2025年7月、日本橋骨盤底診療所から第27回日本女性骨盤底医学会にて4演題を発表いたしました。


今回のテーマは、「診断がつかず、何年も治療にたどり着けなかった方々への新しいアプローチ」です。

特に、骨盤底筋の機能不全による頻尿や下腹部痛を訴える方の中には、他院で「異常なし」とされ、長年悩まれていたケースが少なくありません。


私たちは、そうした背景を踏まえ、

  • 医師
  • 看護師
  • 理学療法士
それぞれの立場から、診断のポイントや治療法の選択肢について発表しました。







中でも注目されたのは、筋筋膜性骨盤疼痛症候群(MPPS)に関する演題。

この疾患は、特に内閉鎖筋のトラブルが中心にあることが多く、医師が正確に診断しないと治療が始まらないのが現実です。

発表では以下の治療法も紹介しました。

  • 経腟による筋膜リリース
  • 姿勢・体外・股関節アプローチ
  • セルフケアの指導
  • ハイドロリリース
  • スターフォーマー
  • 体外衝撃波(ESWT) など

学会会場からも多くの質問をいただき、この疾患や治療法への関心が高まっていることを実感しました。

  • 泌尿器科の先生からは「男性の方で同じような方がいる」
  • 筋膜リリースの方法についての質問
  • 今後認知を進めるための手段についての前向きな意見などなど
一方で、
「保険診療としての枠組みがない」といった課題も再確認する場となりました。

私たちは今後も、こうした「見えにくい疾患」を「見える化」し、診断・治療に正面から向き合い、情報発信を続けてまいります。