1月14日(日)西宮市内で、阪神・淡路大震災関連イベント「inochiの音」が開催されます。企画・出演される 高田志麻さんと米光智恵さんをゲストお迎えしました。
シンガーソングライター 高田志麻さん。西宮市出身・在住。2018年「今、永遠に」がさくらFMスーパーソングに選ばれる。毎年3月に東日本大震災復興支援ライブ開催。福島県郡山市で福島応援ライブを実施するなど被災地支援を精力的に行っています。
美術教仕・アーティスト 米光智恵さん。大阪生まれ、西宮市に住み33年。昨年まで西宮市内の小中学校で図工・美術の教師として約10年勤務。現在「会いに行く美術教仕」として、不登校や福祉施設の子供に自ら会いに行く個人授業に挑戦しています。
阪神・淡路大震災からまもなく29年。当時の経験をお聞きしました。
＜高田志麻さん＞
当時高校1年生。家は大丈夫でしたが、家の中はグチャグチャになりました。父と兄と全壊になった家に救助に行ったり、冷静な父が近くの高速道路の倒壊に取り乱していたり。近しい人を亡くしたりはなく、でも高1、高2の記憶があまり無くて、不思議に。なぜ思い返せないんだろう。東日本大震災のあとファンの人に音楽を届けに行く活動をしだしてから、高校の時の色んな記憶が蘇ってきて、自分はそんなに大変ではないから悲しいと言ったらダメだとか、やっと私も悲しかった、辛かったと、自分で閉じ込めてた思いがあったことに気付けました。それをきっかけに阪神・淡路大震災にも向き合うようになり「今、永遠に」という震災に関係した曲をつくることが出来ました。
＜米光智恵さん＞
当時小学3年生。自宅は全壊。家族は無事でしたが、友達やお世話になっていた校長先生が亡くなりました。その直後は心が麻痺してしまって。自分に出来る事は何かなと、思い始めたのは大人になってからです。ただ、阪神・淡路大震災直後、67ヵ国から支援が届き、救援物資ばかりではなく、セルビア（旧ユーゴスラビア）からは招待状が届きました。ボスニア紛争の真っただ中で経済的にも大変な国でしたが「被災児童の心のケアプログラム」として自国に招待したいというものでした。そのプログラムに参加。難民キャンプで子供たちとの交流、アートセラピーなど様々な体験をし「震災と戦争、形は違っても大切なものを失った悲しみは同じ」と9歳ながら気付いて帰国。その後、色と形、音楽が持つ力に関心を持ち美術の道を志しました。
お二人の出会いは、志麻さんの友人が直感的に智恵さんと繋げたいと思ったことから始まり、約3ヵ月前に初めて出会い意気投合。志麻さんは「自分が続けてきた震災関連の活動と智恵さんの活動とは全く違いますが、智恵さんに出会うために活動を続けてきたのだと思います」お二人で企画し、出演されるイベントが『inochiの音』
日時：1月14日(日)13:30～16:00
場所：knut cafe2階「HIDING BLOCK」JR甲子園口駅徒歩3分。商店街を南へ3本目の筋を東に曲がってすぐ)
内容：高田志麻さんライブ。米光智恵さんハンドパンの演奏。紙芝居「じしんがおきた日」朗読、 物販など。
料金：3000円(収益の一部は能登半島地震の義援金として寄付)
予約・お問合せ：メールでお願いします。shimatakada@gmail.com
どのような想いで開催されるかお聞きしました。
＜高田志麻さん＞
3.11に対してのライブは毎年色んな形でやっていますが、1.17に対しては出来ませんでした。自分なんかが語ってはいけない、というのもあって。でも智恵さんは自分が思っていること、伝えたい事を全部持っていて、私ももっと知りたい、もっとあの時の記憶を自分の中に入れたいですし、被災した人、被災してない人、どこかにフタをしてしまっている人がまだいるかもしれない。何かを感じてもらいたいし、今回の能登半島の地震に対してもみんなで何が出来るんだろう、って考える時間、一緒に心寄せ合うことで一歩前に進める、そんな日にしたいと思います。
＜米光智恵さん＞
震災の記憶をたどり当時の絵を描き、紙芝居「じしんがおきた日」を作成(西宮市から毎年3月発行)10年程、小中学校を中心に自作の紙芝居を読み聞かせをし語り部をしてきました。ただコロナもあって、活動をどうするか見極めてもいいかなと、私の原画や紙芝居は実はクローゼットの奥に大事にしまい込んでいました。今回ライブをすることになって、志麻さんが紙芝居を届けてみたらと提案して下さいました。自分のテーマは人災と災害。今回も作品の一部が「inochiの音」だと捉えていただければと思います。大切なあなた「You Are Special」という言葉を皆さんに贈りたいです。
(1/8 ON AIR LIST)
M1.上田和寛&愛知人オールスターズ/愛・知・人～愛を知る人々～(アコースティックver.)
M2.高田志麻/彩雲(ゲスト)
M3.高田志麻/今、永遠に(ゲスト)
M4.トミタショウゴ/突破口