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【 新型肺炎 】                        

500箱まとめての高額出品も ・・・

メルカリが 「 マスクの適切な取引 」 呼びかけ

今後の売買禁止の可能性を聞いた

 

FNN.jpプライムオンライン 2020/2/6(木)

17:33配信

 

 

(FNN PRIME)

 

「社会通念上、適切な範囲で…」メルカリが呼びかけ

日本国内でも感染が拡大している新型コロナウイルス。

 

感染した香港の男性が一時乗船していたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では新たに判明した乗客10人を含め、20人の感染が確認されている(2月6日現在)。

 

【画像】高額なマスクがずらり…フリマアプリの現状

 

新型コロナウイルスへの対策として手洗いなどが推奨されているが、深刻な問題となっているのが、全国的なマスク不足だ。

 

そのような中、メルカリが公式サイトで「マスクの取引に関するご協力のお願い」を発表した。

 

 

「昨今、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、マスクの需要が急激に高まり、日本全国でマスクが品薄状態になっております。

 

それに伴い、メルカリ上でもマスクの出品数・購入数が増加しております。

 

マスクは禁止出品物には該当しませんが、利用者の皆さまにおかれましては、社会通念上適切な範囲での出品・購入にご協力をお願いいたします。

 

また、お客さまのお取引の状況によっては、事務局から入手経路を確認させていただく場合や、商品の削除・利用制限等を行わせていただく場合もございます。

 

お客さまにメルカリを安心・安全にご利用いただくため、ご理解とご協力をお願いできますと幸いです」

 

 

ドラッグストアやコンビニなどでマスクの売り切れが続出している中、大量のマスクが売買されているのが、フリマアプリ。

 

実際にメルカリの出品ページを見てみると、たとえば30枚入りで定価110円(税込)の箱入りマスクが500箱、5万5000円相当のはずの商品に24万円の値がついているなど、大量かつ非常に高額な出品が確認できた。(6日現在)

 

さらに、似た写真がずらりと並び同じユーザーが大量の出品をしているように見えるものや、マスク本体を取り出した空箱のみの出品など、紛らわしい商品もある。

 

 

この現状に、SNSでは「近所で買えなかったのに、フリマアプリにはたくさんある…」「本当に使いたい人が正しい価格で購入できるようにしてほしい」という声のほか、「マスクの出品自体を止めることはできないの?」といった疑問の声も挙がっている。

 

メルカリでは、以前より使用ガイドの中で「通常の経済的価値と著しくかい離した販売価格により商品を出品すること」を禁止している。

 

今回改めて「適切な範囲での出品・購入」を呼びかけ、違反者にはペナルティが科される可能性もあるとのことだが…今後も増える可能性のあるマスクの大量出品について、どのように対処していくのだろうか。

 

株式会社メルカリの広報担当者にお話を伺った。

 

今後もマスクの取引は可能

 

―― マスクに関する取引への注意を掲載したきっかけについて、改めて教えて

 

社会情勢と、マスクの出品・購入の増加から、対応を検討し掲載に至りました。

 

 

―― どのような行為を禁止している?

 

マスクは禁止出品物には該当しませんが、社会通念上適切な範囲での出品・購入に

ご協力をお願いしています。

 

 

―― 「商品の削除や制限」が行われる目安は?

 

具体的な数字や基準については、悪用防止の基準から非開示とさせていただきます。

 

 

―― 今後、マスクの出品自体が禁止される可能性はある?

 

現状「マスクが出品禁止物になる」予定はございません。

 

 

―― 高額転売の可能性のある商品はどのように監視している?

 

メルカリは自由なマーケットプレイスの提供を目指しており、基本的にはお客さま同士が価値を決めるプラットフォームなため、価格に関する規定はございませんが、365日24時間体制で当社の利用規約に違反する商品の自動検知システム及びカスタマーサービスの目視により、出品や取引を常時監視しております。

 

 

―― 除菌グッズや消毒液など、マスク以外にも注視しているものは?

 

現時点ではマスクのみ対応しております。今後状況をみて検討する可能性はありま

す。

 

 

―― 違反出品を見つけた際、ユーザーはどうするべき?

