元々は“難攻不落”と謳われた銀河帝国軍の所有物であった。
 その要塞を、自由惑星同盟のヤン・ウェンリー率いる第13艦隊が奪取に成功したのは、宇宙暦796年5月の事だ。
 その後、1度は帝国軍に奪い返されはしたものの、宇宙暦800年1月に、ヤン達は詭計を用いて、再び手に入れる事に成功した。


 最初に要塞を建設したのが帝国軍だったせいか、この要塞の内部には、不必要なほどにゴテゴテとした悪趣味な装飾が施されていた。
 室内はおろか、通路にまで悪趣味な壁紙が使われていたりする。
 天井にも、ここは神殿か聖堂か?と思えるほどの手の込んだレリーフが施されていたり。
内装にどれだけ注ぎ込んだのだろう?と思えるほどの非合理的さ。
 司令官の私室には天蓋つきのベッドがあったりして、これを見た瞬間にヤンなどは眉根を寄せた。


 「・・・困ったな。シンプルなシングルベッドの方が確実に眠れるんだが・・・」


 シルクの天蓋付きのベッドなど、趣味じゃない。
 さすがに身震いを起して、すぐに士官用個室にあった簡易ベッドを移動させた。
 無骨なパイプベッドだったが、ヤンは満足そうだった。


 「こういうのがいいんだよ・・・。あぁ、良かった」


 シェーンコップなどは、「天蓋のベッドの方が寝心地は良さそうですがね・・・スプリングの面とか」と言ったが、ヤンは首を振った。
 「じゃぁ、貴官が使うかい?」
 こう言われて、シェーンコップは暫く考えた後に、「いえ・・・遠慮しておきます。この悪趣味なデザインがどうも・・・」と、ベッドカバーのレースのヒラヒラが気に入らないようだった。

 とりあえず、捨てる事は出来ないので、貴賓室用に使う事に決め、さっさと運び出した。
 こんな感じで過剰内装のイゼルローン要塞であったが・・・。
 中央司令室に続く休憩室は、ゴテゴテが山盛りのイゼルローン要塞にしては珍しく、特に目立った内装が施されてはいなかった。


 現在ここには、シンプルな白いテーブルとパイプ椅子、ジュースの自動販売機、コーヒーメーカーが置かれている。
 最近では、紅茶党のヤンのたっての希望で、紅茶の自動給茶機も備え付けらるようになっていた。
 因みに、この紅茶はかなりの不味さで、ヤン以外の人は飲もうとはしない。
 ユリアンですら閉口して、休憩室ではオレンジジュースを口にしている。
 それでもヤンは、“無粋な泥水”を飲むよりも数倍は落ち着けるらしく、「無いよりはあった方がマシだからね」と苦笑しながら飲んでいる。


 この部屋はユリアンの言うように広くて殺風景で、まさに、実用本位の休憩室なのであった。
 ただ、キャゼルヌ中将にに言わせれば、「休憩室はお茶を飲んだりするだけの、必要最低限の設備さえあればいい」のだそうだ。
 更には、「“休憩室”だからと言って、ふかふかのソファーなんかを入れたら、いつだってラクをしたがる誰かさんが昼寝でもしかねない」と、自分の隣で欠伸をしている“誰かさん”をチラリと見やる。
 言われた当人は、その視線が痛かったらしく、「ひどい言われようだなぁ・・・」とひと言呟いて、頭をポリポリと掻いてた。


 とにかく、ユリアンが言い出したのがきっかけとなって、フレデリカが、「それなら・・・観葉植物でも置いたらどうかしら?植物には癒しの効果もあると聞きますし」と、女性らしい意見を出した。
 要塞の再奪取後、色々と忙しくて忘れかけていたが、皆の心に多少の余裕が生まれたのかもしれない。
 「うん。植物を置くのは悪くないかもしれないね」
 フレデリカの意見にヤンは素直に頷いた。
 「・・・いいかな?」
 ヤンに声を掛けられたキャゼルヌは、「まぁ、悪くは無いが・・・」と言い、シェーンコップも顎に手を当て、「なるほど・・・癒し系という訳ですか。昼寝用のソファーなんぞよりは遥かに建設的かもしれませんな」と頷いている。


