不正咬合を除けば、
健康的にはほとんど問題がなく、
食欲旺盛、温和怜悧、有智高才な、
極めてハイエンドなうさぎの小雨くんが、
まさかまさかの肺炎になり、
この数か月、入退院を繰り返しております。
\🐰ハイエンドなうさぎって何だろ?/
↑ 不調になり始めの頃の小雨くん
先日まで、
3度目の入院をしていましたが、
食欲も出てきて、熱も下がったということで、
やっと退院したものの、
帰宅後3日目、
またしても食べなくなり、
さらには、
大量の血尿が出てしまう始末。
かかりつけの病院に、
連れて行こうとしたら、あら大変、
その日は病院の定休日。
小雨くん、大ピ~ンチ!!
……というのが、
前回までのあらすじです。
\🐰あらすじだけでお腹いっぱい~/
愛するうさぎが不調になった時に限って、
かかりつけの病院が休み(or 営業時間外)
だったということは、
うさ飼いの皆様なら、
誰しもが経験していることでしょう。
うさ飼いあるある探検隊です。
開いてて良かった~!
という時代のセブンイレブンを知らない
Z世代の若者たちも、
なんでこんな緊急時に開いてないんだよ~!
と、
日々、大変な思いをされている、
動物医療従事者の皆様の都合も考えずに、
嘆いてしまったこともあるでしょう。
\🐰団塊世代のもかどは反省しろ/
↑ 団塊世代代表、小小雪くん
だからと言って、
ちちんぷいぷい、とか
ビビディバビディブー、とか、
コマンタレブー、とか、
高木ブー、とか、
回復の呪文を唱えたりしても、
小雨くんの容態が良くなるわけではありません。
\🐰どんどん関係なくなっちゃってる……/
↑ しらけ世代代表、小雪くん
ここはとにかく、
近場の動物病院にかけこむことにします。
この病院は、1年前、
小雨くんが謎の食欲不振になった時にも、
かけこんだことがありますが、
駅から歩いて15分、転がって10分、
定休日なし、当日予約可、
どんな動物でもOK、
いや、
もはや生き物ならなんでもOK、
自分はエキゾチックだ!
エキゾチックジャパンだ!
と主張すれば、
人間だって診てくれる
スーパーエキゾチック病院です。
\🐰ウソ言うと炎上するぞっ/
-----ムリヤリ登場する小小雪くん
とにかく、
大量の血尿が出た小雨くんを、
できるだけ早く診てもらいたい一心で、
朝7時、ネット予約開始と同時に、
高橋名人にも劣らぬ素早い連打で、
クリック、クリック、
予約ボタンを押しまくったのですが、
結果、8番目ということでした。
私のゴールドフィンガーをもっても、
1番をゲットできないとは。
イチバン、ゲットだぜーッ!
と叫びたかったのに、
私の反射神経も、にぶったもんですよ。
\🐰元々にぶっているのでは?/
↑ ミュゼプラチナムで顔の毛を脱毛したため
-----お顔が怖くてごめんなさい!
まあ、8番目でも、
当日に予約がとれただけマシです。
これがジャニーズ系のコンサートだったら、
いくらクリックしたところで、
予約が取れる代わりに、
ネイルが取れるだけでしょう。
で、診察の順番が回ってくるのは、
おそらく2時間先くらいになると思いますが、
いても立っても、
座っても寝てもいられないので、
早めに出発しようと、
小雨くんをキャリーに入れようとしたら、
小雨くんが、
どこにそんな力が残っていたんか!
温存してたんか!
というくらい、バタバタと暴れて、
激しく拒否しました。
まだこれだけ抵抗する元気があるので、
大丈夫なようです。
いや、
小雨くんは元気なフリをするのが上手なので、
油断はできません。
\🐰演技派俳優ですんで/
さあ、出発だ! 今、陽が昇る!
