♪ヨイトマケの唄
美輪明宏さんの「ヨイトマケの歌」がラジオで流れ、心に染みた。名曲だけあって、ご本人だけではなく、いろんな方がカバーして歌っていて、いずれも聴き入ってしまう。この歌を聴くと無意識に涙がにじんでくる。
なぜだろう?悲しい訳でもなく、辛い訳でも、感動したから、という訳でもない。たぶん、人間としての暖かい何かが私の心に染み入るからだと思う。
歌詞に差別用語があるとして一時放送禁止になったらしい。土方(どかた)が差別用語になるそうだ。私は土木現場の仕事をしているが、差別用語に該当する仕事で家族を養ってる。土砂崩れなどの災害復旧工事では黙々とやるのみで、そんなこと考える余裕はない。
大学では先生と呼ばれる私だが、障がい者支援活動の資金調達のために考えた末の、土木仕事で訳ありさんとも一緒。仕事を誇らしいとさえ思えば、何を言われても平気だが、親が汚い土方と言われたら子供たちは・・と複雑な気持ちにもなる。
自閉症の息子が「あいつ、頭がおかしいんじゃないか?」と好奇心旺盛な人に指を差されたことがあった。失礼だ。言葉狩りではないが、それこそが差別用語だと思う。そして、この歌の歌詞の一部を「差別用語」と捉えることの方が「差別」だと思った。
この歌を聴いて、いろんなことが脳裏に浮かび、頑張ろう!という気持ちも沸いてくる。妻も泥だらけの作業服を洗濯してきれいにしてくれるし、そのうちいいこともあるだろう。働くことは、傍(はた)を楽(らく)にすることだと思ってる。
たとえ何もいいことがなくたって、真面目に正直に生きてさえいれば、それがいいことなんだと居直ってる。派遣で大学講師をやって、土方をやって、障がい者の支援活動、訳ありさんや、部活の世話まで引き受け、まるでアニメやテレビのドラマみたいだね。
おっ! 娘から誕生日でもないのに欄の花のプレゼント。ほら、いいことがあった。
嬉しいね~ お姉ちゃん(娘のこと)有難うね