さて
一日めは開校式&さっそくクラシックのレッスンでありんした
開校式といっても稽古場にてだけどね
画像、開校式と稽古場風景
そして稽古がはじまり、あたしにとっては1年ぶりのワガノワの音。
なんて柔らかい音なんだろう。なんて、囁くような音量でも豊かなんだろう。
これなんだよね、これがしたいんだよね…という思いが本当に切々と沸き上がるような感じ??
まあ、日本ではもっと強いアクセントの音が好まれるから直輸入は無理なんだけどねー。
今日気づいた事ふたつね。
今日のピアニストさんは、まだ若い人。
ガリーナ先生の音色にそっくりだったので、ああ、真面目な優等生だったんだなあ、という印象。ピアノ上手いです。
で、どうして日本の、とりわけウサギ舎に来る人はこの柔らかい音が出せないんだろう??こんな風に弾けないんだろう??と思ったのですが
思い当たる理由は
「根本的にピアノが下手」(笑)
…あ、自分棚に上げて言ってます。それから下手というのはあくまでもワガノワのピアニストに比べてですからね。
即興以前、バレエ以前の問題で、「音質の違い」や「デュナーミク」を演奏で出してない、出せない、テクニックを持っていない。
ワガノワには、そもそも最初からそんな人は居ない。
何故かというと、音大出て、ワガノワに入って勉強して試験が何度もあって…という環境なので、下手な人は振り落とされる。そもそも弾ける人しか残れないのね。
「国立の機関でバレエピアニストを育ててるから」と言ってしまえばそれまでだけど、ピアニスト個人の技術の高さというより、その層の厚さで支えてる全体の質の高さを感じました。…比べてもしょうがないんだけどね。
帰ったら
質上げるわよ!
比べてもしょうがない、とは思うけどせめて努力ぐらいしようよ。
国立の機関でもないし、歴史もないしゴミみたいにちっちゃくて、主宰も相当怪しい「ウサギ舎」だけど、一応バレエピアニストを育ててることには変わりないんだしね。
さて気づいたことの二つめは
その優等生ピアニストさん。
後半センターで苦戦してました。
3拍子のアレグロなんだけど、彼女は最初ゆっくりめの柔らかい音で出して、ただバシロフキナ先生の欲しいのはもっと速いパワフルな音だったのね。
曲は変えずに、テンポを懸命に変えようとしたけど変わらない、変わってくれない。
先生はイライラ、ピアノを無視して号令をどんどん早めてく。
(ああ…そこ付点使っちゃだめだよ、そこの音色がやわらかさの元になってんだからせめて付点外して、あ、そこ1拍めもっと強く、スタッカートで…)
なんて心んなかでウチの生徒にするような『指導』を思い浮かべちゃってたんですが(笑)。
よくあるシーンでしょ!
で、この失敗の原因は、たぶん彼女の真面目さ。
一番迅速な解決方法は、「曲そのものを変えてしまう」なんです。
でも彼女は真面目なので、一生懸命合わない曲を合わないテンポ&音型で弾こうと努力してしまった。
若いから引き出しの数もそんなにないのだろうな、とも思ったけれど。
要は、これだけシステムがきちんとした機関で育てても、「現場においての対応」を学ばせ会得させるのは困難なんだなあと…
どうする、ウサギ舎、どうする、あたし。
焦らず、時間をかけて、会得できるメソッドを研究して行きたいと思います。