この前、職場を早くあがれることになり、帰ろうとしたら、ふと飲みたい、と思いたった。
行きつけと言えるほどではないけれど、かつて何度もお邪魔していたお店に電話してみたが、出ない。そこでママさんの携帯番号にかけたら、「やってない」と言う。営業日のはずだが、と食い下がると、理由を教えてくれた。
どうやら、宣言解除後にお店を再開したものの、客が戻らなかったそうだ。しばらく我慢して営業したものの、ついに心が折れてしまい、前日までに連絡すれば店を開ける完全予約制にしたという。
そんなことをやってしまえば、ますます追い込まれるのではないか、一般客が取り込めないだろうと素人ながら思うが、ママさんの決断である。とやかく言える筋合いもない。
いろいろ複雑な思いが込み上げてきたが、また別の機会に、と言って電話を切った。
予約すれば良かったのかなぁと後悔しつつ、これまで気軽に立ち寄れたから飲みに行けたわけで、完全予約制になれば独りで行きづらくなり、ますます足が遠のくような気もした。
コロナ禍で飲食店にさまざまな規制が出た際、協力金が出たはずで、その金額をめぐっては一部に批判が出たと記憶しているが、宣言が解除された今の方が業界としては厳しいのではないか。
その日、結局どこにも寄らずに家に帰った。

