北京の秋 南京の冬

北京の秋 南京の冬

タイトルとは裏腹に親台湾派です(笑)おっさんです。話はグダグダです。それでもよろしければ。

Amebaでブログを始めよう!

今年も何もしないうちに年末。

 

ここのところ「ヌン茶」「ヌン活」という文字をしばしば目にする。軽く調べてみたら一年前にはすでにネットに登場していた。

 

おそらく多くの方がそうであるように「なぜ今ごろヌンチャク?ブルース・リー?」とか思ってしまったのだが、

 

 

ヌン茶とは「アフタヌーン・ティー(茶)」の略称であり、ヌン活とは「いろいろな店のアフタヌーンティーを楽しむこと」だという。

 

三段重ねのトレイで出てくる古典的なアフタヌーンティーのイメージ

(福島「ブリティッシュヒルズ」で提供)

 

 

それじゃ何かい、豚カツの食べ歩きは

 「カツ活」かい?と突っ込んでおいて。

 

そもそもアフタヌーンティーなどというものは、

「これからアフタヌーンティーをいただきにまいりますの」

さらには「○○様宅のアフタヌーンティーにお呼ばれしました」

といった雰囲気をまとったものでありまして、

 

 

「ヌン活かましてくらあ!」とかいうのは明らかに違う(間違いとは言わないが)。なんかガサツである。

 

 

 

流行しているからといって、無理やりな略語を使う必要はない。「美味しく午後のお茶を楽しんできました」でいいじゃないですか。

 

 

 

なお個人的おすすめは西新宿パークハイアットホテルの「ピーク・ラウンジ」。三段重ねに加えて甘いものしょっぱいものがわんこそば状態で出てくるし、飲み放題のお茶の中に日本茶があるので高得点。新奇さを狙う人は来ないのであんまり混んでないし。

 

 

 

 

 

 

 

グリフォン。

 

鷹の上半身と羽、獅子の下半身を持つ想像上の生物。

黄金を発見し、それを守るという。


ケルベロス。

 

ギリシャ神話で冥府の王ハーデース(ハデス)の番犬。 三頭一身。

 

バジリスク

 

頭部に王冠に似た模様を持つ想像上のヘビ、ないしは八本足のトカゲ。

猛毒を持つという。

 

 

(情報は主にWiki先生と私のおぼろげな記憶から)

 

 

最近マスコミ(主にTV)をにぎわせている新型コロナウイルスの変異株たち。アルファだのデルタだのはどこへ行ったのかと思えば、WHO(世界保健機構)の見解としては現在も流行の主体はオミクロン株であって、これらはあくまでもオミクロン株の中での変異(数字やアルファベットで分類される)なんだそうだ。で、グリフォンだのケルベロスだのは、学者や研究者の間で使われているニックネームなのだとか。

 

 

で、今までのオミクロン株と何が違うのかというと、感染力が強かったり免疫を突破しやすかったり…って、それはオミクロン株の特徴としてさんざん喧伝されたものだったような。で、猛毒を持つという設定の動物に由来する「バジリスク株」の毒性が極めて強い、という話は幸いにも全く聞こえてこない。

 

 

以下はあくまでも私見だが、研究者たちが幻獣の名前を付けて遊んでいる(としか見えない)時点で、もうこの感染症自体を深刻に考えていないんじゃないだろうか。中二病かよ。いくらおどろおどろしい名前で煽っても、人々ももはや「笛吹けど踊らず」状態なようだし。

 

 

この冬、インフルエンザ流行のおそれも主にマスコミによって喧伝されているが、いっそのことインフルエンザが小流行して、どさくさまぎれにコロナが「少しやっかいな風邪」程度に認識されるようになれがいいのに、と思っている。

 

 

 

 

 

 



 

二歳か三歳の頃だったと思う。

 

 

