Yは先日預けそこねた10万バーツを持って、昨日一人で銀行へ行きました。そして彼女の口座へ入金しました。今度は自動預金機をスムーズに操作できたようです。彼女はその足で自分の家に帰りました。今日は親戚の女たち3人とチェンライのお寺へ行っています。

 

さて、難題とは・・・

 

亡くなった妻のカタイだけは別にして、私が過去に付き合っていたタイ人女性の写真をすべて消去してくれというのです。愛用しているパソコンとスマホから。USBメモリーなどに移して残すこともダメだそうです。何のために?もしも女の写真がYの目に触れるようなことがあったら、今度は暴走運転の時のパニック以上の問題が起きるのではないかと彼女は自分で心配になったらしいのです。

 

正直言って、その要求には抵抗感があります。見たくなければ見ないようにすればいいだけです。私が敢えて彼女に見せることは絶対と言っていいくらいにないでしょう。たぶん偶発的に女の写真を目にしてしまうことを心配しているでしょうね。一理あるとは思います。

 

まず、私が過去に付き合った女の思い出を大切にしているのではないかとYが疑っていれば、その女たちの写真を消してほしいと思うことも理解はできます。もう何の思いもなければ、ためらわずに消去できるのではないか・・・そう考えるのも自然です。実際、1人をのぞいて、ためらわずにスマホから消去しました。でもたった一人の女はとても難しく感じました。というのは、消去しながらその女の思い出が蘇ってくるからです。写真を消去することで、逆にその女への愛しさが奔流のように湧いてくるのを感じてしまいました。妻カタイが亡くなったあと結婚した女です。1年半で離婚したとはいえ、その後も関係が続いていた女なので特別な感情があります。それをYは知りません。

 

ところが、さきほど不思議なことが起きました。

 

10年来の付き合いで、私と結婚歴のあるその女の写真を消去している途中で、「今何してるの?」というLINEメッセージをその女に送りました。その瞬間です。まさにその瞬間に、チェンライの寺にいるYから電話がかかってきました。

 

「いま何してるんですか~?」

 

あまりにもタイミングがドンピシャだったので、仰天してしまいました。何でしょうかね、これは。予知能力、いや透視能力ですかね?Yという女は尋常ではない第六感を持っているのかもしれませんね。言いたくないですが、女は怖いです。(女性の方にはすみません)

 

そのあと暫くして、YからこんなLINEメッセージが届きました。

 

「貴男が昨日指摘したヒステリーとPTSDについてネットで調べてみました。まさに私に当てはまっています。これはすぐには治らないようです。でも、それを防ぐ方法を私は知っています。もう二度と起こらないように協力してください」・・・どうやらそれが付き合った女の写真を消去することのようです。

 

YのPTSDとは、付き合っていたボーイフレンドに隠された奥さんがいたことだと思います。とてもいい男性だったようです。何年か前に、サッカー少年たち10数人が浸水したチェンライの洞窟に閉じ込められた時、遠くからボランティアとして救出活動に駆けつけた男性の一人だそうです。真剣に付き合っていた男性に奥さんがいたことを知った時のショックはどれほどだったでしょうか。PTSD(post-traumatic stress disorder)となって不思議はありません。

 

その男性と付き合っていたのは、10年ほど前までの5年間です。そんな長い期間、奥さんの存在をよく隠し通したものだと感心はします。その失意の中でYは初めてチェンダオの寺を訪れ、それ以後頻繁に通うようになりました。

 

全ての写真の消去を強硬に要求するY。また彼女の異常なまでの嫉妬深さを見てしまいました。

 

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