「骨の随まで劇場」ディック・バトン氏の言葉に『プロローグ』を思う | 羽生結弦さんの見つめる先を見ていたい

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羽生結弦選手を敬愛しています。羽生さんを応援する素敵ブログ様方を日々の心の糧にしている、ソチ落ち主婦のブログです。(横浜在住)

昨日、『プロローグ八戸』の初回トレード抽選が実施され、110件のトレードが成立したそうです。でも最終発表に2時間も要したことからして、何千件もの応募が殺到したことは難くなく…当然のように、私は初回落選でした。

「何でこんなに現地で観ることに拘るのかな」「ライブビューイングがあるのに」「CS生中継があるのに」「私はもう横浜公演をこの目で観たというのに」等々、チケット獲得を諦められない自分の心情をあれこれ考えてみました。

で、思い至るのは、やはりディック・バトンさんが2018年の平昌五輪後に仰ったこの言葉なのです。

「私の評価基準は、演技がちゃんと劇場になっているかどうかそれだけだ。独創的でお客を呼べる劇場にね。羽生結弦の演技はそういう意味では最高だ。みんなをうっとりさせる。満員御礼間違いなしだね


「…羽生結弦は別格。破格の存在なんだよ。ユヅルはどこかで見たような演技はしない。いま見逃すと二度と見られないような演技。それだけが価値があるんだ。どんなに難しい技だろうがその選手独自の表現になっていなくちゃみんな似たようなジャンプじゃ点数だけで感動はない。」

彼のジャンプで見るべき一番の重要なポイントはスピードだ。ジャンプに入る時と出る時のスピードが変わらない。そんな選手はまずいない。見たかい?「跳びましたよ」なんてアピールはしない。他の選手は難しいジャンプを跳び終ると「終わった感」が出ちゃうけど、彼は切れ目なくシンプルに演技を続けている」


「…彼はお客を魅了し続けることの大切さを知ってるんだ

 (平昌五輪の演技について)

「はるかに人を惹きつける演技になっていたね。よりシンプルなのにより伝わるものがある。点数なんて関係ない。この大舞台で見せうる最高の「劇場」を見せてくれたと思うよ。

これぞ金を超えてダイヤモンド級の演技だね。

2019年NHKのアナザーストーリーズ『羽生結弦オリンピック連覇〜メダリスト達が語る最強伝説〜」に収録されたディック・バトンさんのインタビューの書き起こしから抜粋しました。

バトンさん、素晴らしいメッセージをありがとうございました🙇‍♀️ 

バトンさんは、御歳93歳。どうか末永くお元気でいらっしゃいますよう、心からお祈りしています🙏

↓ドーモさま、感謝してお借りします🙇‍♀️


結局のところ、私はこの「羽生結弦劇場」にとことん魅せられ、もう虜になっているのだなぁと感じます。
正直、羽生くんがプロ転向を宣言した際、私の中には、「おめでとう!」という気持ちと同時に「あぁもう、あの鬼気迫る緊張感を味わうことはできないのか」と寂しく惜しむ気持ちが同居していました。
でも、実際に羽生くんが見せてくれた『プロローグ』の世界は、そんな私の寂寥感を粉砕してくださるものでした。本気も本気、「ショー」という言葉が醸す「緩さ」は微塵もなく、「スケーター羽生結弦」を丸ごとぶつけてくる、途轍もないものでした。

具体的には、冒頭の『SEIMEI』だけで、私は感極まっていました。笑い泣き

公式動画です

ジャスを脱ぐ姿さえ、こんなにも美麗

(撮影:若杉和希さん)

6分間練習から始まり、(ジャンプ構成は変則ながら)フルバージョンの『SEIMEI』でした。

BGMの「天と地と」を聴きながら、「SEIMEI」の6分間練習を見る…何という贅沢❣️

何度も申し上げたことですが、それまで私が観覧できた『SEIMEI』は2019年メダリスト・オン・アイスのショーバージョンだけ(勿論、それでも感涙ものでした)。
それが、競技と同じ明るい照明の下で、10分以上も練習⇨本番と、競技モードのSEIMEI様を堪能できたのですから、…もう堪りません笑い泣き
更には、大好きな3Aを1プログラムで3回も披露してくれたのですよ⁉️どれだけファンの心を鷲掴みにしてくださるのー!って、私は歓喜に咽び泣いていたのです。
勿論、その後の演目も、言わずもがな…形容する言葉を無くす程の異次元レベルでした。歓喜と陶酔の、あっという間の90分間…とにかく、これを見ずしてどうするレベルの充実度だったわけです。