私を喜ばせようと、父か祖父がブリキの機関車の玩具を買ってきてくれた。ところが私はそれを見たとたんに大声で泣きわめき、暴れ出しさえしたので家族はすっかり興醒めしてしまい、その機関車はお蔵入りになったか近所の同年配の子供にあげてしまったか。

 

 

 

なぜ機関車がそんなに怖かったのかは今でもはっきりと覚えていて、

機関士の顔が赤かったから。

昔のことで印刷技術も低く、赤で表現するしかなかったのかなと思うが、幼児としてはその顔色になにか尋常でないものを観じたのだろうと思う。 で、「ブリキの機関車」の画像を探してみたらこんなのが出てきた↓

 

 

どうです機関士さん真っ赤でしょう。 今も健在の玩具メーカー「増田屋」の製品で1962年発売、とあるから大泣きの記憶と時期的にはピッタリ合う。もしかしたらまさにこの汽車だったかもしれない。メーカーの商品ページを見ると当時最新式のメカを搭載し、諸外国にもずいぶん売れたようだ。でも僕には怖かったんだもん…私の笑顔を期待して買ってきた家族の落胆を思うとちょっと胸が痛む。

 

 

 

さて「赤い顔」といえば思い出すのが(株)出光興産のマーク。

 

 

ご存じのとおり太陽神アポロの横顔である。子供心には、泣きわめくほどではなかったがこれもなかなか怖かった。ちなみに目の形は"Apollo"の頭文字Aを横倒しにしたもの、耳の”3”は創業者出光佐三氏の「三」だという(いずれも異説あり)。ついでながら行書体のロゴ「出光」(かっこいい)も出光氏の筆によるものだという。

 

 

 

2006年にこのマークは一度モデルチェンジをしていて、

1)背景が正円から楕円に 2)耳の「3」が反転した「C」に 3)髪の簡略化

というなんだか間違い探しのような変更だが、会社としてはいろいろ思うところがあったのでしょう。

 

 

 

そして2020年、前年に昭和シェル石油との経営統合を果たした出光の商標は大胆な変化をとげる。

 

 

かろうじて「横向きのA」は残ったものの、髪の毛はたったの三筋に。そして堂々とした「出光」の文字は小文字のローマ字書きになってしまった。誰かが言っていたことだが、「小文字のローマ字は外資系企業の匂いがする」なるほどよそよそしい。

 

 

 

で、この新マーク、決して今はやりの「ゆるい」感じではない。

 

言ってみれば漢字の「藝」が新字体「芸」(本来は「ウン」と読み香草の一種だとか)になり、はては中華人民共和国の簡体字艺」(機種によっては表示されないかもしれない。「くさかんむりの下に「乙」」というとんでもない略し方です)になったような一種のぞんざいさが感じられて個人的にはあまり好きになれない。太陽神アポロの神通力さえ何割か減らされたような。強いて言えば顔に対して目が大きくなったのがゆるキャラ化」か。イメージチェンジとは難しいものだ。

 

 

 

私が優れていると思うCI(コーポレート・アイデンティティ)はこの「タイガー魔法瓶」。

 

こんな怖そうな虎が、

 

こうなって(この時点でけっこう漫画的デフォルメがなされている)

 

現在はこう。 まるで猫みたいに見えるが、虎の、「耳が丸い」「鼻が大きい」といった猫と比較しての特徴をよくとらえている。図は略するが、同業「象印マホービン」の商標の変遷もなかなか良い。

 

 

 

 

余談だが、これは出光の工業用製品に付けられるブランドマーク「ダフニー」(通常はダフネまたはダプネーと呼ばれる)。「アポロの正面像か」としばしば言われるが全くの別人(神)。しかもギリシャ神話の中で、キューピッドのいたずらによりアポロに思いを寄せられ、ついにはストーカー的行為にたまりかねて父神に願って月桂樹の木にその身を変えた…という悲劇の主人公である。そのせいか心なしか怒りに髪を逆立てているように見え、私としてはアポロより怖い。

 

 

なんだかとりとめのない話になってしまったが、久々の記事にてご容赦ください。