✦ 昔の原作とSUPERの違い
あたしンちSUPERを読んだ。実質新作になるのでミニキャラで素朴な雰囲気を残しつつ絵柄が結構変わっている。昔よりも色が濃くなっているが、ほんわかとした雰囲気になっている。
キャラクターも以前よりも全体的に穏やかで優しく感情表現が豊かになったと思う。
あたしンちは元々日常を切り取ったような話が多かったが、SUPERはもっと強くなった印象だ。さりげない出来事が多く、全体的に穏やかでほのぼのとしている。
✦ 時代のギャップ
昔と読んでギャップを感じるところがある。例えば昔はワープロにふれた話もあったが、今は母やユズがYouTubeにハマっていたりする。他にも母が戦争時代や蛍がたくさんいたという話もしなくなった。
令和についてふれたり、最近の流行っている芸人についてふれたり。コロナ禍の内容も多かった。まさに今を生きている感じだ。
✦ 原作とアニメのギャップ
元々原作がそうだが、アニメしか見ていない人だとギャップを感じるところがあると思う。
アニメ第一作は時間の問題と面白おかしくしたいのか、キャラクター(特に母)の言動や出来事が大袈裟になっているのでむちゃくちゃに感じたり、それが面白いと感じる人もただ苛立つ人もいるかもしれない。
原作でも変わったところや時にむちゃくちゃなところはあるが、アニメより穏やかでほのぼのとしている印象だ。
第二作はキャラクターが丸くなりつつ違ったハチャメチャなところがあるのでまた違う。どちらかといえば年齢層が下がっていると思う。
一方でSUPERは原作の穏やかさやほのぼのとした要素が強まっているので、老若男女問わず読みやすい内容だと思う。
✦ 何気ない日常
何気ない日常って見えそうで見えない事が多い。
あたしンちSUPERにある不満やストレスにふれた内容は人間関係の複雑さやドロドロとしたものより、例えるなら靴に入った小石をとるタイミングがなかなかないとか、そんな些細で、だけど共感できる内容が多い。
他には、いろんな立場の何気ない事を描いているので、自分の立場だと分からない事もある。
あたしンちは元々そういった日常の側面を描いたような作風だったが、やはり以前よりも強まった印象。
作者のけら先生の人生経験も関係しているのかもしれない。失礼な言い方に聞こえるかもしれないが、それだけ良い意味で歳を取ったのだろう。