落ちこぼれてエベレスト 野口健
エベレスト清掃活動でアルピニストの野口健さんの始めての本
彼が世界7大陸最高峰世界最年少登頂記録と樹立したその軌跡。
夢、挫折、そして彼を支えたシェルパの死、を彼の思うままにストレートに読者にぶつけてくれるとても力のある本でした。
問題児だった彼が、植村直己さんの本を呼んで山に夢中になる。
植村さんが亡くなった後もマッキンリーで亡くなった後も彼の後を追い続ける。
僕が一番共感したのは、最終章の、野口さんが植村さん宛てに書いた手紙と、その追伸文。
そこにはエベレスト清掃の事や、シェルパ基金のことが書かれている。
アルピニストの登頂の影でたくさんのシェルパの死がある。
シェルパとはアルピニスト達の荷物を運ぶ役割、そして山の案内人の役割を負う人のことを総称して「シェルパ」と言う。
野口さんのシェルパとの付き合い方、それは雇うアルピニスト、雇われるシェルパとしての付き合いではなく、同じものを食べ、同じテントに寝る。 仲間としての付き合いだという。
また
3年間のエベレスト清掃活動(4年間のプロジェクト)で見えてきたのは
ごみを捨ててゆくとキレイに持ってゆく登山隊の出身地が地理的に分かれている事。 きれいに持って帰るのは
デンマーク、オーストリア、スイス、カナダ、オーストラリアなど。 その反面ごみを残して帰ってしまう登山隊は 日本、韓国、中国、ロシアなどだ。
欧米人登山家から
「ヒマラヤをマウント・富士のようにしてはいけない。」 「日本の経済は一流、しかし文化、マナーは三流」 と侮辱されるが、反論できない自分がいた。
「環境問題」「地球温暖化」と言うKと場を耳にするが、言葉のみが独り歩きしている。 そこには恐怖感も危機感も無い。 地球規模で考えなければならない問題を「ブーム」といてしか受けてとめていない気がする。
これらの発言はきっと世界規模で地球を見てきた野口さんだからこそその発言に重みを感じる。
また本の中で彼はこう書いている。
目に見た環境の破壊、でも日本に帰ってきて生活をするうちにそのショックを忘れてしまう。
本当に正直な意見だと思います。
環境破壊に対して僕が出来ること。
車に乗る回数を減らす。
電気をこまめに消す。
買い物のビニール袋をもらわないようにする。
見ていないテレビは消す。
ごみは分別して捨てる。
そんなところでしょうか。