1月21日に第23回日本間質性膀胱炎研究会が開催されたことは前回のブログに書きました。

 

で、

今回もいつものように

何も資料を見ないで思い出すことを書きます。

 

ひとりごと

―たぶん5回目ぐらい、です。

 

あくまでも

ひとりごとで

個人の感想

です

 

怒らないでください。

 

ひとりごとです

 

 

さてと、

 

私は日本間質性膀胱炎研究会の「評議委員」なので、研究会が始まる前に行われる「幹事会」から参加しました。

 

この会は、数名の「幹事」の先生方を中心に現状や今後について話し合いがなされます。

 

私たち「評議委員」には発言権や決定権は無いのですが、この研究会はアットホームなので何か意見があれば

「幹事」以外の「評議委員」も発言することができます。

 

評議委員も当初は人数が少なかったのですが、なるべく全国に間質性膀胱炎に詳しい医師がいるようにとの配慮で今回も数名の新入委員が紹介されました。

とてもいいことだなと思います。

 

また一般会員とは別に企業の賛助会員がいくつかあるのですが、

新しい企業がいくつか新入会

したということが報告されました。

 

企業が新入会するということは、

私たちが知らないところで何か新しい薬や診断材料が開発されつつあることだと予想できます。

 

とってもいいことだなぁと思いました。

 

で、ここで今年の8月に京都で

 

第5回間質性膀胱炎国際専門家会議

(The 5th International Consultation on Interstitial Cystitis, Japan) 

が開催されることが公表されました。

 

第1回目が2003年で、

2007年(第2回)、2013年(第3回)、2018年(第4回)

に開催されています。

第1回目からすべての会議に参加してきたので、第5回も何とか都合をつけて参加しようと決心しました。

毎回、白熱した議論が行われます。

 

そして当然全部英語なので参加中は全く気が抜けません。

でも本当に勉強になるのでとても楽しみです。

 

 

で、今回の研究会の感想です。

 

テーマが「ハンナ病変を見る 間質性膀胱炎を診る」

でした。

 

診断がテーマだったから治療」に関する新しい情報はほとんどありませんでした。

 

今回、一番考えたことは、「ハンナ病変」の診断のために「NBI(Narrow Band Imaging)」が絶対に必要なのか? ということでした。

 

NBIはあったほうが便利で手術のときもハンナ病変の治療範囲が分かりやすいということも納得です。

でも、今研究会でいろいろなハンナ病変の画像を見たり、いろいろな先生のご意見を聞いた結果、

 

「NBI」が無ければハンナ病変の診断が絶対にできない、

ということはない

という考えに大きな変化は起こりませんでした。

 

もっとも、次に内視鏡セットの本体を買うときには「NBI」システムが搭載しているものを買うけどね。

 

今回の研究会で、

ハンナ型間質性膀胱炎の治療は、

・①手術と②DMSOと③ステロイド内服を上手に組み合わせて行っていく、

・手術はやりすぎない、

という話し、考え方はとても参考になりました。

 

たしかに、今回の研究会終了後に

どうしても手術やジムソで治療が上手くいかない、症状がとてもひどい患者さんに詳しく説明をして、ステロイド投与を行ったら症状がとても緩和したというケースを経験しました。

 

結局、今回の研究会に参加して考えたことは、

 

間質性膀胱炎・膀胱痛症候群は似たような、同じような症状なのに、

1)膀胱には原因がない場合

2)膀胱に原因があるけどハンナ病変がない場合

(もしくはNBIでしか分からないような小さなハンナ病変がある?)

3)膀胱に明らかなハンナ病変があるけど

 ①自己免疫疾患の合併がある場合

 ②自己免疫疾患の合併がない場合

4)膀胱が原因だけど、その原因を起こす膀胱以外の何か

  他の要素があるもの

5)その他

など、

様々な原因が混じっていて、それを間質性膀胱炎・膀胱痛症候群という言葉で一括りにしているからややこしくなっているのかなぁということでした。

 

だから、

ひとりひとりの患者さんの症状や合併症、膀胱鏡所見、治療に対する反応をもっと細かく見ていく必要があるなぁ

と漠然と考えています。

 

診断のための「NBI」の有無は別として、

治療の手段は全国共通で

①手術と②ジムソしか保険で認められた治療手段は無く、

あとは③食事や生活指導と④痛みのコントロールなどの対症療法、そして⑤ステロイド内服をはじめとする各医師の経験に基づく治療薬の選択しかない、

だから一人一人の患者さんとじっくり向き合いながら一緒に考えていくしかなく、その一人一人の患者さんから学んだ経験を共有しながら専門家間で議論して新しい方法を開発していく、

 

というのが今回研究会に参加した感想のひとりごとでした。

 

ひとりごとです。

 

私個人が今考えていることで、変わる可能性もあります

 

これからはしばらくIC/BPS以外のことをブログに書いていく予定です。