希望の光とキャリーをひっさげて、
夜明けの風とともに、
獣医さんのいる病院のもとに向かおうと、
キャリーを肩にさげた瞬間、
あまりの軽さに、
宙に浮きそうになってしまいました。
あまりにもエアリィだったので、
小雨くんがキャリーから
逃げ出したんじゃないかと心配しましたが、
小雨くんはちゃんと中にいました。
\🐰消えてませんって/
元々、手術する予定で、
毛を剃ってしまっていたため、
それで小さく見えていただけだと
思っていたのですが、
こんなに軽くなってるなんて、
もしかしたら、小雨くん、
私が思っているよりもずっと、
状態は悪いんじゃないだろうか…。
一抹の不安を感じながら、
徒歩で病院へと向かいます。
\🐰タクシー代ケチったな……/
普段は130円を浮かすために、
30分歩く私ではありますが、
この日は決して、
タクシー代をケチったわけではなく、
病院が開くまで、
まだ1時間以上もあるので、
徒歩にしただけです。
しかし、1年前の記憶を頼りに、
病院に向かって歩き出しましたが、
歩けども歩けども、
なかなか病院に着きません。
15分くらいで着くはずが、
すでにかれこれ30分は歩いています。
そうこうしているうちに、
雨が降ってきましたよ~。
小雨くん、大ピ~ンチ!
(2回目)
病院はどこに消えた~!
まさか、神隠しにあった?!?
これが本当のエキゾチック病院!!
\🐰雨と小雨の神隠し~/
病院に電話をかけて、
場所を確認しようと思いましたが、
焦っているせいか、
顔が鬼に変貌してしまっていたようで、
iPhoneの顔認証が機能しません!
仕方なくパスワードで、
ロック解除しようとするも、
雨粒が勝手に違う数字を押してしまい、
1分間、携帯のロックが
かかったままの状態になってしまいました。
雨はどんどん強くなるし、
雨宿りするところもないし、
いい大人が、東京砂漠の真ん中で、
声をあげて泣いてしまいましたよ。
この時の1分間は、
1年くらいに感じましたね。
私がもし、
Appleの社長になることがあったら、
次世代のiPhoneには、
ロック機能をつけないようにしようと、
心に決めました。
\🐰ペットの自撮り機能はつけて~/
大雨の中、長い長い1分間が経過し、
iPhoneのロックが、やっと解除されました。
大急ぎで、病院に電話をかけ、
病院がぁ!
消えてるんですけどぉ!
漂流教室みたいにぃ!
消えてるんですけどぉぉ!
と、
涙ながらに訴えました。
電話に出た病院のスタッフさんは、
リカちゃん電話のように明朗な声で、
「あらあら、前の場所に行っちゃったのね」
と言いました。
その時初めて、
病院が移転してしまったことを知りました。
\🐰神隠しじゃなく、ただの引っ越し/
かわいそうな小雨くん、
マヌケな飼い主のおかげで、
夏日の大雨の中(秋です)、
30分以上も揺られてしまいました。
ただ、小雨くんは、
そんなにグッタリした様子はなく、
キャリーの中から、
ちょこちょこ頭を出したりして、
元気そうに動いてくれていたのが幸いでした。
\🐰まだ着かんのかい…/
移転先は、元の場所から、
徒歩10分ほど離れた場所だと、
電話口で教えてもらいました。
また徒歩か、トホホ……、
と、思いながらも、
気を振るい立たせて、
頑張って雨の中を歩きました。
まあ、これで、病院の移転先が、
埼玉とか千葉とかハワイだったら、
二度と立ち直れないかもしれませんが、
歩いて行けるだけ良かったです。
そして、
和田アキ子の歌を思い出すほどの、
どしゃ降りの雨の中、
やっと病院に到着しました。
着いたとたんに、
雨がピタリとやみました。
あぁ、無情。
\🐰あ~ん、ずるい~すぅ/
小雨くんを抱えながら、
雨と汗と涙で、全身ずぶ濡れになって
病院に入って来た私に、
待合室にいたワンちゃんたちが、
一斉に鳴き声をあげ出しました。
\🐶ワンワ~ン(訳:こわい~ぃ)/
↑ 再現シーン
普段行っている、かかりつけの病院は、
うさぎたちが長蛇の列を作っていましたが、
ここでは、
ワンちゃんたちが長蛇の列を作っていました。
エキゾチック病院なのに、
エキゾチックな動物が並んでないな~、
と、思っていたら、
ワンちゃんの列の中に、
カメちゃんが一匹だけ混ざっていました。
\🐰亀の和也です/
↑ 再現シーン
和也(仮名)は、
両手でしっかりと診察券を握りしめ、
おとなしく順番を待っていました。
並んでいるワンちゃんの中に、
貞治っていう名前の子がいたら面白いかも、
などと、
つまらないことを考える余裕が出てきた頃、
小雨くんの順番が回ってきました。
待合室でも、
小雨くんは結構しっかりと立っていて、
飼い主的には、
弱っているように見えなかったのですが、
先生は小雨くんを見るなり、
「危ない状態です」
と言いました。
あ、あぶない?