 

利用規約に違反した商品の場合には、通報いただいた商品を事務局が確認いたします。

 

 

 

今回お話を伺った中では、今後もマスク自体の出品が禁止になる可能性は低く、また、たとえば「100箱以上まとめての出品」「定価の10倍以上の値段設定」など、違反の基準となる具体的な内容はユーザーに提示されていない。

 

メルカリは今後マスクの取引をしたいユーザーに対して「利用者の皆さまにおかれましては、社会通念上適切な範囲での出品・購入にご協力をお願いいたします」と繰り返しており、つまりは我々のモラルが問われているということだ。

 

また、現段階ではマスク以外の商品に関しては特別な注意を払っていないとのことだが、編集部が検索したところ、すでに手指用の消毒ジェルや除菌シートなどが高額で取引されている例もある。

 

今後、さらなる感染拡大も危ぶまれる新型コロナウイルスだが、むやみな買い占めや転売によって、本当に必要な人の所へ商品が届かない、という事態が起きてしまうのは避けるべきだろう。

 

「メルカリ」以外にも、あるオークションサイトでは3枚入りの不織布マスクが60万円で出品されるなどの高額転売も一時確認できたが、マスク不足については2月3日に国会でも取り上げられ、業界全体への増産要請がされている。緊急事態だからこそ、高額転売に振り回されず、冷静で正しい取引を心がけたい。

 

 

 

 

 

 

日本のマスクの多くは中国製 ・・・

日本には当分行き渡らない!? 

  “買い占め”“転売ヤー”どうなる? 

日本のマスク事情

 

グッディ! 2020年2月5日 水曜

午後8:30

 

マスクを求めて複数店舗をめぐる人の姿も

 

新型コロナウイルスの影響で、日本国内でもマスク不足が起こっている。ドラッグストアをハシゴしても、どの店でもマスクが品切れ…という声も。

 

取材のため、「直撃LIVEグッディ!」は東京・歌舞伎町に向かった。

 

すると開店30分前には、ドラッグストアの前に長蛇の列ができていた。店舗によると、マスクが入荷されるかどうかは、当日にならないと分からないというが…。

 

この日は、待望のマスクが入荷。

 

 

店員は中国語で「1人1箱まで」と説明しており、並んでいる人の大半が中国人のようだ。

入荷された約20箱のマスクは、わずか3分で品切れとなってしまった。

 

この日は近くにある別のドラッグストアでも、同じようにマスクを求める人の行列があったのだが…。

 

 

行列の中には、マスクの箱が入った袋を持っている人の姿も!

実はこの店舗は、先ほどのドラッグストアよりも開店時間が1時間遅い。中には複数の店舗をハシゴして、買い求める人もいるようだ。

 

ここに、1枚の写真がある。

 

 

これは2月2日、東京・新宿区で、国際宅配便を手配する業者の受付に並ぶ人たちをとらえた写真だ。

段ボールを地面に置き、歩道の半分を占拠するように列が続いている。

撮影者によると、並んでいる人々が地面に置いていた段ボールの中にはマスクがきっしりと詰められていて、その送り先は中国だったという。

 

マスク500箱が定価の4倍以上の24万円で売買…

「グッディ!」は別の国際宅配便を手配する業者を訪れ、利用者に話を聞いた。

 

 

Q. どこに送るんですか?

 

中国人女性:

中国の四川省です。たくさんの店を回りました。全部で1万円分くらい買いました。日本の方もマスクが必要ですし、花粉症の人も多いですから、そんなにたくさん買いませんでした。

 

 

故郷である中国・四川省に残した家族と友人のため、およそ100枚のマスクを送るという。

この女性は毎日仕事終わりにドラッグストアを回りマスクを買い集めたというが、別の方法でマスクを入手したという人も…。

 

それが、インターネットだ。

 

 

これはフリマアプリ「メルカリ」に出品されていたマスク500箱の画像。

 

本来は1箱110円(税込)で販売されているマスクだが…、ここでは、定価の4倍以上となる24万円で落札されていた!

