天秤座後半で迎えた新月は、何を始めようとしているのでしょう。
愛と喜びの星、金星が司る天秤座は、自分と周囲との調和を計りバランスをとる星座。
そこから始まったこのひと月。
大陽と月は、他の惑星と目立ったアスペクトを形成せず、思いと目的の再確認を促しているようです。
３１１から、人類が立ち止まり、振り返り、根底から在り方を見直す為の出来事が続いてきましたが、夏で一区切りして、次へと向かう為の準備が進められています。
太極の根底に流れる大きな波は、あまりにも大きく、瞬間瞬間の大きな出来事を通じてしか、分からない事も多いのですが、間違いなく動いています。
春を待ち望み、先を急ぐ気持ちに反して、今は、人類の霊的な冬の時期。
長い年月、時代を重ね、纏ってしまった余計なものを、これ以上増やすわけには行きませんから、いろいろな新しい可能性を伸ばす事より、いったん足を止め、余計な労力を割かないようになっています。
個人も社会も、そのままにしておけないものが、浮き彫りになっているのに、それを整理することをためらうわけには行きません。
狡猾に正当化されてしまうなら、後々尾を引き、未来は閉ざされて行くでしょう。
木々が葉を落とし、冬を超えて行くように、私たちも必要最低限のものだけを手にし、身軽になった時、始めて開かれる未来があるようです。
何もかも無くしてしまうようで、不安になるかもしれませんが、内的な心の豊かさや崇高な精神は失われはしません。
現実的にも精神的にもシンプルに絞り込んだ時、始めて分かるものがありそうです。
変わる事無く貫くべきは何でしょうか。
心の在り方は、平常心の上にあるのでしょうか。
「今」と言う時を生かせているでしょうか。
人類に与えられた豊かな創造力は、無限の可能性を生み出して行きます。
その、創造力や可能性を妨げ、押しとどめているものを払いのける為に、
まづ知恵に愛を添えて整えましょう。
新しい事を始めるよりも、創造力を発揮し、創意工夫をするのに良い時期です。
自然と調和し、互いを思いやりながら暮らして来た、先祖達の知恵はどうしたら上手く生かされるのでしょうか。
現代の状況を理解し、たくさんの可能性を生み出すことが最優先。
結論を選び出すのは、いろいろと試してみてからがお薦めです。
どんなに急いでも、機が熟さなければ、事は成りません。
自分自身の準備が整っていても、それを受け取る社会や環境が整わなければ成りません。
また逆に、社会や環境が整った時に、その場に居合わせなくては、せっかくの良き思いも上手く役立てる事が出来ません。
タイミングをはかり、チャンスを活かせるように、身軽になって、たくさんの可能性を携え、備えるのが今のようです。
大地の底で、新しい種が根を張り、すくすくと育っています。
しかし、「早く芽を出せ」と叫んでも、あわてて地上に姿を現す事は無いでしょう。
必要な時間と、必要な栄養と、必要な環境が整った時に、静かに大地から顔を出してくれるのですから。