『プロローグ』はまるで、媚薬のごとく…。


だから、ライブビューイングでも、テレビでも、勿論大・大歓迎ですが、わずかでも現地で観られる可能性がある限り諦められない情動に駆られるのは、致し方ないことと、自分で納得してしまいました。

今年は「プロローグ(序章)」です。
ひょっとしたら、来年からは「本編」または「第1章」となってしまうかもしれない。
『プロローグ』はいわば通過点の「時分の花」、羽生くんは歩みを止めず進化して「まことの花」を目指して行かれるでしょう。
なればこそ、今の「花」である『プロローグ』を目一杯応援し、また堪能し尽くしたい。

「今見逃すと二度と観られない演技」…バトンさんの言葉が私を突き動かすのです。


🌸朗報です!
昨日、羽生くんの「SharePractice」(YouTube公開練習動画)が再生回数400回を超えたそうです❣️

羽生くん、おめでとうございます🎉


↓soraさま、感謝してお借りします🙇‍♀️


『プロローグ』まであと5日!

きっと、今、羽生くんはこの「SharePractibe」そのものの如く修練に励んでいらっしゃる。世界中のファンが、その羽生くんの姿に思いを馳せては、またこの練習動画を観たくなる。

そんな循環の賜物が、400万回再生という快挙を生み出しているように感じられます。


羽生くんの美しいスケート、いつでも何度でも、全く見飽きることがないですね。ウインク






NHK『アナザーストーリーズ・羽生結弦オリンピック連覇』の番組ディレクター様のメッセージもご紹介させていただきます。
今年1月のBSプレミアムでのリメイク版再放送の際、番組紹介ページにて公開されたものです。


なかなか、歯に衣着せぬ、痛快かつ素敵なメッセージです。

アナザーストーリーズ 運命の分岐点44分リメイク「羽生結弦オリンピック連覇~メダリストたちが語る最強伝説」

アナザーストーリーズ 運命の分岐点44分リメイク「羽生結弦冬季五輪連覇」

NHK総合
2022
115日(土)




判官贔屓が昔から嫌いだった。源頼朝の何がいけないのか?
 坂本龍馬も苦手だった。船中八策大いに結構、だが自らの手で叶えてこそ完成ではないか? 夢半ばで倒れたことの背景に彼彼女の不幸は勿論あるけれど、ずっとずっと先を見据えて、結果を、未来を実現するために、言葉にならない思いを抱えて生き抜き、そして、勝った者を貶める輩の多い日本に、僕はずっと辟易していた。

いま日本で絶対的勝者と言えば彼以上の人はなかなかいない、羽生結弦さん。「勝つ」と公言して勝つ、そして勝った後に、笑顔や、涙を隠さない。日本では一部の層にとことん嫌われたり、苦手とされる人でもある。だが僕はそんな層こそ、ちゃんと観ろ、と言いたい。結果だけを斜に見て、笑顔や涙だけをうがって、あなたは最も魅力的な部分を何も観ていないのではないか、と。

作家の浅田次郎さんは言う。「芸術とは天然の人為的再現だ」と。僕が今回、羽生さんのピョンチャン五輪での演技を見返した時、アッと頭に浮かんだのもこの言葉だった。フィギュアスケートではなく、稀少な鳥の命懸けの求愛を見るような、天然への近しさを感じたのだ。それは、語弊を恐れずに言えば、以前取り上げた浅田真央さんのソチ五輪のフリーともまた違うものだった。人為の極限とも言うべき浅田さんのソチとは違い、あのピョンチャンの演技は、もはや世界にハニュウユヅルという生き物しかいなくて、ずっと見つからない、つがう相手を求めるような、孤にして高を感じた。人では無いのではないか
そう思うほどの域。

同じ舞台におけるほかのどんな人為も超越しているのだから、勝つのは当然。そんな天然と人為の境が極めて薄い感覚。それは、数で追い込める身体の鍛錬以上に、心をどこまでも追い込まねば出来ないものである。そしてそこまでの追い込まれた心の内実は、たとえどんなに羽生さん本人の言葉を用いても、表しきれないものだろう。

羽生結弦は何が凄くて、オリンピック連覇というとてつもないことを成し遂げられたのか?

