「筋筋膜性骨盤疼痛症候群の症状と診断」


特に「内閉鎖筋」による症状は多彩です!


1.内閉鎖筋に連結する尿道括約筋、肛門挙筋の働きが悪くなる。

 →「尿失禁」の原因


2.内閉鎖筋と筋膜で連結する、膀胱、腟、前立腺、陰部などに疼痛(鈍痛、不快感)

→「頻尿」、「残尿感」、「腟下垂感」


3.内閉鎖筋の裏を通過する陰部神経を刺激すれると「陰核」、「陰茎」、「陰部:大陰唇、陰嚢」に「放散痛」を生じる。


【診断】症状の特徴:

1.日によって波がある。

  夕方になると症状が重くなる。

2.座り仕事が多い 

 とくに長時間、内股座り、足を組む

  和式生活でおねーさん座り

3.腰痛、肩こりがある。 

 とくに片側に起こっている。

4.膀胱、子宮、前立腺、直腸など問題ないと言われた。


【診察】内閉鎖筋以外の診察も重要です。

1.下腹部恥骨に付着する腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋、錐体筋の圧痛点の有無

2.仙腸関節付近の筋肉の圧痛点の有無

 特に梨状筋、内閉鎖筋!

3.内転筋群の圧痛点の有無

4.内診で球海綿体筋、内閉鎖筋、尾骨筋などの圧痛点の有無


圧痛点があれば筋肉が付着する「起始」、「停止」で圧痛を確認するとどの筋肉かわかる。


【なぜ内閉鎖筋が注目されるのか!】

「骨盤底筋の役割」と「脚の外旋」をはたす筋肉は、「梨状筋」と「内閉鎖筋」の2つだけ!

 

1.「内閉鎖筋は90度に折れ曲がり」ストレスを受けやすい!

2.恥骨の裏はほぼ内閉鎖筋!かなり広い

3.内閉鎖筋に尿道括約筋や肛門挙筋が付着する

4.内閉鎖筋の裏を陰部神経が走る