 

これらのマスクは、いわゆる“転売ヤー”と言われる人々が転売目的で買い集めて出品したものと見られている。

 

「グッディ!」は、実際にネット上にマスクを出品しているという、20代の日本人“転売ヤー”に話を聞くことができた。

 

 

“転売ヤー”の男性:

新型コロナウイルスのニュースを見たりして、売れると思って始めた。売り上げは100万円くらい。当初は中国人が買っていて、いまは日本人が買っている印象がある。

 

Q. 転売目的の買い占めで、必要な人の元にマスクが行き渡らなくなっているのでは?

 

“転売ヤー”の男性:

申し訳ないという思いは特にない。買えない人は、店にあるときに買えば良かった。情報をキャッチできないのも悪い。

 

 

これから本格的に花粉症のシーズンが到来し、マスクの需要はさらに高まることが予想される。

マスク不足を解消する術はあるのだろうか?

安藤優子:

薬局だけでなく、コンビニエンスストアにもマスクないですよね。

 

生稲晃子:

うちの近所のコンビニもないですし、きのう薬局も行ってみたんですけど、消毒剤やマスク類はまったくなくて。「マスクはないですか?」って聞いてみたら、ちょっとずつは入ってきているそうなんですけど、入ったらすぐに皆さん買っていっちゃうって。タイミングが合わないとマスクにはたどり着けないなと思いました。

 

木下康太郎フィールドキャスター:

取材をすると、中国人の方が中国に送るためにマスクを購入しているケースが多いことが分かりました。そして、ネットで転売する人も非常に多くなってきています。

 

 

◎ 20代の日本人学生は…

 

・50枚入りマスク3箱7500円相当を、約3万3000円で販売⇒売上合計は約30万円

・「(値段について)他のサイトなどで相場を見て決めているので妥当。申し訳ない気持ちはゼロではないが、自分もマスクを買うために動き回ったり努力している」

 

◎ 20代の日本人会社員は…

 

・50枚入りマスク3箱7500円相当を、約3万4000円で販売⇒売上合計は約100万円

・「出品当初は2~3倍の値段で中国人が買うことが多かった。今は5~6倍の値段で日本人が買っているという印象。申し訳ないという思いはない。値段が下がれば損失を出すリスクを負っている」

 

 

安藤優子:

この機に乗じて金儲けしようというのは、私は好きじゃないんですが…。そもそも、生産が追い付いていないんですよね。

 

カンニング竹山:

中国の工場は24時間動いているって聞きました。

 

高橋克実:

日本で売られているマスクって、意外に見てみると中国製なんだよね。

 

 

・「2018年度 日本衛生材料工業連合会」の調べでは、マスクの国内生産は約2割で、約8割は輸入しているという

・流通アナリストの渡辺広明さんによると「今のマスクは中国で大半を生産している」「中国の工場は日本メーカーよりも中国の国内メーカーからの発注を優先している状況で、中国政府が生産・輸出を管理しているという話も…」「今後、日本への輸出が減る可能性もある」という

 

 

● 大手マスクメーカーのユニ・チャームは…

 

・工場は24時間態勢で増産し、2月もフル生産の予定

・新型コロナウイルスの状況によるので、現時点で品薄解消のめどは予測できない

 

● 大手生活用品メーカーのアイリスオーヤマは…

 

・中国の2工場で、24時間態勢で増産

・先週の出荷量は、新型肺炎発生前の5倍

・日々入荷状況が変化しているため、供給が安定する時期は分からない。供給できるよう生産ラインの稼働を続けるという

 

● マスクの業界団体、日本衛生材料工業連合会は…

 

・年始時点で国内在庫量は約10億枚だったが、1月中旬以降の約2週間で全て出荷されたという

・予測するのは難しいが、大量購入などが収まって2月中に品薄状態が解消されれば…

 

木下康太郎フィールドキャスター:

取材すると、「品薄解消のめどはたっていないが、2月中になんとかできれば…」という声が多くありました。

 

マスクが不足しているときにできる対策はあるのだろうか? グローバルヘルスケアクリニックの水野泰孝院長に聞いた。

 

 

〇 洗って再使用

 

・使い捨てマスクも、煮沸消毒すれば高温でウイルスが死ぬため、再使用しても予防効果がある ※水洗いはおすすめしない

 

〇 ハンカチで口を覆う

 

・周囲にせきをしている人がいて、飛沫を浴びそうなときは有効

 

〇 キッチンペーパーで代用

 

・マスクほどではないが、一定の予防効果がある

 

(「直撃LIVE グッディ!」2月5日放送分より)

 

 

 

 

 

 

 

新型コロナウイルス、メディアは危険性を強調しすぎ?

