東京オリンピック・サッカー日本代表が、昨日の準決勝スペイン戦で敗れ、明後日の3位決定戦で、メキシコと銅メダルを争うこととなった。
勝ちたかった・・のが正直な気持ちだが、昨日の日本代表を見ていて、全選手が頑張っていて、誰も手を抜いたり気を抜いてもいなかった。
でも負けたら批判される。
私も頑張れの意味を込めて書く事もある。
トップに位置した林大智。
よく動く。守備も懸命だ。
良い場面に良いポジションに顔を出す。
けれど決定力が足りない。
Jリーグでも伸び盛りだ。
国際試合の選手の当たり、守備の組織力の違いに戸惑ったのか、ここ一番の冷静さが足りなかったように思う。焦らず「自分の間合い」を作れれば、もっとスケールの大きな選手になる。
確かに、延長戦に久保と堂安がいなかったのは驚いた。
久保も堂安もずば抜けたテクニックとメンタルを持った選手で、個の力で切り拓ける力がある。
そんな彼らが周りを使い、スペインの組織的守備をこじ開けようとし、スペインも恐れていたことに違いない。
ただ、他の選手とのイメージの共有と言う点では、ややコミュニケーション不足な面があったのかもしれない。
「ある程度」で通用する相手もいたかもしれないが、相手はスペイン。それでは通じない部分が多かった。
久保と堂安は動き回った。守備も底まで下りてやっていた。
そんな彼らは「代えられた」のではなかった。
いくら強靭な体を持っていても、ここまでの疲労が徐々に出て来ていた。
延長戦に入るなら、やや疲れの出ている選手よりも、新鮮な戦力で崩す選択をするのは当然だったのだろう。
前田のスピード、上田の得点力。
彼らに期待し選択肢として上がるだろう。
久保、堂安のテクニックでこじ開けられなかったスペインの壁をスピードで掻き回して活路を見いだす。可能性に期待した。
チャンスもあったが、簡単ではなかった。
ここまでキャプテン吉田を中心に、集中した守備をしていたDF陣だったが、それを上回るシュート力を持っていた、アセンシオは力の差をその瞬間に発揮し、得点を決めた。
前で身を挺して防いで欲しかったとは、見ている側の勝手な言い分だろうか。
けれど、あそこであんな思い切ったシュートを打ってくるとは思わなかったのが事実だろう。
まさに一瞬の隙を突かれた。
GK谷は本大会で急成長し、その安定感は守護神となった。
試合によって鍛えられ成長した選手の典型例だろう。
A代表として名乗りを上げるのも近い。
史上初の決勝戦には辿り着けなかった。
だが、まだ終わっていない。
子供の頃に、日本が釜本、杉山の名コンビを揃え銅メダルを獲得したNHK鈴木文弥アナウンサーの興奮の実況を思い出す。
写真:産経WEST
その銅メダルに53年ぶりに出会える機会が残っている。
対戦相手は因縁だろうか、またメキシコだ。
予選リーグてわ勝利しているとは言え、銅メダルを狙いに来る必死さが違う。
簡単な相手ではないが、スペイン戦で見せた組織的な守備からのカウンターなど、ポゼッションで優位に試合を展開したい。
『一瞬の隙も見せず、一瞬の隙を突く』
勝機は必ずある。
また昨日同様、往年の名プレーヤー釜本、杉山両氏に登場いただいて終える。