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漆の用途

数千年も前から食器類をはじめとする日用品や家具、船舶、建築物等の塗料として広範囲に利用されてきました。 漆と漆の技法は、大陸の仏教文化や食文化と共にシルクロードを経て日本に伝えられました 。 正倉院の宝物や、法隆寺の宝物にもそれを窺知することができます。 このように漆とその技法は、日本の文化と共に美しさを求め続けて発達し、現在に伝えられてきたものです。 うるしは「うるおう」とか言われています。漆の艶や塗り肌を表現したものでしょう。日本の永い歴史の中で漆が愛され続けられたことが言葉の中に残されています。 知れば知るほどに不思議で奥の深い漆は、自然の天然素材で地球環境にやさしい塗装材料です。

漆の種類

漆の樹から採取された状態を〔原料生漆〕とよびます。 これを精製したものを〔精製生漆〕と呼びます。 精製生漆は用途に合わせ主に次の3つの種類に加工されます。 "生漆"〔きうるし〕"透漆"〔すきうるし〕"黒漆"〔くろうるし〕です。 色のあざやかな漆は、透漆から作られる"朱合い漆"〔しゅあいうるし〕をベースに色々な顔料を練り込まれて作られます。  漆は塗膜が固形化しても、中では酵素が生き続けています。表面の色艶が、褐色から徐々に透明感を増し、美しい色合いへ変化していきます。

漆とは

世間的に言うと、漆の樹から採取された樹液です。化学的には天然の高分子化合物です。
もっと化学的に言うと、フェノール系の天然樹脂で、石炭酸性脂の一種になります。 防腐剤のクレゾールなどと親戚関係です。 漆にかぶれるのは、フェノール系の物質が、皮膚のタンパク質に反応して起こるアレルギー現象です。 したがって、漆にかぶれる方はクレゾールや他のフェノール系の液体にもかぶれるはずです。 主成分はウルシオールと言われる油で、この油の中に水が分散し、乳液状になったものが漆です。 化学的には乳化重合体と言い、聞きなれた言い方ではエマルジョンとも言います。