専門家「日本の感染拡大予防策はおおむね成功」

 

BuzzFeed Japan 2020/2/7(金)

11:25配信

 

2月5日、新型コロナウイルスに関する報道機関・ジャーナリスト向けの勉強会が「メディカルジャーナリズム勉強会」によって開催された。新型コロナウイルスの現状をどう捉え、どう伝えていくべきなのか。レクチャーを行ったのは神戸大学教授で感染症の専門家・岩田健太郎医師、聞き手を務めたのは「メディカルジャーナリズム勉強会」代表の市川衛さんだ。この日、岩田医師はウイルスそのものの特徴ではなく、どれだけの医療にアクセスできるのかといった社会環境がそのウイルスの問題を左右することを強調した。現状、手に入るデータから確実に言えることとはどのようなことか。

【BuzzFeed Japan / 千葉雄登】

 

※岩田さんの発言は5日時点の情報に基づいています

 

Yuto Chiba / BuzzFeed

 

日本の感染拡大予防策は概ね成功している

 

ーー 日本の現状はどのように捉えていますか?

 

日本では国内での新型コロナウイルスの流行は起きていません。二次感染も限定的なものです。感染経路の遮断など、概ね上手くいっていると評価しています。

 

今は新型コロナウイルスがこの先、収束するのか流行するのかどうかの瀬戸際にあると言えるでしょう。

 

ーー 新型コロナウイルスは危険なウイルスですか?

 

武漢での感染拡大は深刻な状況にあると言えます。

 

ですが、他の地域では感染者は見つかっているものの死亡者はほとんど出ていません。新型コロナウイルスの感染拡大はもっぱら武漢もしくは湖北省の大きな問題と言えるでしょう。

 

武漢のケースが示しているのは、新型コロナウイルスは患者数が増えるとまずいということです。

 

単発的な感染だけではそこまで恐れる必要はないと思います。

 

新型コロナウイルスを主語に語るのではなく、武漢の新型コロナウイルス、東京の新型コロナウイルスという単位で語ることが適切です。

 

ウイルス単体で問題が決まることはなく、そのウイルスがどのような状況を生むのかが本当の問題です。シチュエーションがウイルスによる課題を深刻化させるのです。

 

ーー 「水際対策」に意味はないと、ブログで発信もされています。

 

基本的にこうした状況で水際対策を行うことに意味はありません。スクリーニングをかけることは悪いことではない。でも、スクリーニングを行うことで病原体を国内に持ち込まないという目標を設定するのは非常にナンセンスで、意味がありません。

 

政府チャーター機で武漢から邦人を帰国させ、その後検査を行うことやクルーザーで足止めするといった古典的な検疫は効果がありますし、実施する意味があると考えますがサーモグラフィーと検疫票の記入だけでは病原体を持ち込ませない保証にはなり得ません。

 

 

再検疫のため横浜港沖に停泊したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」

 

ーー 今後の見通しはいかがでしょうか?

 

現在、多くの国では新型コロナウイルスの感染者数は減っています。このまま中国国外での感染者数がゼロになっていくことが最高のシナリオです。

 

最悪のシナリオは二次的流行が起き、止める手立てがなくなってしまうこと。

 

現状は武漢に渡航歴のある人、もしくは渡航歴のある人と接触している人という条件で検疫が可能な状態です。これがその外まで広がっていくと、もはや手がつけられなくなる。

 

例えば1つの都市で感染が拡大した時に、日本政府は都市の機能を封鎖する覚悟があるのか?飛行機や新幹線をすべて止めて、感染拡大を防ぐというのはなかなか難しい判断だと思われます。

 

そして想定しておくべきもう1つのリスクは、弱っている人や高齢者などバルネラブルな人々の死亡リスクでしょう。例え風邪でも、リスクのある人にとっては死亡リスクにつながります。

 

またアフリカなどで二次的流行が発生し、三次的に日本で流行する可能性もなくはない。

 

ーー 最悪のシナリオに向けて、備えておくべきことは?