 最近、エル・ファシル出身の男が、要塞内の自然公園の樹木の管理と、観葉植物のオフィス・レンタルを行う会社を要塞内に設立して、要塞内のレストラン、病院、学校、シュッピング・センターなど、ありとらゆる場所で、この会社の植物を見かけるようになっていたのだ。
 植物の癒し効果が、新聞や雑誌、立体テレビ<ソリヴィジョン>で取り上げられた事もあってか、植物レンタルは大人気となっていたので、司令部でもこの会社に急遽頼む事にしたのであった。

 ヤンの命を受けて、キャゼルヌは早速レンタル会社と交渉を開始し、日を置かずして、休憩室には6鉢の観葉植物が運び込まれた。 


「・・・あのさぁ、植物はいいけんだけど。名前が分からないよな。これ・・・なんて名だろう?」
 右手にコーヒーの紙コップを持ったポプランは、左手で、葉が上の方にこんもりと茂った鉢を指差した。
 ユリアンは、鉢に刺してある小さなプレートに、その植物名が書かれているのを見つけた。
 「ポプラン中佐。・・・ほら、ここに書いてあるみたいですよ」
 ポプランは、欠伸をしながら覗き込んだ。
 「どれどれ・・・。ふーん、ベンジャミナね」
 届けられた植物は、ゴルールドクレスト、ゴムの木、ポトス、オーガスタ、ベンジャミナ、そしてフェニックスであった。
 「ふーん・・・植物のくせに、“フェニックス<不死鳥>”とはね。凄い名前をつけるもんだな・・・」


 レンタル会社の説明では、1ヶ月毎のサイクルで植物の交換を行い、連絡を受ければ、随時、メンテナンス等を行うとの事であった。

 イゼルローン要塞は、一定の温度と空調を保っているので、植物にとってはそれほど劣悪な環境ではない。
 それでも、自然な太陽光を浴びる事が出来ず、人口光の中にいると、樹木自体が弱る事もある。
 その為、樹木の管理も「自然」の中で行うのとはまた違った苦労もあり、様々な面で、専門の“樹医”に頼るところが多くなってくる。
 そんな訳で、植物管理とレンタルの『イゼルローン・ガーデニング・システムズ』では、幾人かの樹医がお抱えで働いているのだった。 


 休憩室に置かれた植物達は、最初のうちは青々とした葉を茂らせて、すこぶる元気であった。
 殺風景な休憩室が温室のようになったとかなり好評だったので、キャゼルヌも「・・・まぁ、なんだ。思い切って入れてみて良かったかもしれないな」と、コーヒーブレイクの際にユリアンに笑いかけた。

 ところが2週間後、植物達に微妙な変化が現れた。
 最初に様子がおかしくなったのはポトスであった。
 葉の色が一気に変色し、次々と下に落ち始めたのである。
 フェニックスも、鋭い葉の先が、何やら茶色に変色し始めて、これまた一気に元気がなくなってしまった。
 ゴムの木も、肉厚のピンとした葉がぐったりとしなだれてしまい、力強さが全く感じられないのだ。
 他の木も似たような感じで一様にぐったりして、全ての植物に元気さがなくなってしまった・・・。


 「・・・何だか変ですね」


 ユリアンは下に落ちていた葉を拾い上げて眺め、溜め息息を付きながらダストシュートに放り込んだ。
 「確かに変ね。・・・と言っても、私も植物にはそれほど詳しくないし・・・」
 フレデリカも、元気の無くなったフェニックスを眺めながら溜息を付く。
 花を眺めるのは好きだし、買ってきて花瓶に活ける事はあるが、育てたりするのは昔からからっきし駄目だったのである。
 ましてや、花物ではない植物は更に分からない。
 「私ね、昔・・・学校でヒヤシンスの水栽培をやった事があったんだけど、私のだけ、何故か花も付けずに枯れちゃって凄く恥ずかしい思いをした事があるの。・・・ユリアンもやった事あるでしょ、水栽培」
 「はぁ・・・僕はちゃんと咲かせましたけど」
 あれが失敗する事なんてあるのかな・・・と、ユリアンは首を捻ったが、あえて、それ以上は言わない事にした。
 「まぁ、そんな事より・・・急いでレンタル会社に連絡した方がいいわね。これ以上、ひどくなったら大変だわ・・・」
 フレデリカは、殆ど白に近いまでに変色してしまったゴールドクレストをひと撫でして、ユリアンも大きく頷いた。


