こどもの知性と豊かな心を育む作文指導  -15ページ目

こどもの知性と豊かな心を育む作文指導 

作文は、ちょっとしたコツを身につければ楽しく取り組めます。思考力の基礎でもある国語力を作文を通して学んでいきましょう。
どのお子さんも自己肯定感を高めつつ成長できるよう指導いたします。

 日本では、大学での講義は日本語で行われます。そのことに何の疑問も抱いていませんでしたが、実は、母国語で大学教育を行っている国は、世界的に見てもとても珍しいのだそうです。それはなぜでしょう。他の言語には、高度な学問を論ずるための概念や語彙が存在しないからのようです。そこで、多くの国では、大学教育は英語に頼らざるを得ないのです。
 日本人は大学を卒業していても英語が話せないとはよく聞く言葉ですが、その事実を反対側から見ると、英語ができなくても高度な学問を勉強できる環境にあるからなのかもしれません。

 なぜ日本では、外国語の難解な概念を母国語に取り込むことができたのか。その一因は、日本語の柔軟性にあるようです。漢字とひらがな、カタカナを巧みに使いこなすことで、高度な概念も自分たちの言葉の中に生み出すことができたのですね。明治時代、外国から入ってきた様々な学問に対応するため、この日本語の特性を駆使した先人の知恵は尊敬に値するものですが、その知恵のもとは、もしかしたら、江戸時代の寺子屋教育にあるのではないかと、ふと思いました。もともとなかった概念を外国語で取り入れ、それを母国語に翻訳し、その言葉と概念をすっかり自分のものにする。これは、かなり複雑なことだと思うのです。その作業を、ごくわずかの年月で成し遂げたということは、一部の限られた層だけでなく、国民全体の学力の土台がしっかりできていたからだと思わざるを得ません。学力の土台だけでなく、考える力の土台もあったのでしょう。

 語彙は、母国語だから自然に身につくというわけではありません。読書をしたり対話をしたり、日常生活の中で学びながら身につけていくものだと思います。まずは、家庭での親子の対話を増やし、読書を心がけてみませんか。学力の土台作りの一歩は、そのような家庭での習慣にあると思います。

 参考に、言葉の森HP2012年4月の記事より、「作文の特に得意でも特に苦手でもない普通の子の勉強法」をご紹介したいと思います。

★記事はこちら
「どうして勉強しないといけないの?」
子どもにこんな質問を投げかけられたとき、みなさんはどう答えますか? 答えに戸惑った経験のある方はいらっしゃいませんか? 実は、私もさっぱりわからなくなることがあります。

 先日、教室に置いてあった雑誌に、ちょうどこの質問に触れた記事が掲載されていました。『子どもへのまなざし』で有名な佐々木正美先生の書かれたものです。
 佐々木先生は、どうして勉強するかと聞かれたら、
「あなたの友だちや周りの人たち、自分にとって大切な人を幸せにするためだよ」
と答えるそうです。そして、子どもは、親の愛情を無条件で受け取ることができれば、自然と誰かを幸せにしたいという気持ちになる、とも。このサイクルができていれば、子どもは意欲的に学習に取り組むようになるし、恐れることなく自分の道を歩いていくことができるというお話でした。

 親は単純に子どもがかわいいものです。だから、このサイクルは自然にできあがるような気もします。しかし、佐々木先生は、現場での長年の経験から、現代ではそう簡単にはいかないと指摘しています。
 それはなぜでしょう。どうも、親の自己愛の強さがその一因のようです。自己愛が強まると、子どもに対しての願望や要求が強くなり、その結果、子どもがそのハードルを越えられないと、責めたり拒絶したり。すると、子どもの側もおどおどしてしまい、本来の自分を親にさらけ出すことができなくなってしまいます。

 (自分のために)成績がよい子であってほしい。(自分のために)運動もできる子であってほしい。(自分のために)人前に出して恥ずかしくないルックスの子であってほしい。ここまで露骨な願望はそうないと思いますが、このような子どもに育てることができたら、「子育てに成功したよき母」というセルフイメージを確立することができ、自己愛も満たされることでしょう。しかし、自己愛から生まれるゆがんだ愛情は、ある程度の年齢まではよい子を育てることができるかもしれませんが、結果として子どもの意志を奪ってしまうのではないかと思います。

 子どものためと思ってしていることは、本当に子どものためか。自己愛からのものではないか。一度、立ち止まって吟味してみるのもよいかもしれません。自己愛を手放すことができたとき、その親子ならではの「どうして勉強しないといけないの?」に対する答えが見えてくるのではないかと思います。

 ★作文はもちろん、勉強についてのヒント満載です。
  言葉の森HP
 ★以前読んでなかなかおもしろいと思った本です。

どうして勉強するの?お母さん (「子どもたちに幸せな未来を」小学生版シリーズ)

新品価格
¥1,365から
(2013/10/9 14:58時点)


小3の男の子の作文から。

今学期勉強する項目の「★いろいろな言った」を、たくさん書いて送ってくれました。

会話のかぎかっこのあとは、

「〇〇〇〇」
と言いました。

となることが多いですが、ここで、言いました以外の言葉を使う練習です。

たとえば、

お母さんは、
「よくがんばったね」
と、私の頭をなでました。

という感じです。


その小3の生徒さん、お母さんの会話のあとは、いつも「わらいました」なのです。
なんとも微笑ましい。

そのお母様、封筒用紙にいつも、近況をつづってくださるのですが、そこにじーんとくる言葉が……。


このところ、仕事での悩みがあり、全く余裕がなかったので、家で笑っていると思えなかったと。そんな中、子どもが、お母さんはいつも笑っていると言ってくれたので、とても驚いたしうれしかったと。

そんな内容が書かれていました。


お母さんは大変です。
自分自身のことも、子どもをはじめ家族のことも、あらゆることをこなしていかなくてはなりません。

ときに電池切れ、疲れてしまってどうにもならないこともあると思います。
口をきくことすら面倒、そんなふうに心がささくれてしまうこともあると思います。

それでも、やらなきゃならない。それがお母さんだから。

つらいですよね。子どものためとはいえ。


そんなときに、この親子のように、作文がきっかけになって、おもいがけないことに気付けるというのは、なんとも素敵なことだと思いました。


いいこともあります。
大変だけど、がんばりましょう!