この人は、重厚な曲が良く似合う。
そして、ピタリとタイミングが合ったときのジャンプはやっぱり天下逸品だ。
フリーの「サンサース交響曲第３番」は安藤の良さを引き出す最高の曲ではないだろうか。
昨年の世界選手権でビクビクと怯えていた表情とは違い、今年の表情は常に穏やかだった。
それは浅田真央だけに注目が行っていた事もあるだろうが、全体を通して気持に余裕があったのかもしれない。
スケートもよく滑り、柔らかい動きと質の良いジャンプが決まって素晴らしかった。
たっぷり時間をとったストレートラインステップも今年最高の出来。
この人はジャンプが調子よく決まると本当に見栄えのいいジャンプを飛ぶ。
２Ａ＋３Ｔなんて幅も高さも申し分ないジャンプだったよ。
このジャンプこそ、加点に値するジャンプだと私は思う。