 「あぁ・・・これは・・・」


 フレデリカから連絡を受けて、レンタル会社から派遣されて来た年配の樹医は、植物の状態を見るなり、俄かに険しい表情になった。
 「・・・すっかり病気になっていますね。・・・可哀相に・・・」
 一鉢一鉢、樹木の状態を丁寧に見て回った。
 「本当はすぐにでも引き取って、別のモノ・・・といきたいのですが、今日は応急治療として、薬を付けるだけにします。今日は会社が休みなんです。取り合えず、報告書を作成して、明日一番にまた来ます」
 「応急治療・・・?」
 たまたま休憩室で、1人で静かにコーヒーを飲んでいたムライが聞き返した。
 「ええ・・・植物も生き物ですから、人間と同じように年も取りますし、病気にもなったりします。ですから、人間と同じように薬で治療するんです。本当は自然治癒が一番ですが、ここは要塞ですかね。薬と言えば、畑で使われている農薬なんかも、害虫から植物を守るという点では薬の一種でしょうね。まぁ、あれは植物にも人体にもあまり良くはありませんけれども・・・」
 「・・・なるほど」

 ムライは、小さく頷いた。

 「それじゃ、お願いしますね」とフレデリカに言われて、樹医は「分かりました」と微笑んだ。 



 フレデリカやユリアンが去った後も休憩室に残ったのはムライだった。
 今は特にする事も無かったので、何となく、樹医の行動を見ていた。
 茶色のガラス瓶から、どろりとした液をハケに取って、幹に縫ってみたり、土にアンプル剤の薬を刺してみたり・・・。
 人間の治療とは明らかに違うが、樹木にとっては、樹医が必要であるのが分かった気がした。
 普段は自分から話し掛ける事などないのだが、つい、ムライは樹医に声を掛けた。


 「自然公園の木も、そういう風に手入れをしているのですか・・・?」
 「あ・・・はい。あそこの木の手入れや管理が出来るのは、樹医としてはとても楽しくて、嬉しい事です。それに、あれを病気なんかにして枯らしてしまったら、ヤン提督が悲しむと思うんですよ・・・」
 「は・・・?」
 ヤンが悲しむとは・・・?
 ムライが訝しむと、樹医はにこやかに笑った。
 「ほら・・・。ヤン提督は自然公園に来られては、いつも決まったベンチでお昼寝をされているでしょう?手入れの際に良くお見かけしますので、提督は自然がお好きなんだと思いまして・・・」
 「あぁ・・・」
 ムライは、樹医の勘違いはこの際置いといて、「全く以って困った事で・・・」と小さく呟いて苦笑する。
 「・・・とにかく、大きい、小さいに関係なく、植物を育てるのは心が和むものですよ。・・・閣下は、そういう事はなさいませんか?」
 「・・・植物か。実を言うと、ハイネセンにいる間は、見よう見真似で盆栽などをやっていたんですが・・・」
 ムライは気恥ずかしそうに言った。
 実は今まで、こういう趣味の話を、他人には話した事が殆どなかったからだ。
 多分・・・自分の周りの人間には、“神経質な無趣味人間”だと思われているかもしれない。


