ビザ更新にてんやわんわする中で、Shun-kinを見てきました。
谷崎潤一郎の『春琴抄』を舞台化したもので、再演だそうです。

タイトルに惹かれて読み始め、衝撃を受けた中学時代を思い出しつつ、
繊細なのにえぐいあのストーリーがどんな風に描かれるのか、怖いもの見たさ的な気持ちで鑑賞。


現代社会の中に埋もれるようにひっそりと、でも確かにそこにあった春琴と佐助の物語。
始まりが墓地のシーンで、既に二人の関係に暗雲がたちこめている感じ。
木の棒のみで、木やら卒塔婆やら空間を演出していたけど、
あれは日本文化になじみがない人にはどう映ったのだろうと気になる。
解説のようなナレーションが少し障ったけど、仕方ないのかな。


幼年から妙齢へと成長していく春琴を一人の深津絵里さんが人形を使って演じ分けていたのですが、
特に少女時代は神がかったような無邪気さの中に色気があって、
それはもう多少ヒステリックでも周囲の人に愛されるだろうなぁ、と納得してしまうかわいさ。


奉公人である佐助を卑下し、軽蔑し、暴力を振るいながらも、
盲目の春琴は彼の手引きや手伝いがなければ日々の生活がり立たず、
一方の佐助は痛めつけられるほどに、春琴へと思いを募らせていく。
春琴は佐助に近づく女性に嫉妬したり、彼の子供を身ごもったりするけど、
彼らの需要と供給が一致した関係は、いわゆる「恋愛」とはかけ離れていて、
傍から見ていて異常なのに、とても幸せそう。
春琴のために盲目になって、それまで以上の喜びを得たと言い、
春琴の死後も慕い続ける佐助の「こいさん(春琴のこと。この呼び方がまた愛らしい)」話は、切ないくらいに美しい。


個人的には笑える要素は見当たらない舞台だったのですが、客席からはしばしば失笑が聞こえたりして、あぁこれが異文化というやつなのかな、やっぱり舞台はなまものだな、と思いました。
日本でも上演されるようなので見比べてみたいものです。
演出とか台詞とかも変わったりするのかな。


私にとってこの話はかなり衝撃を受けた作品で、頭の中で妄想含めてかなりイメージが固まっていて、今回の舞台はそれとは違っていました。正直に言うと。
たとえば、演出で「え、そこ強調するんだ?」とか「そういう方向にいくとは!」と疑問を感じた所も若干あったり。
佐助が自分で自分の目を刺すくだりなんか、かなりのハイライトなのに意外とあっさりで、
物足りないくらい・・・でも小説並みに事細かに描写するのも、難しいか。うーん。




この日はちょうどロンドンのギルドの長の就任を祝う(?)Lord Mayor's Showというパレードがあって、市内の道路の多くが封鎖されていました。パレードは全部で1時間以上あるのだとか。



U's days-Lord Mayor's Show2












U's days-Lord Mayor's Show










前々から思ってたけど、私、写真撮影のセンスかなりないな。