現在地は利尻島
今日は旅行記事を休んで思い出した話を。
今朝、読者のようめさんの記事を読んで思い出した話。
この間の二月末にイクラは帰国したのね。
で、昔成田近辺に住んでいた時によくお邪魔していたイタリアンのお店に行って、マスターが元気でまだお店をやっているかを確認したいが為に、わざわざ成田着の航空券を購入。
帰国日の夜は、例のお店へ行きお酒を飲み
その日の夜は船橋のマンガ喫茶で宿泊(寝ようと思ったけれどもあまりにマンガがおもしろすぎて眠れず。笑)
翌朝、通勤ラッシュが終わるであろう10時半くらいに総武線快速に乗ったんだわ。
その日から友人宅に宿泊するつもりで、最寄り駅のだいたいの到着時間を伝え車で迎えに来てもらうことになっていた。
電車、座れたらいいなあーと乗ってみると普通に混んでて・・
扉近くのはじっこにバックパックをおろし、混んでいるのに悪いなあと小さくなりながら乗っていたわけ。
そして、東京駅
あたしはここで乗り換えだった。
さすが東京駅、沢山の人が降りる。
しかし、開いたドアの反対側にいたあたし、しかも、荷物もある。
降りるのは自ずと最後になる。
あたしの前には沢山の降りる人。
空いてきたところで手早くバックパックを背負う。
すると、ホームの方から
すみませーん!すみませーん!誰か助けてくれませんかー
女の人の声。
電車から降りた時、あんだけいたはずの人は皆エスカレーターの方へ
ホームで一人取り残されていた二十歳くらいの女の子が「すみませーん・・誰か・・」と声を出し続けていたのだった。
あたし、ドン引き。
あんなにもいた人達
電車の中にいた時から聞こえていた彼女の声
最後に降りたあたしの前に誰一人彼女を助けないのかと。
「どうなさいましたか?」
声をかけたあたし。
彼女の手元を見ると、白い杖
あ、この子目の不自由な子だったんだ。
「ありがとうございます。」
多分、後から沢山の人が降りてきてしまって、押されちゃったのかなあ?点字の部分から外れてしまっていたようだったのね。
降りて右に進むとすぐにエスカレーターがあってさ、彼女がいたのは降りて左側のエスカレーター下のなんか三角の天井のちょっと広いスペースがあるじゃん?ほら、自動販売機が置いてあるようなスペース。
あそこにいたんだわ。
その周りには点字がなくてさ、ホームそばだし。怖かったんだろうね。
「どちらへ行かれるのですか?」
「銀座に行きたいんです」
「電車で行くんですか?それともここからタクシーで行くんですか?」
「はい電車で行きます」
「じゃあ、丸の内線かなあ?」
あたしは中央線に乗りたいので、丸の内線の改札まで一緒に行ってそこからは駅員さんにそこからはお願いする形でもいいですか?と。
ヒマで大して荷物がなければ銀座の目的地まで連れて行ってあげてもいいんだけれど、友人は迎えに向かってくれているだろうし。あたしも重たいバックパックを背負って歩き回るのは正直しんどい。
彼女もそれでいいって言ってくれたので、丸の内の改札の駅員さんの事務所まで連れて行ってお願いしたんだ。
ねえ、すっごく悲しくない?
あまりに冷たくない?
日本ってこんな国だっけ?
イヤホンで音楽聞いていて彼女の声に気づけなかったの?
それとも、どうしても急がなくちゃいけなかったの?
あんなに人がいたのに?軽く10人以上はいたよ?
いや、でもさ、彼女の声が聞こえる方をちらっと見ている人はいたよなあ。
てことは、気づいているのに?
悲しすぎる。
帰国早々、日本ってこんなんだっけ?
と、電車の中で悶々。
うーん