 「ほほう・・・。盆栽ですか。あれは鉢の中に小さな庭園を作り上げる美しさがあって私も好きですよ。良いご趣味ではないですか。・・・それで、何をお造りに?」
 樹医に良い趣味だと褒められて、ムライは嬉しくなっていた。
 「あ・・・紅梅と黒松と姫林檎が1鉢ずつ。それと・・・メインでやっていたのは皐月の盆栽でした。親もやっていましたので、盆栽の中では、皐月の盆栽が好きなんです・・・」
 「あぁ、皐月は一つの木から色とりどりの花が咲きますから、奥が深くて、やっていて妙味がありますよね。・・・それで、どんな銘柄を造られていたんですか?」
 「あ・・・『華宝<かほう>』と『山の光<やまのひかり>』、『舞扇<まいおうぎ>』、『金彩<きんさい>』、『暁天<ぎょうてん>』を。『山の光』は父親の形見だったのですが、花の付きも色目もそれは良い物でした。『舞扇』もそれは良い枝振りで・・・」
 「ほう・・・それは素晴らしいですなぁ」
 樹医は目を細めた。
 「私も皐月の盆栽をやっていますが、私のは『八咫の鏡<やたのかがみ>』と『上の山キリン<かみのやまきりん>』で。この2銘柄が特に好きでして」
 「私も『上の山キリン』は好きですよ。あの白地に、パッと散った紫の飛沫模様が何ともい得ない風情でありますからね・・・」
 ムライは時間が経つのも忘れて、樹医と話し込んでいた。
 たまたま2人以外は休憩室にいなかったからいいが、他の人が覗けば、普段の彼からは考えられないぐらい饒舌なムライに、きっと驚くに違いない。
 しかも、愛想良く微笑んでいるのだ。


 皐月の盆栽の若木は、幹や枝にやや太目の銅線を巻き付ける。
 幹や枝に微妙な捩れを入れる事によって、まるで大木をミニチュア化したような、素晴らしい景色を描き出すのである。
 そして木の根元の部分に山ごけなどを貼る・・・そうする事によって、鉢の中に壮大な自然が生まれるのだ。
 針金で捩れを入れる事で好みの枝振りが出来上がるのだが、それが腕の見せ所で、コンテストなどでもかなり左右される。
 そして、針金が取れるまでがかなりの年月を要するのだ。
 その為、枝が見事に捩れて針金が取れた木は、相当に丹精を込めた作品という事になるのだった。
 皐月は花の時期にコンテストが行われるが、通は、花が終わった後の葉だけになった状態もチェックする。
 花が咲いていない状態でのコンテストもあり、両方で賞を取ると、その盆栽は高値で取引されたりするのだ。

 「・・・ですが、これからと言う時に、ここへ来る事になりましたので・・・。全てハイネセンの皐月仲間に譲ってしまいまして。・・・実を言うと、以前から預かってもらってはいたんです。でも・・・もう、これ以上、世話は出来ないと思いまして・・・」
 「・・・そうなんですか。それは残念ですね。あ・・・私は今もこちらで盆栽をしているのですが、挿し木で造った『山の光』の小さい鉢がありますから、もし宜しければ、一鉢お譲りしましょうか?まだ針金をかけている最中なので、なりは小さいですが、5月には鮮やかな花が咲きますよ」
 「しかし、それでは・・・」
 さすがにムライは驚いて断りかけた。
 皐月は意外に高価な盆栽なのだ。
 しかし、樹医は本気らしく、軽く手を振って見せた。
 「・・・あぁ、それはいいんですよ。好きな方にもらって頂いた方が、木も喜んで生き生きするもんですから。きっと閣下の愛情で、素晴らしい花を咲かせると思いますよ。楽しみですね」
 樹医は恐縮するムライに静かに笑いかけた。
 そして、道具類をカバンにしまい始めた。
 どうやら、応急治療は終ったらしい。


 「それでは、明日、この子達を引き取りに参ります。あぁ、その時に、皐月の盆栽もお持ちしましょう。それから、会社の方では、今度は丈夫な子達をご用意する予定です。病気になったこの子達は、明日以降、徹底的に治療する事になります。・・・枯らしてしまったのでは、あまりにも可哀相ですから」