そんな、正解のない問いに対し、今回自分なりの答えを模索してくれたのは、フィギュアスケートの世界で頂点に立ったことのある
3人。

羽生さんとは他を圧倒する「勝利」の度合で並ぶ、五輪連覇者のディック・バトンさん。羽生さんとは怪我にも負けぬ「努力」の度合で並ぶ、皇帝エフゲニー・プルシェンコさん。羽生さんとは背中を見せ合う「友情」の度合で並んできた、ハビエル・フェルナンデスさん。スポ根じみるけれど、どこか
1つの尺度でも並ぶもののある彼らだからこそ観える羽生結弦の高みを、それぞれ全く違う表現で語ってくれた。

そしてそれは、同じ国籍同じ言葉を使う間柄の我々の大半よりも、はるかに、ハニュウユヅルという存在の心の奥に迫るものだった。

羽生結弦の最も魅力的な部分。

それは、どれだけすごい人が説明しても全ては分からないほどの域に彼が立っていること。ぜんぶ分からないから、面白いのだ。
分からないからと厭う人、分からないから分けまくって分かった気になる人、どちらも勿体無い。

そして、だからこそ。

今回の番組でハビエル・フェルナンデスさんにどうしても聞きたかった、表彰式前、メダリスト
3人だけが抱き合った時の、羽生さんの涙の理由。

何で聞きたかったかと言えば、羽生結弦が笑う時、泣く時。それは、彼がハニュウユヅルから羽生結弦に変わる時だと思ったから。きっとそこには、僕らにも言葉で分かるシンプルな理由があると思った。

ハビエルさんの答えは、それはそれは感動的で、そして、とことん分かりやすいものだった。

羽生結弦はハニュウユヅルであり、羽生結弦である。彼の演技をまだ観られる僕らはとても幸せだと思う。

(阿部修英)

初回放送
2019129日(BSプレミアム/59分)



阿部修英さま、ありがとうございます🙇‍♀️

願わくば、またこの素晴らしいNHK特番が再放送されますことを、心から願うものです。🙏



ちなみに、現時点で3回放送されています。
今年1月の記事です↓



ソチ五輪以来、羽生くんを絶賛してくださっているバトンさん。

おそらく、バトンさんの時代には想像すら出来なかったレベル、ある意味「理想の域」にまで、羽生くんのスケートは進化しているのでしょう。

きっとバトンさんもその目で、羽生結弦のスケートを観たいに違いないです。

バトンさんがご高齢である為それが叶わぬとあれば、せめて、NHKのお力で、羽生くんとバトンさんが対面(リモートでもよいから)できる機会を設けて欲しいと、切に願います🙏





今年のGPファイナルへの出場選手が決定したそうです。

今現在、私自身の競技への関心は薄れてしまいましたが、それでも羽生くんゆかりの後輩達の躍進のニュースを聞けば、やはり嬉しいです。

↓miyabiさま、感謝してお借りします🙇‍♀️


↓miruruさま、感謝してお借りします🙇‍♀️



2019年トリノGPFの思い出。羽生くんは🥈、駿くんはジュニアの🥇でしたね。

↓結輝さま、感謝してお借りします。

↓aiaさま、感謝してお借りします🙇‍♀️


羽生くんと佐藤駿くんは「仙台ボーイ」❣️

↓shihoさま、感謝してお借りします🙇‍♀️



今日も羽生くんを全力応援!ᕦ(ò_óˇ)ᕤ「


羽生くんが痛みなく滑れていますように!

羽生くんが笑ってくださっていますように!

羽生くんの幸せを心から願い、祈ります🙏




画像やTwitterや記事や動画は感謝してお借りしました。


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