(中略)
これまでで最も印象に残った演技はどれか。そう聞かれれば、2012年、フランスのニースで開かれた世界選手権のフリープログラムだと答える。金メダルを獲得したソチ五輪でも、初めて日本一になった全日本選手権でもなく、それは日本男子では最年少記録となる17歳3カ月での世界選手権メダル獲得となった演技だった。
序盤から4回転ジャンプ、トリプルアクセルと順調に流れていくまでは、その他のスケーターを見る目と同じような視線がスタンドから注がれていたと思う。一変したのは後半に向かう途中のステップから。そこで羽生は突如うずくまるように倒れた。スケート靴が氷のくぼみにはまるというアクシデント。体勢を立て直して即座に滑り始めたが、「ロミオ」を演じてきた1人の日本人の若者がそこから豹変したように感じた。体力的にきつく、スピード感、躍動感が失われるのが定石のはずの後半なのに、激しく肉体をむち打つようにしならせ、ジャンプを次々決め、肉体の限界をさらけ出すように乗り込んでいった
「嘘としか思えない驚きの瞬間」だった
そして、吠えた。最後の見せ場となるコレオシークエンスに入る直前、なぜか理由はわからないが、羽生は吠えた。悲恋の物語の象徴と言うにはあまりにも異質な雄たけびをとどろかせるように。その瞬間、観客席からは顔、口の細かな動きまでは見えないはずなのに、一瞬の静寂の後、会場の熱気が急騰した。南仏の陽気さが生む「熱」とは異なる、羽生の動きが生み出し、波及させた「熱」が会場を覆った。それも突如に。そんな瞬間はそれ以降の大会では感じたことがない。
映画批評家にして、傑出したスポーツ批評も行う元東大総長の蓮実重彦氏は、著書『スポーツ批評宣言』の中で、こう記す。
「スポーツには、嘘としか思えない驚きの瞬間が訪れる。また、人はその驚きを求めて、スポーツを見る。文化として始まったものが野蛮さにあられもなく席巻される瞬間を楽しむのです」
「不意に文化を蹂躙する野蛮なパフォーマンスを演じること。それを、運動することの『知性』と呼ぶことにしましょう。(中略)それを周囲に組織する能力を、運動することの『想像力』と呼ぶことにしましょう。『知性』と『想像力』とは1つになったとき、そこには動くことの『美しさ』が顕現します」
羽生の演技が終わり即座に考え込んだ。興奮と、驚嘆と、畏怖と。感情の波打ちに揺さぶられながら、この文章のことがよぎった。今のは動くということをあられもなくさらしてみせた滑りだったのでは。だから美しかったのではないか。それが1つの結論だった。スポーツを見ていて、嘘としか思えない瞬間を生み出せる逸材に出会った時間だったのだと。
(中略)
ジャンプの回転数や、さまざまな曲調にシンクロさせる才覚は、フィギュアの魅力である。一方で、体の中でも特別に扱いづらい脚という部位に厚さ数ミリのブレードをつけた靴を履き、脚以外の体全身を預ける行為もまた、魅力の1つだと思う。制御しようとする心身に、突然どうしようもなく信じられないような動きをする瞬間が訪れる。それは何かしらを表現し、それが得点化されるという客観性に支えられるスポーツだからこそ、深い印象と興奮と驚きを見ている者に与える。そして、それができる選手が羽生結弦なのだ。
羽生結弦、2012年世界選手権(ニース)のFS演技動画です。↓
Poplar359様、感謝して貼らせて頂きます。m(_ _)m
kayo💙足首快復祈願°ʚɞ°🌸🌸@yuushion11519
2012年ニースワールドフィニッシュしたあとの割れんばかりの大歓声♬そして日の丸と会場の揺れ😭演技を観れば自然と感動が生まれる気迫のロミジュリ17歳羽生くんhttps://t.co/wlr98F2LY2さんより… https://t.co/Bmv3E6V4jL
2019年08月26日 13:08
今のスケーター達の中に、この時の羽生くん(17歳)の熱量に匹敵するレベルで演じられる選手がいるのか?
同レベルの気概と覚悟を持って演技に臨んでいる選手がいるか?
彼ほどの感動を伝えられる選手がいるか?
答えは、否、です。
まして、ISUと日本スケ連お気に入り&PCS爆上げ売り出し中の選手を、羽生くんのニースの演技と同列に並べようと画策するなど、言語道断!
羽生結弦の演技と功績を、新人推し選手の宣伝に利用しようなんて、不快以外の何ものでもありません!
昨夜の某ライターの思惑こそ、まさに「虎の威を借る狐」作戦と言うのでしょう。
![照れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/007.png)
![ラブラブ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/035.gif)
「乃し梅本舗 佐藤屋」さんは、「星降る夜に」という美しい寒天菓子も作っていらっしゃいます。(通販はなさっていないようで、残念です
![汗](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/028.gif)
あいた | Yamagata 🍒@yama_gata_pro
商品名は" 星降る夜に(1620円)"日本酒を練り込んだ寒天菓子で、日本一日本酒に合う和菓子だそうです菓子店「乃し梅本舗="" 佐藤屋」さんと酒販店「la="" jomon」さんとのコラボ商品で数量限定販売とのこと(la="" jomonさん…="" https:="" t.co="" zjbjupfehe"="
2020年04月04日 13:10
「星降る夜に」というタイトルはゴッホの名画でも有名ですから、必ずしも羽生結弦、、!をイメージした品とは限りませんが、とても綺麗な寒天菓子です。
ちなみに、私も贈り物用に購入しました。
![ウインク](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/004.png)
![照れ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/007.png)
![ラブラブ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/035.gif)