5年ぶり、コロナ禍前の最後のシーズン以来となる柏レイソルを野津田にお迎えしました。
あの時は目の前でJ2優勝を見せつけられましたが、一方でわれらがFC町田ゼルビアは残留争いのただ中にいました。もしもあの時に降格していたら、今はいったいどうなっていたことか・・・
後から知りましたが森保代表監督が来ていたそうですね。平河・藤尾はいないし誰が目的だったのでしょう。まあ柏の選手かもしれませんけれど。
スタメンです。昨シーズンは全試合出場ながらここまで出番の少なかった荒木が初めて名を連ねました。
そしてみんなが待っていたエリキがベンチ入りです。そのためもあるのかバイロンがメンバーから外れています。
今シーズンここまでのゼルビアのゴール、その多くが相手サポーター側でのものだったような気がします。前半に先制して逃げ切るパターンが主でしたからね。
しかしこの日はまずホームサポーター側で得点が生れました。前半の陣地が逆だったおかげです。やはり近い方が盛り上がりが違うんですよ。決めたのはオセフンです。
荒木のパスからセフンの右足でしたが、それを演出したのは鈴木準弥のスローイン。いつものように時間をかけず素早く投げたのが効いていました。映像を見返すと柏の選手もまだ態勢が整っていなかったように感じられます。実のところ私もあっけにとられる一連の流れで歓喜にまでつながっていきました。
柏ではサイドでプレーするマテウスサヴィオが目立っていましたね。メインスタンドでも彼がドリブルで持ち上がると、速い速いと声が上がっていました。おまけにテクニックもあって非常に脅威となっていました。ただ相手にやすやすとシュートまで持って行かせないゼルビアの守備はさすがです。
柏がロングスローをしてくる場面も見られましたね。気のせいか他のクラブや他のカテゴリーも含め、ゼルビアほどの頻度ではなくともこれをやるチームは増えているように思えてなりません。
後半も主導権はこちら。昨年までいた古巣のゴール裏めがけて仙頭がシュート。わずかにポストの外側を抜けましたが良い流れは続いています。キーパーにキャッチされましたがカウンターから藤本にも惜しいシュートがありました。
ゼルビアが相手陣内でボールを持ち続ける時間のなかで、追加点が生れました。初先発の荒木駿太、待っていたぞこのゴールを。
相手選手に当たって跳ね上がったボールにジャンプしてヘディングシュート、良いコースに飛びました。ナサンホからのそのボールはクロスだったのかシュートだったのか、いずれにしても荒木は素晴らしい反応でしたね。
得点が入った時と変わらぬほどの歓声と拍手が野津田を包んだのは試合も終盤になった80分のことです。大怪我を負って長くピッチから離れていたJ2優勝の立役者、エリキの出場です。デュークとの同時投入とはまた心憎いばかり。昨シーズンのゴールデンコンビがまた見られるのです。
相手のフリーキック時にエリキが壁になり、ボールを頭で受けて心配されました。しかし倒れ込むこともなく、後ほど見た映像では笑っているようにさえ見えました。久しぶりの出場にテンションが高まっていたんですかね。
この試合は最後まで守備が安定していたように感じます。相手の攻撃の精度がイマイチだったのかもしれませんが、谷が的確な判断でクロスボールをキャッチする場面が目立っていましたね。
勝ちました。連敗しない神話はまだ続いています。
ヒーローインタビューはJ1初ゴールの荒木。先制点のアシストもあり、攻守に奮闘した90分でした。
レディースやアカデミーの選手たちも加えての大人数での♪俺たちの町田は圧巻。
そして最後はこの男の笑顔。
三度首位に立ちましたわれらがFC町田ゼルビア、これで7勝目です。42試合で7勝しかできなかったJ2初挑戦のシーズンも、私にとってそれほど遠い記憶でもないのですが。
【試合日5・3 1位 勝ち点22】
【DAZN実況・下田恒幸 解説・林陵平】
2024・5・5