大手のマスコミのやってきたことは異常です。自民党参議院議員の青山繁晴さんは去年の11月の時点ですでに「次の自民党総裁選には出馬します」とはっきり公言していました。最近もyoutubeチャンネルなどで何度も出馬の意思が変わっていないことを述べています。にもかかわらず、どの新聞もテレビ局も、揃いも揃って石破茂氏や小林鷹之氏など「11人が立候補の予定」だとして、その名前と顔写真を何度も何度もニュースに載せているのに、そこに青山さんの名前が一度たりとも出たことはありませんでした。
参議院議員でも総理大臣になる資格はあります。日本国憲法では「国会議員でなければならない」というのが唯一の総理大臣の条件です。青山さんが推薦人20人を確保できるかどうかは不明ですが、その点では他の11人の立候補予定者の多くもまだ20人を確保できていないのが現状なので、実に不公平な扱いです。
私が青山繁晴さんに興味を持つキッカケは安倍政権だった数年前の事です。コロナ禍で国民一人に10万円が支給されることになりました。ところが海外に転出している日本人は対象外でした。そのとき青山議員は当時政調会長だった岸田現首相に会って、「海外の日本人にも支給しなければ不公平だ」と直接訴えました。岸田さんは「わかった。何とかする」と答えたらしいのですが、岸田さんの力では実現しませんでした。
青山繁晴議員は元共同通信社の記者で、保守政党の自民党の中でも“完全な右派”です。でも政治に関してはどちらかというとリベラルな私も青山さんのyoutubeはよく見ます。外交問題などに関しては異議がありますが、とくに政治姿勢に関しては賛同することが非常に多いです。一切の政治献金を企業からも個人からも受け取らない非常に稀有な議員です。バックに付いている組織や団体もありません。歯に衣着せぬ物言いで有名で、私は人物としても政治家としても立派だと高く評価しています。
昨日その青山繁晴さんが総裁選に関して記者会見を開きました。たくさんの記者たちが集まりました。そしてNHKや朝日新聞など、ようやく立候補の意思のあることだけは短いニュースにしたところがありました。これまでなぜニュースにしなかったのでしょうか。記者会見を開かなくても立候補予定者とされている人はたくさんいます。衆議院議員しか報道しないとでも言うのでしょうか?閣僚経験者しか報道しないのでしょうか?国民一般ではなく自民党の議員と党員だけの選挙だとしても、自民党総裁になれば今のところ直ちに日本国の首相になるわけですから、どういう基準で報道しているのかメディアは明らかにすべきでした。
青山さんは昨日の記者会見で「消費税の減税」と「裏金問題の徹底解明、政治資金に関する新たな法律の制定」など、ほかの立候補予定者にまったくない政策を表明しました。それだけ聞くと自民党の議員とは思えないわけです。ということは、自民党がメディアに圧力をかけて青山繁晴の総裁選出馬のニュースを報道させないようにしていたと勘繰られても仕方ありません。もしそうなら“メディアの死”を意味します。太平洋戦争中の嘘っぱちの大本営発表しか載せない新聞に似たものを感じさせます。今の日本の大手メディアの酷い現状に気が付かない国民が相変わらず多いと言う点でも、昔とかなり似ていると思います。言い過ぎではなく、メディアの危機、民主主義の危機、ひいては日本の危機です。青山さんが出馬の意思を持っていることは、どの新聞社も放送局もとっくに知っていたからです。
青山繁晴さんが総理大臣になってほしいとは言いません。でも、利権と自分の保身のために動く議員とは違う、骨のある筋の通った国会議員として今後も活躍してほしいと思います。