 樹医は、優しい目で植物達を見つめ、まるで人間に接するのと同じように、「この子達」と呼ぶ。
 本当に植物が好きなのだろう。
 ムライは何となく愉快に思って、思わず聞いていしまった。
 「先生のお名前は・・・?」
 「・・・はい?」
 「あぁ・・・あなたのお名前を聞いたのですよ、先生」
 ムライは相手が樹医だから、敬意を込めて「先生」と呼んだ。
 それに、皐月の盆栽を譲ってくれるというのだ。
 それなのに、、敬意を表さないのは如何なものか・・・と、生真面目な性格のムライは感じたのだった。


 「これは・・・ありがたいですね。『先生』と呼んで頂けると、樹医をやっていて良かったと思えるんですよ」
 樹医は嬉しそうに笑った。
 「・・・閣下。私の名は『ササキ』と申します。今後とも宜しくお願いします。それでは、失礼させて頂きます」
 樹医は、大きな黒カバンを持ち上げた。


 「では、また明日・・・」


 樹医は軽く頭を下げて、樹木の一鉢一鉢に、それは優しく、「お前達・・・もう大丈夫だからな・・・」と声をかけながら、休憩室を後にした。


 「ふむ。明日には皐月の盆栽が・・・これは楽しみだな・・・」


 樹医の後姿を感慨深げに見送りながら、ムライは小さく呟いて、僅かに微笑んだ。






 THE END

 




 一応、ムライさんが主人公です。
 ・・・ある意味、貴重な銀パロかもしれません・・・。
 樹医のササキさんのモデルは・・・。


 日曜日午後6時のアニメに時々登場するあの人・・・「佐々木のじいさん」と呼ばれているキャラです。
 ・・・だから、相手がムライさんでないと意味がありません。

 だって、ムライはこのアニメではあの人なんですもの・・・二代目ですけどね。
 初代は、ヤン提督の富山さんでした・・・。
 今は、青野さんが下りてしまったので、三代目にバトンタッチですが・・・。


 さて・・・。
 作中に登場する皐月の盆栽ですが、これらの銘柄は実在します。
 ただ、銘柄的にはちょっと古い銘柄になりますが。

 実は、うちの父の趣味なのです。
 100鉢以上はあると思いますが、色々賞を取ったり、専門の雑誌に載ったり。
 20代からやっているので、年を取ってから始められた方よりは年季が入っているので、40代の頃、60代の方に師匠呼ばわりされて、その方・・・暫くうちに習いに来てました。
 そんな訳で、私にも何となく知識としてある訳で・・・。

 『山の光』は、ホントにいいです~!
 『上の山キリン』も銘柄的には古いのですが、私は好きです。
 しかし・・・どこで知識が生きてくるか、まさか、皐月がネタに使えるとは・・・。
 正直言ってビックリかも。


 因みにうちの父は、広島県の某農業高校園芸科卒・・・。(農家だから、農業高校以外の受験は親が許さなかったらしいです)
 卒業後は、農協職員を経て、東証2部上場の某電気工事会社のサラリーマン等をやって定年退職しましたが、盆栽をやる素養は、昔からあったって事ですね・・・ハイ。


 ありがたい事に、結婚後、我が家の庭木の手入れは父がやってます。
 ダンナ曰く、本職の庭師顔負け・・・だって。
 そうだろうなぁ。
 赤松、五葉松、柘、梅、柿、紅かなめ、ヒバに槿、紫陽花、マユミ、躑躅に椿、他にも色々・・・。
 これらを刈り込んで、虫が付かないように手入れまでしてくれるんです。

 しかも、「やらせて~!」と言ってやって来る。
 大きな木を剪定出来る機会なんてそうないから、本人曰く、「大変だけど楽しい」のだそうです・・・趣味と実益?
 それに、平地の木を切るのはとっても簡単だとか言ってますね。
 考えてみたらば、父の実家はミカン農家で、段々畑なので、山の木は足場が悪くて、木を切るのが大変だったとか。
 いつまでうちの木の手入れが出来るか分かりませんが・・・何だか、100歳になってもやっていそうな気配がする。
 因みに今は70代ですが、並みの70代に比べて・・・異様に元気です。
 車の運転にしても・・・最近も、優秀ドライバーと言われたらしいです。(目も耳も凄くいい)