あぶないって、どういうこと?
あぶがないってこと?
先生に、
小雨くんがこのような状態になった経緯を
話すように言われたので、
小雨くんのおいたちから、
今日に至るまでの6年間を、
紙芝居形式でお話しました。
先生は、私が語る「小雨物語」を、
駄菓子を食べながら、
静かに聞いていました……
\🐰んなわけあるか~い!/
先生たちはお忙しいので、
さすがに小雨くんのおいたちから
聞いているわけにはいきません。
小雨くんの波乱に富んだ人生は、
のちのち映画化するとして、
この2か月の、入退院の日々だけを、
先生に説明させていただきました。
不正咬合
↓
口内の出血 ※入院
↓
奥歯の手術 ※入院
↓
肺炎 ※入院
↓
血尿
↓
雨中の長時間移動 ←NOW
ザックリこんな感じのことを、
スラスラと説明したかったのですが、
焦っているから、
記憶も忘却の彼方に飛んでいるし、
日本語もカタコトになってるし、
しろどもどろに話していたら、
先生に、
「先に体重を測りましょうか」
と、話を切り上げられてしまいました。
\🐰ボビーオレゴンみたいになってた~/
1,500グラムになっていました。
先週より、200グラム減っています。
キャリーに入れた時、
どうりで軽く感じたわけです。
ここの病院の記録によると、1年前、
小雨くんの体重は2,300グラムでした。
↓ ビフォーの小雨くん
/🐰もっと良い写真あったでしょうが\
その頃と比べると、
800グラム減ったことになります。
大幅減量です。
ライザップにもゴールドジムにも
通っていないのに、
こんなにコミットしてしまっていたとは。
先生いわく、
本来なら、レントゲンを撮ったり、
血液検査をしたり、
色々と調べたいところなのですが、
ここまで衰弱していると、
体に負担がかかってしまうので、
もう検査はしない方が良いのではないか、
ということです。
小雨くん、
検査もできないほど弱っているのか!?
↓ アフターの小雨くん
病院内が撮影禁止なので、
その時の写真がないのですが、
小雨くんは診察室でも、
横たわることもなく、
普通に立っていました。
ただ、先生の話によると、
小雨くんは横たわると、
息が苦しくなってしまうため、
息がしやすいように、
頑張って立っているだけだそうです。
\🐰ス~ハ~、ス~ハ~、シ~ハ~ハ~/
先生は、
小雨くんの体のことを考えて、
これ以上は何もしない方が良いと、
判断したようでしたが、
飼い主さんの希望があれば、
それには応える、
と言ってくださったので、
抗生剤の注射と点滴をお願いしました。
本当は、
強制給餌もお願いしたのですが、
試したところ、
小雨くん本人が拒否したため無理でした。
ということで、
この日は6,380円(税込)をお支払いし、
そのままご帰宅となりました。
\🐰高いか安いかはあなた次第/
小雨くんはもう、いつ何があっても、
おかしくない状況だということです。
私も、あとは家で静かに、
その時が来るのを待つだけなのか、
と思い始めました。
しか~し、
小雨くんはまだ、
しっかりと立っています。
シコを踏むように、
しっかり四つ足でふんばっています。
\🐰シコは踏んでない/
息が苦しくて寝られないだけなのかもしれませんが、
それでも、呼吸をするために、
しっかりと立っています。
小雨くんは
まだまだ頑張っています。
だから、
最後のチャンス……
というわけではないですけど、
翌日の朝、
望みをかけて、
かかりつけの病院に飛び込みました。
…ということで、
またまた長くなりましたので、
今日はここまで。
\🐰長いからもう寝る~/