空豆

かたくなに  

衣を脱がされるのを嫌がって


厚い衣にふゎふゎのクッションで

守られているそら豆 


ゆっくりと傷めない様に取り出し

色よい塩茹でにしてみた


そっと摘まむと指先から 

ピュッと飛んで逃げた先は 

テーブルに嵌め込まれた

ハーブ絵のタイルの上に落つ

ぽっちゃりと艶っぽい緑色の身が色っぽい

 

殿方たちが

お酒のおつまみに

そら豆を好むのは

美味しいというだけでじゃなく 

衣を剥ぎ取る快感も手伝っての事なのか・・・ 

 

指で摘まんだ空豆 

うぶな恥じらいをゆっくりと大切に

ポイッとお口にほりこみて 

舌さぐりで衣を剥がそうとこころみる


そら豆ってね 実の鞘が空に向かって

伸びることから空豆ってついたんだって   

             

     どれみふぁそらまめ~ ♪ ♬ {–゛–; 

 

と、この日記を綴っていると、 

料理番組「DAIGOも台所」で、ちょうどそら豆を使ってのレシピ。

鞘から外して塩茹でする前に、黒い筋の線の下を爪先で少しだけ皮を取り除いてた。 

その後DAIGOさんレシピは【そら豆と海老の炒め物】

エンディングのおしゃべりで

「このフカフカのそら豆の鞘のベッドで寝てみたいな〜」と。。さもあらん。 




そう言えば、今ではあまり見かける事もない昔の網で挟む魚焼き器に、このそら豆の上を少し切り、鞘ごと挟んでガス火で焼いて真っ黒黒助にして頂いていたのを思い出した。 


今は、何でもスーパーで手に入るし、あまり調理前の支度をしなくてイイ便利な時代になった。

おせち料理は2日間も掛けて拵えたし、お餅は庭で餅米を蒸し石臼で突いていた事もあった。(然しこれは私が幼稚園の頃)


鰻はお店の店先で捌いて売っていたし、地元の商店街では鰻の肝を中華丼の鉢に溢れんばかりに盛上げて売っていた。


我家では、大きな蛸を一匹買いして、大根で叩いたた後で塩もみしてた。

大根で叩くと柔らかくなるらしいが、何で大根なの?

理由を聞いて答えをもらってはいないが。


何でも、大根の持つジアスターゼ(消化酵素成分)が、蛸の筋肉を柔らかくするらしい。

蛸と大根の煮物やイカと炊いたのも好き。

同じ意味でイカやアワビも柔らかくなるのだそう。。

然し今考えてみるに蛸さん、ほぼ半生でドロとしている状態の湯がき方で硬くなるはずは無かろう。。


塩揉みする母の手に、ペタペタ吸い付いていたので生きてたと思う。

この蛸の湯がき方が絶妙で、中は透き通っている。

そしてお刺身で頂く。 


然し蟹もそうだが、蛸もまだ動いているのを熱湯に入れて蓋をするのは、私には出来なかった。


ただ、この蛸の大きさなのでタップリある為に、食卓の

ほぼ蛸尽くしはちょいと苦手でもあった。 

本当にデッカイ蛸なのであった。


店の前が塩干屋さん、新参者の両親を最初はのけ者にした。禿げ頭に、いつもタオルで鉢巻きして、ダボズボンちゅうかニッカポッカズボンを履いて、いつも店の前で座って見ていたおっちゃんの店。


                     《 蛇足 》 ニッカボッカズボン
魔裟斗さんが『ビフォワーアフター』の番組で
大工作業の時にいつも着用されてるが
彼が着用するとカッチョイイ。

冬は生のタラバガニ、棒鱈、丸々と太った季節鮎。

人差し指ほどもあるかますご釜揚げ等は、べらぼうに美味であった。七味を入れた酢醤油で。。

かますごの釜揚げ

クジラのコロ(皮)もあの頃は売っていた。
上手に炊くと臭みがなくて、おでんの中でも特に好きな具材でした。
だが、臭み抜きが出来ていないと食べられない代物になる。
只々不味い!❌❌

                     鯨のコロ 黒いのが皮その下が脂肪

                                クジラのコロはコラーゲンタップリで
                                        ビタミンAとEがタップリらしい

塩干屋さんでも、魚や鰻も売る店やった。

そんなに広い店先でも無いのに、売り子さん男女7、8人がズラッと並ぶのだが、飛ぶように売れて店はいつも黒山の人だかり、あの頃の懐かしい風景思い出した。 


その蟹の忘れられない思い出。

以前このアメブロ内で書いたが、夕餉に頂くべく蟹が数匹、動かないように輪ゴムで縛られて、オガクズにまみれて食卓に置かれてた。

この蟹は1人あて半分づつ味噌汁で頂く。


この生きた蟹さんを見て、

まだ 2、3才だった甥っ子のま―君が 両手で

「蟹さん!チョキチョキ!🦀🦀」✌✌ 

「蟹さん!チョキチョキ!🦀🦀」✌✌ 

「蟹さん!チョキチョキ!🦀🦀」✌✌ 

凄〜く喜んで喜んで散々見て楽しんでから寝入った。。


そして、運命の夕食。。 

起きてきた まー君の前に真っ赤になった蟹さんが、

お椀から足をはみ出す姿。半分にされた蟹さん。。

 「ああああぁ〜!蟹さんが蟹さんが〜!」

大声で泣き出して、鼻水と涙でグチャグチャに。 

その時には、テーブルを囲む全員が蟹さんを頂ける訳もなく、鍋へ差し戻し。。

黙って他のおかずだけでモクモク、誰も手を付けられなくて

その後、まー君がいなくなってから(泣寝入りで)頂いた

味噌汁なのでありました。

勿論、蟹さんの残骸は厳重に新聞紙に包まれ袋に入れゴムで縛り、決して目に触れるぬ様に処理されました。兎にも角にも このまー君、大人になっても優しさそのままの素敵な男性になりましたよ。


                                               完



どうぞ拡散して下さいましとあった。

ココちゃんへ💕
ココちゃんととルイ君にも被り物ゲットしたんよ。
巻いてあげるから早う帰っといで。。
嫌がるかなぁ···