公示日の20日を待つまでもなく、実質的には既にゴングが鳴っている東京都知事選をここ数週間ウオッチしています。これまでのところで、自分が感じていることを少し整理しておこうと思います。選挙後に自分の考えが変わるかどうかも確かめてみたいという思いもあります。

 

まず今度の都知事選挙は稀に見る“時代の転換点”になる(と後で総括される)選挙になると思います。台風の目は石丸伸二さんです。無謀な挑戦かもしれません。人口減少が進む小さい安芸高田市の市長をつとめたと言っても、組織も資金もなく、言って見れば裸一貫で現職の、力のある小池百合子さんに挑戦しようと言うのですから無謀です。でも、ここ数日のネット界隈の動向を丁寧に見ていると、とんでもないことが起きるのではないかという予感があります。

 

都知事選挙の勝者は大方のマスコミの予想通りになるでしょう。でも時代を読めないマスコミの記者たちが「えっ?」と驚くような事態は十分予想されます。石丸さんが蓮舫さんを上回る可能性です。そうなればマスコミの記者たちどころか、既成政党の人たちはもちろん、口先だけの評論家、コメンテーターたちも仰天するでしょう。私としては、小池さんはもう都知事をやめてほしいと思っています。でも、それは現状では叶わないでしょう。表には出ないが全力で支援する自民党と公明党の組織票、それに漫然と「このままでいいんじゃない」と思っている多くの都民は現職に投票するでしょう。

 

一方の蓮舫さんは、私はなかなかの政治家だと思います。でも共産党が強く支えているのがプラス以上にマイナスになっているようです。作家の百田尚樹さんのように、「蓮舫さんが東京都知事になったら東京は大変なことになる」と、百田さんにしては珍しく根拠も示さずにネット上で煽っている人は数知れずいます。それもあって、小池嫌いの無党派層の人たちは石丸さんに投票する可能性が大いにあります。若い層が選挙に行くかどうかが鍵になるでしょう。

 

私は、自分が嘗てかかわっていたテレビなどの既存のマスメディアの役割は大きいし大切だと思います。けれども、ネット空間の熱量は既にそれを遥かに上回っています。そして今度の都知事選挙では、ネット上だけではなく、それがリアルと結びついていることが証明されると思います。私は、石丸さんを今や有名人の一人に押し上げたyoutubeの“切り抜き動画”を苦々しく思っています。石丸さんに会ったことも、安芸高田市に行ったこともない人たちが勝手に発信したのです。「恥を知れ!恥を」などと議員たちを𠮟りつけているように見える瞬間だけを切り取って(その前後も見ると、実際には𠮟りつけていない)、「こんなすごい市長がいる」と見せて、再生回数を稼ぎ報酬を得る行為を私は好きではありません。でも同時に、別のyoutubeは切り取りではなく、素顔の石丸さんを丸々見せてくれます。石丸ファンは若者だけではありません。あらゆる年齢層の男女を惹きつけつつあると思います。大手マスコミがほとんど報じなくても政治にすこしでも関心のある人は、どういう動機であれ石丸さんに興味を持つはずです。

 

石丸さんの良さは“既得権益に捉われない政治家”だと昨日書きました。今は彼本人が言っているように、政治家ではなく“ただの人”です。でも日本の政治を動かす計り知れない可能性を持った青年だと私は見ました。「後ろに中国がいる」とか「石丸は左」とか、「いや石丸は右だ」とか、勝手に言う人はいます。本人は「自分は右でも左でもない」と言っています。そして私は、石丸さんはときどき右に見え、ときどき左に見えます。それでいいのです。もう左とか右とか、そういう次元で政治を見るのはやめた方がいいでしょう。日本の将来のために、そんな古びた物差しで政治を考えるのはやめた方がいいと思います。その意味でも、石丸さんには期待したいです。

 

もしかして過剰な期待かもしれません。彼が将来、既成政党に取り込まれ、利権に染まり、保身に走る普通の政治家になってしまうかもしれません。でも今の石丸さんは、本気で全身全霊を尽くして日本の将来のために働こうとしているように見えます。そうそうお目にかかれない人材ではないかと思います。つぶさないで、大事に育てていくのは日本のため、日本人のためになると私は思います。ダイアモンドの原石です。

 

まだまだ書きたいことはあります。石丸さんのことというよりは、日本の将来について私なりの思いがあります。それはまた、おいおい書いていこうと思います。

 

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