 

もしも最悪のシナリオになった場合、対応にはかなりの覚悟が求められると思います。

 

都市を封鎖することができるのか?誰が患者を診るのか?どれだけビジネスを継続するのか?

 

コンサートは?スポーツイベントは?オリンピックは?

 

一般論として、感染症対策というのはガードを上げるか/下げるか、そのバランスの問題です。外出禁止例を出せば、あっという間に感染者は減ります。でも、それではあまりに投げやりで別のリスクが大きくなる。

 

こうした中で100点満点の正解はありません。常にリスクと利益のバランスを考えなくてはいけない。日常生活を維持しながら、感染症のリスクを抑えるにはどうしたら良いのか。

 

絶対にやってはならないのはリスクの過大評価です。リスクを過大に評価しすぎると、やらなくてもいいことをやってしまう。実際、今もアジア人お断りといったリスクを過大評価することによる誤った対応が見受けられています。

 

感染症はもともと存在する差別感情を正当化する道具にされることもある。パニックと差別に相乗りしないことが重要です。

 

2009年の新型インフルエンザの流行がいつ収束したのか、覚えている人はいますか?覚えていなくても無理はありません。なぜなら、新型インフルエンザは収束することなく、現在も流行していますから。

 

みんな騒ぐのをやめただけです。当時は非常に大きな問題となりましたが、現在は新型インフルエンザと一緒に生きている。感染の拡大をする中で新型コロナウイルスの流行も日常になるというシナリオもあり得なくはありません。

 

 

時事通信

 

武漢でなぜここまで感染拡大が続くのか

 

ーー なぜ武漢や湖北省では死亡者が出ているのでしょうか?

 

湖北省以外では中国国内、国外含めて1人しか死亡者は出ていません。その理由は武漢に実際に行ってみないと正確にはわかりませんが、感染者のバックグラウンドにあるのではないかと考えています。

 

現状、医療資源も限られていますので重症者であってもどれだけの治療を受けることができているのかは不明です。

 

あくまで推測ですが、武漢から国外に出る人の多くは健康で旅行できる人たちだと考えられます。こうした人々が感染したとしても、それほどリスクは高くない。

 

ですが、湖北省に住む人や武漢に住む人たちの中には弱っている人や入院している人もいます。そういったバックグラウンドを持つ人々が新型コロナウイルスに感染すると重症化するリスクは高くなります。

 

よって武漢での死亡者数が増えているのだと考えています。

 

ーー 中国国内の新型コロナウイルス感染の拡大は、今後どうなると予想していますか?

 

個人的な意見ですが、私はここまでの中国政府の新型コロナウイルス対策は概ね上手くいったと捉えています。

 

各論で上手くいっていない部分は確かにありますが、新しい感染症が拡大する中で100点満点の対応をすることは到底不可能です。

 

今回の中国政府の対応は、民主主義国家ではできないひとつの街を遮断するという力技で行われました。この街を遮断するという方法が効果的だったことは、その後、海外での感染者数が減ってきていることを見れば明らかです。

 

感染源が外に出るのを防ぐことで、感染の拡大は防いだ。その一方で現場での治療に苦戦している。それが現在の中国国内の状況と言えるでしょう。

 

感染を防ぐため、できること

 

ーー 感染を防ぐため、一般の人にはどのような対策ができるのでしょうか?

