年末の読書、
毎日新聞出版
「ある行旅死亡人の物語」
武田惇志 伊藤亜衣
おもしろくて一気に読む。
身元不明の孤独死した女性。身分を示すモノが極端に少ない。指の欠損、手元に残る高額な現金、謎だらけの話だ。これが、わずか数行の官報に掲載された全て。記者はたった数行の文から調べ始める。
人にはそれぞれの歴史がある、と改めて気づかされる本。ネット配信記事を読んだ記憶もあり、その詳細を知ることができたのも良かった。
そもそも行旅死亡人の読みすらできなかった。こうりょしぼうにんと読む。引き取り人不明の死者のことらしい。行き倒れと言った方が自分にとってまだ身近な気がする。
本を読んでも謎は残る。でも、顔も知らないある人物の一生の断片に触れた気がした。読後感も悪くない。
ただ、年末にやるべきことをせずに1日が終わった。逃避読書と言ってよい。


