蜷川さんは同年8月の「サワコの部屋」に出演され、羽生くん撮影の際の思い出を語っていらっしゃいました。
『撮った時は、「演じていらっしゃる時のような感じで撮らせて下さい」とお話しして、
そうしたらすぐに(羽生さんの)スイッチが入って、「あ、分かりました」って、すぐ音を立てるように表情が変わって…さすがでしたよ。
すごいおもしろかった、撮っていて。
何より、かっこよかった!』
これですよ!
振り幅スケーター羽生結弦の真骨頂!
「音を立てるように」シャキーン!って↓下の「可愛い羽生くん」は、上の「王者・スケーター羽生結弦」に豹変するんです。
![](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/cool10_frame01_bg.png)
この号のAERAは大評判になり、発売早々に重版が決定しました。
実際の写真撮影時期はその前年、2017年のオフ時と分かってはいましたが、
おりしも平昌五輪開催と重なり、
羽生くんの無事を祈るようにして日々待ち続けていた私は、この美しい表紙を抱きしめて泣いた記憶があります。
雑誌では異例の重版出来(じゅうはんしゅったい)!これは羽生結弦の復活・到来を待ちわびるファンの心理そのものが為し得た、快挙です!
「タッソー君」に話を戻せば、
制作者にとって、このファン心理は理解外でしょう。
同時に、いかに羽生結弦が振り幅が広く、多彩な表情を持っているかも、全く理解していないのではないかしら。
ひょっとしたら、「リラックスして、いつもの君の顔で」とでも言われたかもしれない。
だって、計測の光景はあんなに和やかで、羽生くんも終始笑顔でしたもの。
でもね、ファンなら知っている!
スイッチが入った羽生くんの顔を!
「羽生結弦」がひとたび競技用の衣装を身につけてリンクに立ったなら、あんなにニコニコ顔はしないんです!
ましてや、「オリジン様」なら、論外です!!
試しに、パリ散のフィニッシュ顔を集めてみました↓
演技直後の羽生結弦は完全に競技者の顔。
笑顔に見えても、それは「どうだ!」「見たか!」というドヤ顔の笑み。
右下の練習着姿は、パリ散曲かけ練習(2019年スケカナEX)の際のショットですが、エキシビション練習でさえパリ散のフィニッシュの表情は崩れません。
(四方への挨拶の後、超絶優しげな微笑みを撮影者に向けていましたが)
羽生くんにしてみれば、(屈託のない)笑顔はパリ散の世界観にそぐわないから、無意識にそうなるのでしょう。
「カッコ良さ」それこそが、ファンが抱き、求めている「パリの散歩道」のイメージです。
↑2019カナダGPの EX練習動画も紹介しています
2015年の制作当初、「タッソー君」の制作スタッフも蜷川さんのように「競技の顔でお願いします」と言えば良かったのですよ。
一言だけで、羽生くんはサッと「パリ散の顔」になってくれたでしょうに。
更に、
蜷川実花さんは、ファンの気持ちに寄り添ってくれていました。
![爆笑](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/001.png)
![ラブ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/006.png)
![](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/limited016_frame_bg.jpg)
蜷川実花さま、感謝して写真をお借りします
豹変する羽生くん。
「SEINEI様」だって…
![](https://stat100.ameba.jp/ameblo/entry_designs/v1/sources/assets/cool10_frame01_bg.png)
上下とも、同日、同一人物のショットですよ⁉️
豹変もしくは憑依する振り幅スケーター、このテーマは面白すぎるので、また後日に書きたいです。
おまけですが、
蜷川実花さんは、2019年9月のNHK「あさイチ」にも出演していらして、2017年に羽生くんを撮影したこの体験をもう少し詳細に述懐していらっしゃいました。
スタジオの背景に、ずらりと写真パネルが並べてありまして、代表作の3枚がとりわけ大判(A0サイズ)で、そのうちの1枚が羽生くんのAERA表紙でした。
「もうこれはずっと羽生さん撮りたくて、これはAERAで撮らせていただいたんですけど、もうこう、どうしたらファンの皆さんが喜んでくれるのが撮れるかなあと思ったり。
演技されてる時って、いつも鬼気迫って色っぽくてカッコいいじゃないですか。
その感じが、降りられた後も焼き付けられないかなあと思って、青いお花ってセットを作って撮ったんですけど…。
流石でしたね。
あっという間にこう…最初はニコニコすごく軽やかに入ってこられて、年相応のというか…すごく可愛らしい雰囲気だったんですけど、
今みたいに、ちょっと演技をしているときみたいな感じで撮りたいんですよと言ったら、
「あ、わかりました!」って言って、すぐこの表情にパッて変わられたので、
鳥肌が立つくらい、かっこよかったです!」
NHK「あさイチ」より
もう絶賛でした!
写真芸術家といわれる蜷川実花さんに、ここまで認められる羽生くん、
ファンとして本当に誇らしいです。
「この世のものじゃないような」羽生くんって、それ私も、いつも感じています