 

まず、新型コロナウイルスに感染することを予防するという目的では、マスクを着用することには全く意味がありません。むしろ、マスクが枯渇しつつある現状ではするべきではないと言えます。

 

マスクが潤沢にあるときは、着用しても良いかもしれません。でも、現在のような状態では、正当な理由がない場合には使うべきではないと思います。

 

アルコール消毒はやってもいいと思いますが、なぜそれが有効なのかという原則は理解しておいた方が良いかもしれません。

 

アルコール消毒はウイルスを殺すことは確かです。新型コロナウイルスもアルコールで殺すことができる。でも、徹底的に感染を防ぐのであれば、何かに触るたびにアルコール消毒をする必要があります。医療現場では、実際に何かに触るたびアルコールで消毒を行います。

 

Yuto Chiba / BuzzFeed

 

ですが、それを家庭でも徹底することができるのかは疑問です。もしもやるならば、ハンディタイプの消毒液を常に携帯して、相当神経質に消毒を行う必要がある。やるのならば徹底的に、でも徹底的にやるというのは簡単なことではありません。

 

よって原理的にはアルコール消毒には効果があるのですが、実質的に効果を発揮していない可能性は高いのではないでしょうか。

 

それでもアルコール消毒を呼びかけることに意味はあると思います。例え5%の人でも、徹底的にアルコール消毒をする人がいれば、それは感染を予防することにつながります。

 

アルコール消毒や手洗い・うがい以外では、基本的に睡眠をとり、栄養の高い食事をとって健康な状態を保つことが先決です。

 

Yuto Chiba / BuzzFeed

 

「『新型肺炎』日本の対策は大間違い」は大間違い

 

ーー 「『新型肺炎』日本の対策は大間違い」は大間違い、とブログで発信されています。その理由を教えてください。

 

新型コロナウイルスの検査の方針は一般的な臨床現場での検査の方針と全く同じです。毛ほどの違いもありません。特別な戦略が存在するわけではなく、普段の戦略に基づき対応を行なっています。

 

基本的に検査というものは間違うことがあるんです。大事なことはまず、その人が病気なのかどうかを判断した上で、さらにそれが新型コロナウイルスによるものなのか、他の病気なのかという順番で診断を行うことです。

 

その患者は新型コロナウイルスに感染した可能性がどれだけ高いか、それをもとに検査を行うべきでしょう。厚労省の診断基準だけで検査実施の有無を判断するのは間違いです。

 

「安心のための検査を」という声もありますが、検査をしても安心はできるものではない。検査をして陰性だったが、ウイルスに感染していたということは起こり得るものです。インフルエンザの検査でも4割程度は見逃してしまうと言われています。

 

検査の結果、陽性が出るか陰性が出るかというのは1つのファクターに過ぎません。それでは何の安心にもなりません。

 

新型コロナウイルスに感染した疑いがある人は厚労省の基準をクリアしていなかったとしても、検査をすべきでしょう。これは他のどのような疾病に関しても同じことです。この原則からブレてはいけません。

 

現在、病院にはかなりの数の検査をしてほしいという問い合わせが寄せられています。

 

実リスクを見たときに、日本では一人の死亡者も出ていないことは事実です。重症者もいない。患者も数十人です。それにも関わらず、メディアは危険性を伝えすぎだと感じる節はあります。

 

一方で、毎年3000人の方が亡くなっている子宮頸がんについては、有効な手立てがあるにも関わらずほったらかしです。

 

新型コロナウイルスの報道に力を入れる一方で、恒常化したリスクには無関心というのはあまりにバランスが悪すぎると思います。

 

日本にも疾病予防の専門機関を

 

※以下の質問はBuzzFeed Newsによるもの。

 

ーー 専門家からは日本にCDC(疾病予防管理センター)をおくべきという指摘も上がっていますが、どのようにお考えでしょうか?

 

今のところ、厚労省や日本政府の対応は上手くいっています。しかしながら、日本にも専門性、継続性、独立性の面からCDCはあるべきだと考えます。

厚労省の職員は専門家ではありません。もちろん知識はありますが、それだけでは無理がある。表面上の情報からだけでなく、バックグラウンドを理解して、洞察しなければ場当たり的な対応になってしまいます。

 

CDCがあれば、専門家集団は意思決定を行うことができます。

 

厚労省が決定し、その決定に従うという現状を続けていくとダイナミックな対話や進歩が生まれることはありません。

 

現状では、感染症の拡大予防に関してこれを達成すれば成功という定義もない状態です。これは目標を設定して取り組んでいるとは言えません。

 

アメリカやヨーロッパ、中国と大抵の国にCDCは設置されています。ないほうがおかしい、非常識であるということは認識してほしいです。

千葉雄登